アラシャン通信(オイスカ阿拉善砂漠生態研究研修センター便り)

阿拉善からウズベキスタンのシルクロードの砂漠化防止活動配信。肉体疲労、更年期、男女不妊には日本最濃の薬味酒、遼伝来福酒!

通古卓尓プロジェクト

2007-01-30 04:09:28 | 植林関係
砂漠化の問題で村の存続が危ぶまれている場所がある。通古淖尓村-人口78戸192人の小さな集落の村だ。ここは騰格里沙漠の東縁にあり、これまでも遊牧民研修等を行ってきた。30年前くらいから新たな流動砂丘が次々と生まれ、この村も20ヘクタールの流動砂丘ができた。この流動砂丘によって村の農地が脅かされており、不気味に村を埋めようとしている。急いで砂丘の移動をストップさせたいという村の要望もあり、ここを今年の一箇所の植林植草地に決めた。まずは、ここに羊が入らないように柵を張ります。そして阿拉善と銀川の1000人の家庭と企業を集め、ボランティアを募って村と砂丘の間に200ヘクタールの植林植草をする予定です。管理は村で行います。ただ、そのための資金が20万元(300万円)どうしても必要です。オイスカ子供の森計画にて募集します。http://oisca.org/project/cfp/index.htm(振込用紙に内モンゴルアラシャン植林希望と一筆書いてください)現地政府より5万元以上出してくれれば、そこに5*2メートルの広告板を設置します。10万元以上であれば、5*2メートルの広告板と人口147万人の町、銀川の新聞に報道することにしますということです(阿拉善はもちろんです)が一歩ずつやっていきたいと考えております。ご協力してくださる方はぜひご連絡ください。どうぞよろしくお願いいたします。
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上海の10年後(上海環球金融中心を見学して)

2007-01-28 15:07:17 | 現地情報
将来の予測は難しい。せめて2,3年くらい先の上海なら分かる。2008年春の完成に向けて上海環球金融中心建設現場を見学させていただいた。将来は地上101階建てで、地面からの高さは492メートルの世界最高のビルになる。http://www.shanghaihills.com/overview/index.html(ここでCGが見れます)今のところ340メートル完成し、3000人が24時間体制で工事を進めているということだ。森ビルと日本企業34社が関わり、1050億円をつぎ込んでの日の丸プロジェクトだ。クオリティーも完璧のまさに歴史に残る最先端のプロジェクトになるだろう。CGをふんだんに使った説明には、プロジェクトの大きさに思わずため息をつく他はなかった。並べてある今日本で話題の六本木ヒルズさえ小さく見える。このモデルルームだけで阿拉善砂漠研究研修センターの工事額を当然軽く抜いているだろう。(センターや温室等の設備の建設費は約1000万円だ、こちらは1万倍かかっているのだ)このハード面を見ても将来の上海がどうなっていくのか、熱気がムンムンと伝わってくる。しかし、上海市の発展には一番重要な部分が欠けているのだ。この陽の後ろ側の影の上海を知っている人は少ない。バブル経済の上海、世界中でも同じなのだがハード面のインフラへの富がますます集中する一方で、ソフト面である年々蓄積するゴミ問題、環境問題にまだ対処し切れていない。そして沢山の高級ベンツが走る裏で進む格差、貧困問題。この問題にどうやってこの都市は対処していくのだろうか?いくら素晴らしいビルディングができても、そこで仕事ができたとしても、町の空気は同じなのだ。上海の汚染のひどさは機上から眺めて見ると一目瞭然だ。又、水の汚染もひどい。10年後、上海に青い空を取り戻す為には今からスピードアップしてこれらの問題に対応していかなければならない。バランスのある発展、それを市民が一番望んでいるのではないか?そういった面に1割でも割いていかなければ、負の発展になってしまうだろう。この都市を離れる際、再びそう感じたのだ。上海に行かれた際は、こういった発展の部分の他に郊外の河川やゴミ捨て場なども見てください。この末端が綺麗になった時(単なる綺麗という意味ではなく、リッチ階層と貧困階層が少なくなり、平均層が多くなること)この都市は素晴らしいアジアの一つの都市になると思う。そして上海環球中心(上海ヒルズ)からの眺めも格別になるに違いない。
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オイスカ上海日本語幼稚園10周年

2007-01-25 22:27:08 | 阿拉善センター関係
去る24日にオイスカ上海日本語幼稚園10周年記念式典が上海の花園飯店(ホテルオークラ)で行われたので駆けつけた。日本からはオイスカ中野副総裁や谷洋一元農林水産大臣等も駆けつけてくれた。何よりも懐かしい幼稚園関係者のメンバーが一同に集まった。「いやあ、久しぶり、元気かい!」それはまるで同窓会のようなものだった。私は開園年度途中から事務を手伝ったのだが、その当時の園児は17名、当時は幼稚園がなく、さくらホテルの一角を借りてお母さんたちがボランティアで子供を預かっていたのだ。今を知る人は当時の高速道路もない、砂利道が多かった上海を信じられないだろうな。今では300名を数えて上海での幼児教育になくてはならない園に育っている。当時はマンションと幼稚園の往復(バス)の生活をしている園児たちの体力をつけなければならないということで、毎日とにかく体を作るために2500m2の芝生の庭を作って鬼ごっこをしたり、鶏やウサギを飼って遊んだり、農場を作ってお米を作ったり花を育てたりと忙しかった。その当時の子も今は中学生から高校生だろう。歴史を感じた一日だった。この変化の大きな原因は上海の在留邦人の増加と関係している。今上海では4万名の日本人駐在員が働いている。日本人学校は在籍生徒数が2300人で世界最大の日本人学校だという。この変化する上海は歴史の上でも例がないだろう。10年前に10年後は想像できなかったが、これから10年後の上海はどうなっているのだろう。その例を次の日に見に行った。
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フィリピンからのチャレンジ

2007-01-16 20:30:48 | 阿拉善センター関係
フィリピン西ミンダナオ大学の教授Avelinoさんからメールが届いた。現地で環境科学を教えているという。ここでは木を植えるとすぐに生長するけれども、内モンゴルは砂漠地域だから木が生長するのは容易ではないでしょう?私はぜひそのような厳しい環境の内モンゴルにてチャレンジしてみたい。と書いてあった。日本はともかく、常夏の島から大陸の乾燥地への研究をしたいという先生がいることに驚いた。しかし、その先生の興味の一言”challenge”という言葉。国も国境も関係なく世界共通なんだなと思った。アメリカのシアトル大学の先生からも今年の夏に現地に行きたいという連絡があった。いろいろな国の研究者が集まったら面白いプロジェクトになるだろうな。ぜひ来てもらいたいなあ。
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日本語コミュニティ

2007-01-14 14:21:26 | 現地情報
昨夜はこちらで日本語を勉強している人たちとご飯を食べた。いつも一生懸命に日本語を勉強している。こういう学生さんを見ると逆に僕も頑張らなくてはいけないなといつも思うのだ。時々私やアラシャンに来てくれる日本の学生さんが入ったりすると大いに喜んでくれる。先生の人柄で、いつも笑い声が教室にこだましている。彼は以前日本に留学していて帰ってきてからこちらで日本語学校を開いたという。本当はもっと居たかったのだけど…入国管理局がとても厳しいらしい。それでも昨年は一昨年よりは良くなり、今は3名の学生がここから日本へ出て日本各地の学校で頑張って学んでいる。アラシャンで日本語を学ぶ学生の皆さんはとても日本が大好きで、早く日本に行って勉強したいと夢を膨らませている。日本のイメージは?と聞くと、年配の人は高倉健、山口百恵とかおしんという意見が多く、若い人はアニメが多い。又、最近の傾向としては日本から帰ってきてこちらでレストランなどの事業をやる人もいる。こういった架け橋になってくれる人の存在は、将来の日本にとって一番必要なんじゃないかなといつも思うのだが、こちらに来ている日本語の先生の待遇は一般にとても低い。又、日本へ行く私費留学生も皆苦労しているのが現実だ。一生懸命やっている学生や日本語を教えている先生に対して何とかならないだろうかといつも思う。今日は学生の皆さんから食事代を出し合ってごちそうになってしまった。申し訳ないと思いつつ、ご馳走さまでした。謝謝!バイアルラ!
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芽が出てきた!

