ヘーゲル『哲学入門』中級 第二段 自意識 第二十二節[自意識としての私]
Zweite Stufe. Das Selbstbewusstsein.
第二段 自意識
§22
Als Selbstbewusstsein schaut Ich sich selbst an und der Ausdruck desselben in seiner Reinheit ist Ich = Ich, oder: Ich bin Ich.(※1)
第二十二節[自意識としての私]
自意識として「私」は、自分自身を見つめ、そして、この自意識の純粋な形での表現が「私=私」であり、もしくは、「私は私である」。
※1
意識の自己内分裂という類的な極限に達した人類は、ついに意識の対象を「私」そのものに向ける。それが自意識(Selbstbewusstsein)である。この自意識は「私は私である」として定式化される。
第一段 の「意識一般」においては、意識の対象は「客体」に向けられていたが、この第二段「自意識」において、意識はその対象を「意識の主体そのもの」すなわち「私」に向ける。