化石の日記Ver.2

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「落語家はなぜ噺を忘れないのか」

2010-03-17 23:33:47 | 読んだ本とか
久々に「面白い本」に出合ったので書いてみます。

著者は柳家家緑。五代目柳家小さんの孫です。



私はこれを読むまで、落語は最初の時事ネタみたいな部分だけ自由で、

あとは台本どおりというか、

古くから伝わっている噺どおり演るももだと思っていました。




が。根本的なところさえ押さえていれば、落語家の了見で

かなり大胆なアレンジもOK。

それが個々の持ち味になっていくのだそうです。



落語家は演劇にたとえると、

演出、脚本、俳優をたった一人でやることになります。



いかにして落語家が成長するか、

噺を自分のものにしていくかの

創意工夫について書かれているのですが。




最初は師匠の真似から入り、段々と自分の視点を入れていくのは

格闘技とか、他の分野にも共通しているような気が。。




さすがに言葉を扱う人だけあって、文章の歯切れがよく

すごく読みやすいし、ぐんぐん引き込まれていきます。



そして、師匠、兄弟子、他流派の落語家や

落語という芸能に対する敬意や愛情が文のあちこちに感じられ

読後とてもさわやか。読んでいて、とても気持ちのいい本であります。


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