東北アルパインスキー日誌 ブログ

東北南部の山での山スキー、山歩き、山釣りなどと共に、田舎暮らしなどの話を交えながら綴っています。

三体山~合地ノ峰~三体沢右俣下降 2015.03.22

2016年03月29日 | 山スキー

 先週の三体山は三体沢右岸の尾根を辿って山頂にたどり着いたが、その先に見える合地峰はかなり先のように思えた。しかし、三体山から連なる稜線はさほど高低差もなく快適に思え、好天に恵まれた今日であれば往復は可能に思えた。

長井ダムに到着すると先週のトレースは残っており、今日は貸し切り状態で静かな雰囲気。スタートすると先週と違って斜面の雪崩の跡が残り、標高の低いこの界隈では急激に雪解けが進んで景色が変わっていた。不抜の森を下って濁川のスノーブリッチを通過し、台地状になった杉の複合林を経由して先週と同じ尾根に取り付く。

左手に煮える桂沢の渓は広く雄大な様子で、下降ルートとしては中々興味深いコースに見える。登り続けると尾根の上部では斜面がやや硬くなるが、スキーアイゼン無しでも快適に登れるのでスピードも上がる。

稜線にたどり着くと西面の視界が広がり、先週と同様な見事なパノラマが広がってしばらく景観に見とれる。稜線は広くなだらかに快適に三体山へと導かれやがて山頂に到着。ここは小休止でさらに合地峰を目指して先を進むと、西面の雄大な山並みと美しい斜面が目に入り、冬はおそらく殆ど人の入らぬ未知の世界と思われる。

余りアップダウンのない稜線を進んで行くとどんどん合地峰は近づき、三体山からは50分ほどで合地峰に達する。山頂には三角点があり、その先の稜線は一度かなり高度を落としてからはるか先の柴倉山へと続いている。

山頂では小休止したのみで三体山に引き返し、今日の次の目標である三体沢右岸の斜面の下降点を探して降りて行く。小ピークで滑降の体制を整えて斜面に飛び込むと、やや硬い斜面ながら表面はややザラメ化して板は行く走り、広い急斜面をショートターンで刻んで降りて行く。

適度な斜度のフラットバーンは実に快適で、広く明るい斜面をどんどん降りて行く。次第に狭くなった沢筋になると標高615m程でトラバースポイントに達する。桂沢との出会いを通過して右岸をトラバースして降りて行き、30m程やや上り返すと台地上の林に出る。

後は緩斜面を降りて行くとやがて渡渉点に戻り、15分ほどの登り返しを経て後は長井ダムまで流して降りるだけだ。実に静かな1日で自分でも納得の山行だった。

 

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朝日連峰 東尾根~三体山~三体沢右俣下降 2016.03.13

2016年03月27日 | 山スキー

先々週は渡渉に失敗して帰ってしまったが、濁沢の渡渉は可能らしいので今回は三体山に直接突き上げる東尾根(登山道)を目指してやって来た。長井ダムの駐車所に着いてみると2台の車があって先行している様子。昨日の土曜日のものと思えるスキーやスノーシューがあり、意外とにぎわっている様で意外だった。...

 不抜の森を下った所の濁川の渡渉点は昨年の渡渉点の150m程上流にあり、水深が浅いのでスキー靴でそのまま進んで楽に渡渉ができる。後は林道の道を辿ってもう1ヶ所の渡渉を経て小尾根の鞍部を越し、広い台地上の林を横切ってゆくと山体沢の渡渉点にたどり着く。

 雪解け雪解けが進んで幅2.0m位で水量はあるが、石沿いに渡ると意外に楽にクリアーできる。後は杉の植林地を通過すると東尾根となり、導かれるままに登ってゆくと狭くて急な個所に出くわし、板を担いでステップキックを利かして登る。所々トラロープが残置されており、踏み後もしっかりしていて三体山へは登山者が結構いる様子。

 天候は牛曇りだが大朝日岳の山頂に雲はなく、天候が崩れる様子もないので山体沢の滑りが楽しみだ。やがて斜面が広がってスキーでの登りとなり、次第に灌木が無くなって視界が広がりスキーにはもってこいの素晴らしい斜面が続く。

 対岸方向の桂沢には昨日のスキーのトレースが有り、後で解った事だが蒲生さんが残したものだった。昨年と比べると雪は少ないため上部は急峻な様子で、どうやらそれを嫌って上部は端折った感じがした。

 頂上直下の斜面を登るといきなり大朝日岳が目に飛び込んきて、周りは袖朝日から祝瓶山そして大旭岳に続く素晴らしい光景が広がる。山頂でのんびりとランチタイムを取り、十分に景色を堪能した後で下りの体制を整える。

 山頂直下は雪庇があるので右の斜面沿いに降りて行くと、パウダーきみの雪が残って板も良く走り、少し固い斜面はザラメ化が進んで斜面は実にフラット。エッジも良く効いてスピードのコントロールもし易く、予想以上のコンディションの良さに思わず感謝。

 扇状に広がった山体沢は明るく開放的で、斜面は広くブロックも皆無でフラットな斜面がどこまでも続く。なんとなく勿体ないようで細切れに立ち止まって降りて行き、中間部からは次第に狭くなって最後はハーフパイプの様な斜面を降りてゆく。標高615m地点でトラバースに取り掛かり、右俣を目指して登り気味に進むと合流地点となる。

 後は広い台地の緩斜面を降りて行くとやがて濁川の渡渉点に辿り着く。最後の登り返しを過ぎると後は長井ダムまでは林道を一直線に下るだけ。東尾根の一部の歩きは予想外だったが、ルートミスもなく予定どうりにトレース出来てラッキーだった。

南東北の山スキーの沢コースで山頂から出会いまで滑れる沢は少なく、門内沢と石転び沢や本社ノ沢、蔵王の北屏風くらいしか思いつかない。山体沢は標高こそ低いが、山頂から右俣出会いまでの斜面650m、濁川までだと標高差850mを殆どストレスなく滑る事ができる貴重なコースだ。

 


 
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宮城蔵王 北屏風アプローチルートの雪崩 2016.03.16

2016年03月21日 | 雪崩

3月16日(水) 10:40AM 知人が宮城蔵王の烏帽子スキー場から後烏帽子を経由し北屏風を目指した際、ろうずめ平からの北屏風へのアプローチ斜面で雪崩に遭遇しました。
流された水平距離200m 高度差100m (GPS計測) でしたが、かろうじて脱出するこ事ができて無事生還しました。
流されて体はすっかり埋没しましたが、片手だけ出ていたので必死でかき分けて脱出した模様です。当日は単独行のため自力での脱出でしたが、かなりの体力の持ち主ですが消耗は激しかったようです。...
破断面は10~15cmほどで、雪崩が発生した瞬間は足元から上に細い亀裂が入り、上部から雪崩が発生して流されたようです。
当日は比較的気温は低く、破断面の下は固い斜面で弱層になっていたと思われます。
前日までの天候は13日(日)は晴天で気温が高く、14日(月)には風雪、15日(火)は下は雨で北屏風付近は雪だったと思われます。
以前、自分も過去何度か通ったコースですが、降雪時や降雪直後は不安定要素が強く、雪崩の疑いのある斜面では極力行動を控えた方が良いと再認識しました。

東北アルパインスキ―日誌

 

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