東北アルパインスキー日誌 ブログ

東北南部の山での山スキー、山歩き、山釣りなどと共に、田舎暮らしなどの話を交えながら綴っています。

朝日連峰 祝瓶山 半日の岩魚釣り 2012.08.15

2012年08月19日 | 山釣り
最近になって仙台近郊で気軽に訪れる事が出来る二口と船形に釣り禁止の看板が掛った。放射線量が規定以上の数値が出た為の措置で、所轄の漁協では当面の間禁止措置をとった。

こうなるとお隣の山形県か少し足を延ばして秋田方面となるが、日帰りで楽しめそうな沢となると限られる。そこで思いついたのは36年ほど前に釣ったことのある祝瓶山のヌルミ沢。田舎の実家からなら車で1.5Hほどの距離で、早朝に出発して木地山ダムを目指して野川林道を進んでゆく。

予想通り終点の祝瓶山荘前の駐車場はメジロの大群が待ち受ていたが、素早く身支度を整えて本流の吊り橋に差し掛かるとメジロの姿はなかった。当然、こんな時期にやってくる釣屋さんや山屋さんは皆無で、誰もいない登山道を進んで桑住平からヌルミ沢に入る。しかし、以前のイメージとは違って沢は藪で覆われて狭く、以前は餌釣りで何とかなったが毛鉤を飛ばせそうな場ではなく、結局1/3ほど進んで諦めて本流に戻った。

吊り橋まで戻ってからようやく竿をだし、チャラ瀬のポイントを狙って毛鉤を飛ばす。広い本流では滝は出てこないので、この時期のポイントは瀬に出てくる岩魚の鼻先にポトンと落としてやる様な釣り方になる。渇水が続いてイワナも警戒しているようだが、3投目で小さなイワナがかかり、足元からは更にイワナが走る。

しかし、バックキャストで枝に引っかけてしまい、大切にしていたパラシュートフライを失ったのは失敗で、今度は自作のテンカラ毛針に変えてトライする。毛鉤にはオイルを塗して浮かすドライテンカラだが、渇水期には特に反応が良いようで2匹目が掛る。毛鉤を沈めて釣るウェットテンカラと異なり、魚が反転した時に合わせる素早い合わせが必要だが、ハラハラドキドキする様でこれも面白い。

自作の毛鉤は白い鶏の羽を蒔いただけのシンプルなものだが、そこそこ辺りが出てきて結構楽しめるのが嬉しい。40分ほどで大きな堰堤が出てきてプールの様なポイントとなり、背を低くしてそっと近づき、瀬と岩陰を狙って毛鉤を打ち込むと当たりが出る。

2匹をバラしてしまったが3匹目は尺に近いイワナで、半日の釣りにしては上出来だった。残念ながら用事があってここから下ったが、最近あまり釣屋さんが入っていなかったようでラッキーだったといえる。
















コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

二口山塊 小松原沢 半日釣り編 2012.08.05 

2012年08月07日 | 山釣り
二口の沢で最もお気に入りで何度も通ったのが小松原沢。遡行時間は早ければ4時間位で稜線に達するコンパクトな沢だが、明るくきれいな岩床に始まってなめ滝が次々に登場し、5~10m前後の快適に登れる滝が適度に出てきて実に楽しい。

ミニゴルジュや容易な高巻きなどを繰り返しながら進むと突然の大滝が登場し、この核心部を通過すると美しい源頭の雰囲気が漂って自然と縦走路に導かれる。

こんな小さな沢に沢の魅力のすべて凝縮されているという点で、沢登り初心者の登竜門としては大変魅力にあふれている。仙台の沢屋さんでは最も親しまれているクラッシックコースだ。

今日は突然日曜日の午後から2件の仕事が入ってしまい、急遽釣り道具を引っ張り出して半日予定で二口に向かう。林道の最終ゲートに到着して身支度を整え、橋を通過してからすぐ遡行を開始する。やや広い岩床が続いて先を進むと対岸に釣屋さんの先行者が2名休憩中で、軽く挨拶してどんどん先を急ぐ。

途中で3回小さな高巻きを交えるが快適に滝を超え、やがて南沢の出会いを通過してからミニゴルジュを通過する。この頃から魚影を確認して更に先を進み、その先の5mの滝の滝壺で初めて竿を出す。背を低くしてそっと毛鉤を落とすと2投目で20cm程のイワナが掛り、続いて2匹・3匹目が掛る。

時間がないので小さなポイントは次々飛ばしてゆくと、やがて大屈曲点を通過して右俣・左俣の分岐に達し、全体の2/3位進んだところで下降に取り掛かる。途中、大屈曲点の滝の下で気持ち良く缶ビールを明けているとしたから単独の沢屋さんが現れる。今日は日帰りで林道経由の周遊コース下降とのこと。

1時間ほどで沢を下降して駐車場に戻り、仙台でお気に入りのつけ麺やさんによって12:00AMに予定通り帰宅した。自宅から往復6時間で釣りが楽しめるのは恵まれている。
















コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

オリンパス Tough TG-1は買いか?

