東北アルパインスキー日誌 ブログ

東北南部の山での山スキー、山歩き、山釣りなどと共に、田舎暮らしなどの話を交えながら綴っています。

杉の木の濡れ衣

2006年02月04日 | 林業

今年の低温の日々は2月には入っても変わらない様子で、仙台の街中の雪もいったん積もるとなかなか解けず、特に東西の路地などはいつまで経ってもアイススケートリンク状態になっている。4~5年前も同じような状況だったが、山スキーをやっているはずの自分でもどういう訳か街中の方が寒く感じる時がある。

こんな市民には迷惑な天候だが、今年は一つだけ良いことがあるらしい。それはスギ花粉の飛散が昨年の1/10。過去10年の平均の50%以下という事で、アレルギー体質の方々にとっては大変な朗報。だが油断は禁物。昨年は花粉が猛烈に飛散した結果、症状の出なかった人でも個人の許容量一杯になって花粉症予備軍になっている人も多いと思われる。

自分は杉の木に囲まれたかなり田舎で育ったが、幸い今のところ花粉症の症状が出た事はなく、本当の苦しみと言うのは解らない。その当事者にとっては杉花粉の元、杉の木こそ諸悪の根源と考えている方も少なくないだろう。

しかし、今年朝日連邦の大井沢のある実業家の方の意見を聞いてから、自分の見方は少し違ってきた。その方がいわく、スギ花粉は体内に入ると確かにアレルギー体質の人は激しく反応するが、その現象そのものは根本的な原因ではないと言う。その原因とはアレルギー体質となった元の物質、それは水道水に含まれる塩素に有ると言う。

これはつまり日常我々が飲み続けている塩素は、直接的な害は及ぼさないが微生物などの殺菌力は有り、少しづつ人間の体内に蓄積されるとアレルギー体質となる人がいるいう。例えば飲んだときだけでなく、入浴、シャワーの時に暖められて発散する塩素、皮膚に直接触れることによる影響など、普段気がつかない所で体は塩素を吸収しているらしい。

この塩素の投入の現場は見たことがないが、浄水場などでは水の汚れ具合、気温などによってその投入量は日々変化するらしいが、実は問題点が一つある。塩素の投入量は下限が決まっているだけで、上限は決まっていないらしい。つまり浄水場から長い経路を経て家庭の蛇口に到達したとき、その含まれる残留塩素量の最低ラインが決められている。

我が国の水道水は、水道法により塩素または結合塩素*で消毒を行い、給水栓水での残留塩素量が遊離塩素の場合は0.1mg/l以上(結合塩素の場合は0.4mg/l以上)、ただし、病原菌による汚染の疑いがあるときや水系感染症流行時は、遊離塩素0.2mg/l以上(結合塩素の場合は1.5mg/l以上)と定められいる。

しかし浄水場から家庭まで到達する間、塩素は気化してどんどん数値は低くなります。つまりこの数値を満たす為には現実的に多量の塩素が投入されていると言うことなのです。特に水事情のよくない首都圏などではその傾向が強い。浄水場に近い家庭のほうが下流の家庭より何倍も濃度が濃いとも言われている。

そこで話を元に戻すと、花粉症の元凶は塩素であり、スギ花粉は2次的な役割を果たしているに過ぎないと言う論法なのです。確かに考えてみれば「花粉症」などと言われる様になったのは35年位前の話で、その当時、杉の木に囲まれて生活する人はまったく見られなかったし、今でも家庭で湧き水を飲料としているような山間部の人は花粉症とは無縁である。そうかと思えば最近は動物園のサルに人間様と同じ花粉患者?がいるらしい。

ただこの説は科学的に解明されたわけではなく、単なる推論に過ぎないのだろうが、私の立場としてはどうしても援護したくなるのです。いつか必ずスギ花粉の濡れ衣を晴らしたいと思っていますが・・・。
コメント
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