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風の向こうに  

前半・子供時代を思い出して、ファンタジィー童話を書いています。
後半・日本が危ないと知り、やれることがあればと・・・。

風の向こうに(第三部)六小編 其の拾参

2010-04-24 12:16:56 | 大人の童話

平成十八年秋に、創立四十周年を記念して、六小に校歴資料室ができました。

翌十九年秋、夢は「資料室を見せてほしい。」と学校に電話しました。学校は心よく

承諾してくれ、卒業して三十六年ぶりに、夢は六小に会いに行くことになったのです。

六小へ行くには駅から歩いて行くか、四小へ行く時と同じ「戸久野団地」行きの

バスに乗り、「団地西友前」で降りて歩いて行きます。夢の子ども時代には、団地へ

行く途中のバス停「神山」で降りて歩いて行きました。今は、団地に行く途中の

バス路線が変わったので、バス停「神山」はありません。夢は、 

『六小さん、どうしているだろう。急に行ったら、びっくりするだろうな。会ったら、

昔みたいにキャーキャー言って喜んでくれるかな。あれ?でも、わたし、はたして

六小さんとまだお話できるんだろうか。』

などと思いながら、五年間通った懐かしい道を歩いていました。道の周りの様子は、

夢が子どもの頃とはだいぶ違っていました。周りにはほとんど家が建ち、遠くの方に

ちらほらと見えていた林はその影もなく、畑は、ほんのもうしわけのように少ししか

残っていませんでした。当時、団地と畑の境目からよく見えていた六小、同じ

場所から今はもう、学校を望むことはできません。六小の周りの変わりようを

目の当たりにして、夢はただただ驚いていました。

 

 



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