2012年08月03日 | その他山関連


別に新しいもの好きという訳ではないが、6月に発売されたばかりのオリンパス Tough TG-1を購入し、飯豊本山山行で試し撮りをしてみました。

実はこのシリーズは初代から買い続けて6台目で、かなりのヘビーユーザーという訳ですが実は現場仕事用を含めての話。沢登りや山釣りではなくてはならないアイテムなのは勿論、仕事では仮設足場上で使用する為に耐衝撃・防塵・故障の少なさが求められる。何しろ一つの現場で10000枚以上もの写真を撮る事もあって、かなり荒っぽい使い方をしているほうだ。

ただ、単なる記録写真としては大変使いやすく丈夫で故障も少ないが、屈曲光学系レンズの開放F値がf3.9~f5.9と暗く、解像度も低いので画質には大きな不満があった。特に沢の中や養生シートに覆われた仮設足場の中では画像が暗くなり、手振れや不用意なストロボ発光などで失敗も少なくない。

Tough TG-1の開放F値が広角端においてはf2.0と非常に明るく、解像度も向上して鮮やかな色彩表現も可能になっている。山行中では風景写真や花などの接写写真が多いが、今までのToughシリーズと比べると画質には格段の違いがあり、趣味としての写真の楽しみが出てくる。

今回の山行時の撮影モードは風景写真&人物設定のSCNかプログラムオートが多かったが、モードダイアルでの切り替えも使いやすく、十字ボタンも指に掛り易くなって標準と接写の切り替えもスムーズになった。

また、レンズの配置がカメラ中央になってデザインもすっきりし、ややボディーは大きくなって重くなったが手持ち感覚はしっくりて良く、かえって手振れもし難くなって良くなったとも思える。また、レンズは露出型になって起動が早くなり、思った瞬間の撮影がし易くなったと共にON OFFの切り替えも容易で、冬山でのバッテリーの消耗も少なくなるような気もする。

オプションのコンバーターアダプターを使えば、テレコンバーター(望遠)やフィッシュアイコンバーター(魚眼レンズ)が使えるが、今のところ使い道がないので市販品のプロテクトフィルターを使用している。ただし、8.0mm程出っ張って引っ掛かりがやや気になるが、現場では塗料の飛散や足場との接触などを考慮して使用しています。なお、標準のレンズリングが何時も間にか脱落してしまい、ネットで見るとほかでも同じ事例が見られるので注意が必要です。無くなるとオプションではなく修理扱いになるようです。

電源ボタンとシャッターボタンも大きくなって改良され、手袋をしたままでも操作性が良くなっている。また、不用意に手が触れてしまって動画ボタンを押してしまう事も多かったが、ズームボタンとの間にラバーシートが張られ、スペースも確保されて誤作動がし難くなっている。

バッテリーはやや大きくて容量が925mAhから1270mAhに変わり、山スキーなどでも使用時でも期待が持てる。なお、バッテリーは今までのタイプも使用が可能で、スペアーとして使えるのは都合がよい。

また、このモデルにはGPSが装備されていて設定をONにすると起動し、画面には位置情報(緯度・経度)が表示され、画像データーには記録されてグーグルアースなどでの表示ができる様です。しかし、登山者にとってはカシミールと連動しないとあまり使い道が無い。

そして、設定をONにしていると電源ボタンを切っても衛星を補足し続けるため、山スキーなどでの使用時にはバッテリーの消耗が早いと思われる。別にガーミンを持っているので使う事はないだろう。出来ればGPS無しのモデルで価格を下げてもらったほうが有りがたい。

結論。自分では余り一眼レフを山に持ち込む気になれない為、オールインワンとしてのカメラとしては価値がありますが、山行スタイルや目的によって見方は変わってくると思います。何れ実勢価格が2万円台になってくればバカ売れするかも?
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

飯豊連峰 大日杉~切合小屋~飯豊本山 日帰り山行 2012.07.29

2012年08月01日 | 山歩き
飯豊連峰に通って40年になるけれども、夏山登山は今度で2回目の山行だった。40年前ワンゲルに在籍した時に全山縦走したが、その後この時期に訪れることはなかった。

当時は6泊7日で杁差岳から三国岳を縦走したが、40.0kg程あるキスリングを背負っての山行はきつく、重いビニロンテントに生米・生みそ・生野菜を担いだ思い出は懐かしい。ポリタンクには2.0kgの水と2.0kgのガソリンが入っているが、今の様に水をむやみに飲んではいけないという不文律があった。当時は水を飲めばばてると言われていた。

夏にも関わらずカッターシャツはぶ厚いネルの木綿生地で、ニッカーホースは厚いウールの代物で登山靴は重いビブラムソールの皮のドタ靴だった。今から思えばクレージーなスタイルで、とても楽しい登山とは言い難く、義務と難行苦行だけが思い出に残るつらい山行だった。

