アラシャン通信(オイスカ阿拉善砂漠生態研究研修センター便り)

阿拉善からウズベキスタンのシルクロードの砂漠化防止活動配信。肉体疲労、更年期、男女不妊には日本最濃の薬味酒、遼伝来福酒!

架空経済が実態を吹き飛ばす

2007-09-10 23:53:37 | つぶやき
北京でのことだ。2環状線の中(日本で言う山手線の内側)に住んでいる知り合いのおばあさんがナツメの木のある庭で叫んでいた。「1400万元だ~!ワーイ!」この家が売れたの?と聞くと、「いいや、言うのはタダだからね。」ワハハと笑い飛ばす。一瞬信じてしまったではないか!こんな狭い庭の家が...50坪くらいだろうか?「1400万元はいいすぎだよ。でも1000万元くらいかな?」横から息子さんが口を挟む。「エッ!」1000万元はおよそ1億5000万円だ。この地価の異常さは今の中国を物語っている。所得格差は55倍、片や、内蒙古では数百元で働いている人もいる中で、都会では何もしなくても濡れ手に粟という人たちが、ビールのアワの様に次々と出没している。この人たちが自転車と同じくベンツや高級車を乗り回して消費するものだから、偏った物価が止まらない。このような状況を肌で感じている。日本の米を2キログラム、3000円で売っている。その横で2キログラム80円の中国米が売っている。日本米を次々買う人がいる。捨てる神あれば拾う神あり。こういった成金達が買って行くのだ。この国では貯める人も多い中で、お金を回す人も多い。その為にチャンスが至る所に転がるのだ。多数の人の見方がオリンピックまで持たないだろうという意見がある一方で、これを覆すような勢いで経済の発展が止まらない。それはこういう人たちがいるからだ。こういった架空経済はたぶん雰囲気で起こるのだろう。隙間の無い土に比べ、団粒構造の空気が入る土の方が微生物が活発に動くのと同じように、すき間があるほど活気が出るのだ。そもそも実際に価値というのは誰が判断するのだろうか?需要と供給から見れば、まだまだ貧困層が這い上がって来る為に中国経済は伸びるはずだ。こういった雰囲気が外まで広がり海外からの資金も流入している為に、今年2月から外国人は年間5万ドルまでしか換金できなくなった。しかし、この異常な基金や株、住宅の上昇はいつまで続くのだろうか?地元の人に聞くと、逆にどう思うかい?とよく聞かれる。皆不安の綱を握りながらの投資をしているのだ。北京では8割の人が投資をしていると言われている。そのような中この国ではこれまで架空が現実になってしまう状況をたびたび見てきた。逆に日本経済がそんなに悪くないのに、不況だ、不況だ!と言っていると不況になってしまうのと似ているのかもしれない。このおばあさんのように景気が悪くても、景気はいいよ~と皆叫んでいれば、日本も再びバブルになるのではないか?この国は手綱が切れた時は一気に行くけれども、そもそも架空経済なのだからあまり怖くはないだろうなあ。
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山西省JICAプロジェクト

2007-09-03 21:50:38 | 植林関係
植林活動はここだけでなく山西省JICAプロジェクトの施工はオガワ精機とオイスカのシニアボランティアが共同体で行っている。山西省の首都、太原市から西南へ300km黄河支流の汾水河流域に位置する蒲県、吉県、隰県の3県が対象となり、1つの県は約2,000ha 3県で6,000haの植林面積だ。ここのプロジェクトがうまくいっているのは、ひとえに技術者の人柄も大きい。いろいろな障害を乗り越え、携わる人全てがチームワークを取り合って事業完成に努めて頑張ってきた。今日、事業区域内にある染界小学校で子供の森プロジェクトを行った。木を植えた後は皆帰る。その後は、将来ここにいる子供達が管理するようになるからだ。そのためにもハードだけでなく、ソフト部分の啓蒙活動も必要だからだ。これらの活動は残念なことに施工計画には入っていない。よって、技術者の皆さんが手弁当で夜遅くまで準備し、休日に活動をあてたのだ。日本の森の話や、学校の前にあるクルミの木が病気だったので治療したり、皆で学校に油マツやアンズを植えた。(将来は無償植林事業もこういった活動も入れてもらいたいです、といっても2008年まででした)結果は大成功!子供達や村の人がが皆大喜びでした。
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NPOグリーングラスロッツの皆さんが来てくれました

2007-09-02 15:29:56 | NPOグリーングラスロッツ
去る28日から31日まで愛知のNPO,グリーングラスロッツ一行27名の方が現地に植林に来てくれました。今回は黄河沿いの村とセンターの2カ所で植林及び現地の学生との交流会を行いました。今回は植林だけでなく、物理的な砂漠化防止工法である麦わらを使った草方格の飛砂防止帯も作りました。グリーングラスロッツは中国語で緑色草根と書きます。そうです。何事も根っこが大切なのです。ここはまだ根っこがきちんとしていない分大変なのですが、これから根っこを太くして行きたいと思っています。ありがとうございました。
コメント (2)
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