毎年2回ほど山林作業道の草刈りが欠かせないが、ついうっかりやってしまったのが草刈り機のタイヤの空転。
一度はまってしまうと蟻地獄のように車体が滑って落ちて事態が悪化し、下手をすると一緒に30m程転げ落ちそうになるのでまずい。
ここで登場するのが40年前にお役目御免となったボナッティのカラビナとスリング。コンパクトなので何時もボックスに忍ばせておくが、これがないと一人での復旧は難しい。
樹木や木の根にスリングでアンカーを取り、10m程あるワイヤー付きウィンチで静かにずり上げてからエンジンをスタートさえ、何とか逃げ切って今日の所はジ・エンド。
20代の頃はアルパインクライマー気取りでいて、たいしたルートも登らないうちにリタイアしてしまったが、何となくそこ頃の危機感が呼び戻される気もした。
20代の後半に黒伏山南壁で赤いハングしたトラバース経由で中央ルンゼを単独で登った事が有ったが、ルートの1/3はノーザイルだった。確保はあっても決して落ちてはいけないのだ。
森林組合の作業班だったら絶対一人での作業はあり得ないだろう。何しろ、林業での死亡率は高いと言われる建設業の比ではないからだ。
【関連サイト】 東北アルパインスキー日誌