2007-01-12 21:08:55 | 阿拉善センター関係
新年もスタートすると共に、植物も新しい芽を出してきてくれた。6万本のソウソウ(梭梭)の苗や花棒等はほぼ90%以上の発芽率だ。沙棗でも50%くらいある。北海道の玉井先生へ送った沙葱の種子も発芽したよというメールが来た。種皮を除去するのに結構手こずりましたが、撒いてみたところ、ようやく芽が出始めました、おもしろいことに全て茎の途中でクレッシェンドのように曲がって伸びるよう
です。ということでした。露地に直接播いたものと新聞紙で作ったポットではあまり変わらないので直播しようと思っています。この苗は将来の植林への大切な子供たちです。


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研究センターの番犬

2007-01-08 19:20:51 | 阿拉善センター関係
昨年の暮れに新しい仲間が入った。仕事は吠えること。スタッフが町で100元で買ってきたのだ。何色の犬としか聞いていなかった。番犬というのでシェパードなどの大型犬を想像していたら、なんと「子犬」だった。このつぶらな瞳で見つめられると、泥棒が来ても悪いことができなくなるような雰囲気をかもし出している。もしかしたら最強の番犬になるかもしれないなと思う。しかし、これがなかなか吠えてくれないのだ。人になついてくる。まだまだ訓練が足りないが、それでもお客さんが来ると走って「お客さんが来たよ」と逃げて知らせてくれるようになってきた。犬というのは、一番の相棒と言われる。この犬の仕事は「なごみ」かもしれない。この阿拉善で冬の寒い時期にセンターのボイラーの効かない部屋にいると、どうしても寒さが身にこたえてくるのだ。そんな中、寒さを暖かくなごませてくれる一番の暖房の代わりになる。名前はまだない。なんと言う名前がいいだろう?
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バブル時代の予感

2007-01-02 12:04:08 | つぶやき
 いよいよ2007年がスタートした。こちらでは日本のようにカウントダウンする訳でもなく、静かな今年の幕開けだった。しかし、水面下の中国はとても熱い。「最終コーナーを回りました!ディープインパクト!早い、早い!」といって鐘をガンガンと鳴らしたい気分だろう。何が熱いのかといえば”投資バブル”だ。正月早々から何を?と思われるかもしれないが、こちらにいる私にとっては、元がじわじわと上がり、円が安くなるという事は、たまには贅沢に10元のパンにできるかどうかというくらい重要?なのだ。それだけ一歩ずつ苦しくなっているともいえる。だからどうしても敏感にならざるを得ない。例えば10000円あったとしても、昨年5月と現在では両替に1000円もの違いがあるのだ。日本のバブルを遥かに上回る速度でバブルが進行している。こちらの人(農村の住民にとっては蚊帳の外なのだが)にとって、特に町の投資者にとっては、日本にもかつて起こった棚からぼた餅の時期なのだ。暮れに銀行に行くと長者の列が続く。支払いに1時間待つことも多い。ここでは行列には必ず”意味”があるのだ。「なんでこんなに混んでいるのですか?」と聞けば、皆、ファンドを買いに求めている。なぜなら、ファンド等は利率がものすごく高いのだ。売り出し開始日から1ヶ月で20%上昇などは普通だ。1ヶ月で1万円が12000円になる速度だ。倍になっている所もある。庶民が熱くならない訳がないのだった。以前とは逆に今は政府も人民元を外貨に換えることを奨励している。そうでもしなければ、人民元が足りなくなってしまうからだ。そういうわけで今年はバブルの時期と同じ熱気をここ中国で感じている。中国でも西北部にある阿拉善では1ヶ月12000円も貰えば喜んで一生懸命働く。基本的にまだ就職難だからだ。しかし、一方で北京などの建設現場などでは人手不足だ。だから人がどんどんと集まる訳なのだ。そういった中でファンドなどによって1ヶ月で何千元ものお金が黙っていても入ってくる人がたくさんいる。こうした状況によって何とも表現できない雰囲気が漂っている。この一部の資金でも生態回復や貧困援助に回れば、環境や貧困の人にとっていいことなのだが、ほとんどはかつての日本同様に不動産や投資に回っている。建設ラッシュの空気の晴れない町を見ていると、見えないゴールへ向かってとへとになっても走り続けなければならない時代に入ってしまったのかなと思う。日本は数年で終わったのだが、こちらは13億の人口を抱えている。誰もが最強だったディープインパクトの馬のように最後まで勝利で走って欲しいと思っているが、経済は気まぐれだ。2007年もこの手綱を緩めることはできない。
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