アプリコット プリンセス

チューリップ城には
とてもチャーミングなアプリコット姫がおりました

赤穂事件 和解

2023-02-26 10:22:35 | 漫画

        赤穂事件 和解



斎藤 宮内 (150石取りの吉良家筆頭家老)

「安井彦右衛門(旧浅野赤穂家老650石)と
藤井又左衛門宗茂(旧浅野赤穂家老800石)
我らとの和解を求めて来た」
「悪い話ではないぞ」 


山吉 盛侍 (吉良義周の中小姓 30石5人扶持)

「その両名は、主流派では御座らぬ」
「主流派は
江戸を隠れ蓑にしておる堀部安兵衛をはじめとする、無骨者
そして、大石内蔵助をはじめとする、したたか者」
「和解するのであれば
大石内蔵助が謝罪する必要が御座る」


斎藤 宮内
「いきなり、大石内蔵助に謝罪を求めても無理じゃ」
「先ずは、安井彦右衛門と藤井又左衛門宗茂が頭を垂れて
我らの屋敷前で謝罪する事じゃ」
「江戸市中大衆の前で大いに反省する事で
和解の道は開かれる」

山吉 盛侍
「もはや、その者共は爪弾き者
反省などしておっても意味はない」
「門前払いじゃ!」

斎藤 宮内
「何を申しておる?」
「吉良様は御傷心じゃ」
「我らは、和解を受け入れるべきじゃぞ」

山吉 盛侍
「あっははは」
「筆頭殿もいよいよ焼きが回ったとみえる」
「主の面前で逃げる事を勧めておったな」
「其方は、筆頭を降りて
隠居すればよい」

斎藤 宮内
「無礼な!」
「我らは、屋敷替えで無防備になっておるのじゃぞ」
「和解すれば、無益な争いを防ぐ事が出来る」
「戦わずして守るが、山鹿流儀」

山吉 盛侍
「いいえ」
「主を守る為に戦うのが山鹿流儀」

斎藤 宮内
「吉良様は
米沢藩上杉家綱憲様のもとで
安全にお暮し頂く」

山吉 盛侍
「おおおォ 左様な事
幕府のお許しは下りましたのか」

斎藤 宮内
「願い出ておる」

山吉 盛侍
「無駄じゃ」
「何故、この時期に屋敷替えがあったのか
よく御考え願いたい」
「幕府は、この刃傷事件の幕引きを急いでおるのじゃぞ」
「旧赤穂諸共に我らを潰して
何事もなかったように終わらせたいのじゃ!」

斎藤 宮内
「旧赤穂と戦いたいのか!」

山吉 盛侍
「戦いなど望んではおらぬ」

斎藤 宮内
「では、何故、和解を拒む」
「これは、筆頭家老による命令じゃぞ」
「和解を拒む者は、屋敷から追い出す」

山吉 盛侍
「残念じゃが
儂は、吉良義周様の中小姓
其方の命令に従う道理はない」

斎藤 宮内
「んんゥ」
「では、如何しても和解はせんと申すか!」

山吉 盛侍
「和解をしないなどとは申しておらぬ」
「儂は、その者共との和解には意味が無いと思っておる」
「大石内蔵助を門前にて平伏させ
大衆の面前で謝罪させる事で
我らの面目が立つ」

斎藤 宮内
「馬鹿を申せ」
「左様な事をすれば
旧赤穂の面目はなくなるのじゃぞ」
「我らは、大衆からも見放される」
「面子などに拘るな」

山吉 盛侍
「もう、とっくに大衆を敵に回しておる」
「旧赤穂の討ち入りは近い」

斎藤 宮内
「討ち入りが近のであれば
守りを固めなければならぬぞ」
「守備隊を結成して屋敷を改修する」
「塀を強固に高くし
円陣の構えを整える」
「門を頑丈にし
守備の人数は
旧赤穂の倍を確保する事じゃ」

山吉 盛侍
「恐れ過ぎじゃ」
コメント
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