センターに3匹のヤギが来た。町では飼うことが出来ないためにセンターで飼うことになった。草や木の枝を刈るのは大変になるが、これで毎朝、新鮮なヤギ乳が飲めるようになった。ヤギの乳は少し臭みがあるが、慣れればとても美味しい。センターは犬、エミューからダック、ニワトリに加えラクダ、そしてヤギが入ったことで、まるで動物園のようだ。
今日はサツマイモの植え付けをした。本当は日本の甘い品種を植え付けたかったのだが手に入らなかったので、こちらで最も甘い栗芋といわれる品種の苗を植え付けた。しかしながら届いた時には半分の苗はダメになってしまっていた。話は戻って、なぜ幼稚園ではサツマイモを収穫するのでしょうか?この意味を知っている人はあまりいません。サツマイモは江戸時代の飢饉の際にたくさんの人を救った育てやすい救荒作物だからです。子供が何らかの飢饉の際に生きる力をつけるための一環なのです。そして最も大切なことは、作物を育てることで、普段スーパーなどで、きれいに並んでるものしか食べないが、育てることで、より人間らしく、食べる際にも育ててくれた人への感謝の心を育てるための大切な活動なのです。こうしたことは小さいときに刷り込まなければ、自然と切り離された大人になってしまいます。しかしながら昨今の幼稚園では芋掘りといわれる行事はとても多いですが、芋を植えて育てるということはあまりしないのです。あっても育てていくことはあまりしない。まず先生も、虫が嫌い、そうした影響を知らないために、子供も嫌いになってしまう。海外にあるオイスカの幼稚園では植え付けから芋掘り、花や野菜などの栽培まで一環して農業を遊びながら教えている。そうすると自然が好きな子供達になる。その過程ではこうしたことを嫌う親からのクレームも出てきてしまう。「うちのマンションには蚊がいないのに、なぜ蚊がいるのですか?」という親御さんもいらっしゃる。今年4月に千葉大学にて園芸と緑化の学生へ講義をした時のこと。終ってから一人の学生が教壇に来て「昔オイスカ幼稚園に通っていたんです」と話してくれた。「奇遇だねえ」その時に聞くのを忘れてしまったが、もしかしたら、芋の植え付けなどをしていたのかもしれない。例えば親が虫を見て「キャー」と言っていたら子供も虫が嫌いになる。その点、小さい頃に自然に触れて虫などで遊んでいると自然が好きになる。都会に住んでいれば特に自然と時々ふれあうようにした方がいいです。
今年はセンター設立10年目になるため、これまでの植林について整理しているところです。植林環境についても2001年当初に比べると天と地ほどの差があります。以前は積極的な牧民が少なく集めるのに苦労しましたが、今は植林を行ないたいという牧民が絶えず、手で掘っていたのもトラクターでの穴あけなどの機械化が進み、一人あたり1日1000本あまりの植林もできるようになりました。これからもさらに緑化が加速化していくでしょう。気がつけば、これまでに累計1080haの面積に168万4000本あまりの木を植えてきました。参加者は日本から1054名、現地の牧民も入れればさらに増えますが、ボランティアで2240名あまりにもなりました。これも応援して下さるたくさんの皆様のおかげです。センターが出来た時に「まずは困難であっても続けることが大切だ」といわれ、気がつけば何度も危機に陥りながらたくさんの企業や応援者に恵まれ10年。入った時からみれば16年。緑化は時間がかかるとはいえ、時代の変化は早く、さらに新しいことに挑戦し続けるためには、実績は実績として捨てていかなければならないものもあります。三段階ロケットで言えば、初期段階のロケットブースターを切り離し二段階目に入ったところです。改めてやり続ける部分と止める部分を選択し直して次の段階に進んで行こうと考えています。先日の中学生が中年になる2050年には世界人口も90億になり、地球環境の圧力も相当なものになっていくでしょう。これまでの方法に加え、近く新しいプロジェクトを立ち上げようと考えています。ここまで来れたことに本当に感謝です。これからもどうぞよろしくお願いいたします。
生徒らがグループごとにサインして、帰る際に記念にくれた帽子。砂漠化防止に繋がるといいねと言いたかったが、こうしたおやじギャグは中国語では通じないか。と諦めた。ただ、帰る際に皆揃ってニヤニヤしながらシュワイラオシー(かっこいい先生)シェーシェと叫んでくれたのは流行りなのか、わざとなのか?都会での礼儀はわからない。謎だ。
今日は北京大学付属中学校2年生の40名あまりの生徒が先生と一緒にセンターの訪問にきました。教室でアラシャンでの砂漠化の状況や対策についての講義をしてから、漢方薬栽培の接種の方法を教えた。生徒の皆さんはスコップを持つのも初めてで、一生懸命に掘って種子を植え付けた。今日の夜は砂漠で過ごすということだ。こうした経験はきっと生徒の皆さんの財産になるでしょう。彼ら、彼女らが将来、こうした砂漠化問題に向きあってくれると嬉しいです。
マスコビ-ダックの巣。巣を覗くと、ちょうど雌が卵を抱いており、「グワァ、グワァ」と威嚇して来た。一回に15個ほどの卵を温めて、1ヶ月でひな鳥が誕生する。よく見ると自分の羽毛を敷いて布団にしていた。この羽毛はとても温かい。マスコビ-ダックのプロジェクトも本当は羽根、肉、卵の市場が確保できれば普及できるのだが、まだ肉や卵の価値を分かっている人が少ない。
アラシャンは薬草の宝庫である。その薬草もほとんど手が付けられていない。例えば植林地に生えている写真の苦豆子(クララの一種)これが砂漠一面に広がっていたりする。この薬草のアルカロイドが美白の原料になる。以前、この原料や他の薬草を混ぜて育毛剤を作ってみたことがある。育毛剤を作っている過程で、シミが消えたりしたので面白い薬草であると思う。
現在、味の素の協力によりマスコビ-ダックを羊やヤギの代わりに放牧し、それを摂取することで栄養改善とともに、環境を改善させるというプロジェクトを普及させている。一年経ち、牧民の家ではマスコビーダックと羊を共牧する風景が見られるようになって来た。
ラクダの低温殺菌で作ったミルク製品が出来た。2日に一度10Lほど搾乳できるが、少量しかできないため、果たして採算はあるのだろうか?ただ、間違いなく100%純粋のミルクは初めてだろう。濃厚で美味しい。これからどういう展開になるのかが楽しみだ。