部の活動は合宿とたまにあるの筋トレし程度で個人山行は殆どなかった。個人で山行計画を立てる意欲のある人は殆どいなかったのだ。こんな事をやっていると山の奥深い魅力など理解できるはずもなく、卒業すると殆どの部員は山から遠ざかり、結局何の為かといえば麻雀仲間や飲み友達を求めていただけにも思えた。そんな事で、無断で個人山行を繰り返していた自分の居所はなく、入部1年目で退部して社会人山岳会の門を叩いた。(これが別世界へ転落の始まり)

山歩きは最近すっかりのご無沙汰で、山スキーも殆ど出来なかったので体力低下は自覚していた。でもスピードは出ないがゆっくり歩けば本山日帰りは何とかなるだろうと思い、AM4:30大日杉をスタートして山頂を目指した。すでに3パーティーほどの先行者があり、かっぱ巻きと牛乳で朝食を済ませて後を追った。

ザンゲ坂を通過して御田辺りで5人を追い抜き、その後一人の先行者を追い越してどうやら先頭になったようだ。スパイク地下足袋スタイルは珍しいようで、挨拶すると注目されてなんとなく自慢げになってしまう。最初はスローペースで歩き出して体を慣らし、呼吸が乱れ無い程度にペースを合わせて地蔵岳を目指す。高度を上げてゆくと早朝の冷気を感じて清々しい気分で心地よい。

地蔵岳を通過すると残念ながら飯豊本山は頂上がガスで覆われていたが、この先は曇り空になってきて気温が上がらずかえって歩き易い。切合小屋へ至るコースは雪渓コースをとったが、豊富な雪渓とスプーンカットの斜面が嫌われたのか余りトレースされた跡はなかった。スパイク地下旅はここでも歩きやすく、雪渓の冷気で体が引き締まって気分も乗って快適に高度を上げる。

切合小屋には5人の登山者が休憩中で、休んでいる間にも登山者が次々に通過して行って今までの雰囲気が一変する。さすがに全国区の代表的百名山で、首都圏は勿論関西方面からも続々と登山者が押し寄せる。小屋の前の水場で十分に水を補給し、お楽しみの主稜線歩きに心を小踊らせながら山頂へ向けて出発する。

生憎山頂はガスに覆われてなんとなくがっかりしたが、きれいに刈り払いがされて快適な登山道を歩くのは心地よい。御秘所付近では多くの登山者が通過していたが、30代位と思われる登山者が多いのが意外で、中には高校生の山岳部とも思える若いパーティーも目についた。多くは切合小屋か三国小屋からのピストンか、あるいは全山縦走を目指すパーティーだろうか?

本山への登りは適度な傾斜で道も良く整備されて歩き易い。ただ、登山者の増加に伴う登山道の露出や崩壊も多く見られ、地道な修復作業が成された跡も多く見られた。高度を上げるに従い肌寒さも少し感じるが、半そで姿で本山小屋を通過してからそのまま本山ピークを目指す。少し時期遅れのニッコウキスゲの群落が残り、ようやくやや視界不良の飯豊本山のピークにたどり着いた。

帰路に本山小屋に立ち寄ると人影はなく、意外と静かな雰囲気でランチタイムとする。しかし、本山からの下りでは次々に登山者が上がって来るが、どうやら多くが本山宿泊の様だった。もう少し頑張ればこの先は快適な御西小屋だが、殆どの登山者は本山小屋泊なのだろう。

下りの御秘所を通過するとガスが晴れて本山が姿を現し、日が差してくると気温が上がって額から汗が流れ落ちる。切合小屋では十分に水を補給して休憩をとったが、気温が上がるに従って体の動きは鈍くなる。帰路は同じ雪渓コースをとってスピードを上げたものの、縦走路に戻ったころには急に足が重くなる。地蔵岳までのアップダウンにうんざりしたが、その先の下降はもっと辛い時間帯だった。

地蔵岳からの下りで思いっきり左足に体重を乗せてしまい、親指の爪を痛めてしまって急にスピードが落ちてくる。歩き慣れた地下足袋だったが下降はつらく、結局3回ほどの休憩を入れて大日杉にたどり着いた。

例年は6月上旬に計画していた山歩きだが、所要で都合がつかずこの時期となってしまった。暑さに弱い自分にとっては間違った選択で、やはり涼しい時期の6月または10月頃が適期だった。8年前の6月に大日杉から大日岳を日帰りした事があったが、今となってはとても叶わない山行だった。ただ、花の写真を撮りながらのゆったりペースも悪くはなく、終わってみれば久しぶりに夏山縦走の醍醐味を味わった山行だった。


【コースタイム】

4:30大日杉~6:31地蔵岳~8:30切合小屋~11:10飯豊本山~13:10切合小屋~15;26地蔵岳~17:30大日杉










































コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする