アラシャン通信(オイスカ阿拉善砂漠生態研究研修センター便り)

阿拉善からウズベキスタンのシルクロードの砂漠化防止活動配信。肉体疲労、更年期、男女不妊には日本最濃の薬味酒、遼伝来福酒!

オアシスに人が集まるのではなく、人がオアシスを作る

2011-04-28 00:22:59 | 阿拉善センター関係
今日は穴堀機を導入しての植林を行なった。ゴビの土壌は表面だけが固く、スコップが入らない。そこに登場したのが、この穴堀機。100mを2m間隔で50穴あけるのに、30分程かかって、暑さの照りつける中、皆クタクタに疲れていたのだが、この穴堀機の使用で、わずか数分で穴をあけられるようになった。まるで自分がヒーローになったような、まわりからの感謝感激の雨あられ。「すばらしい!」皆、口々に叫ぶ。スコップでカチンカチンとやっていて、暗い気持ちになりつつあったのだが、この機械の導入で一気に皆が明るくなる。こういう時、大変でもやって良かったなあ~。という気持ちになるのだ。ここは特に昨年、ウサギにやられ、活着率が10%しかなかった場所だ。しかし、ここの人は、あきらめない。「ぜひやりたい、協力を頼む」と頼んで来たのだ。もちろん、今年は地震の関係で、現地の予算も減ってしまい、食べるのでも大変だ。当然、理解される植林ではない。仕方なく一度断ったが、どうしてもお願いというリーダーの情の誘いには断れなかった。そして来てみて始めると、この固い土壌だった。なぜ、ここに?と聞けば、「ここはウサギがいないんだ」周囲は見渡す限りの何もない火星のような環境の中で、今、オアシスを作ろうとしている。たぶん、この状況を見ると、きっと今は変人が居たと思われるだろう。でも、かつては草原だったのだ。ここに将来、緑のオアシスができる。そして、放牧ではなく、木を植えて林産(漢方薬)で生活できれば、環境は良くなり、雨が降り、生活も豊かになる。こうした植林がうまく行く事も現地のリーダーも分かっている。でも、お金がない。スコップと水運び用の三輪車のみだ。そしてスコップで固い地面をカチンカチンと割っていくしかないのだ。今日の牧民の笑顔で、新しいモデルは、きっとこの砂漠を止めてくれるだろうと、成功の予感を感じた。普通の人はオアシスに人が集まると考えるだろう。でも本当は違う。オアシスに人が集まるのではなく、人がオアシスを作る。きっとそうだ。ここを見れば、皆、そう感じるだろう。
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酒向さんありがとう

2011-04-27 11:04:05 | 阿拉善センター関係
22日から今日まで豊田からグリーングラスロッツの酒向さんが植林の手伝いに来てくださいました。今回はメル友のナヒヤさんともバインホトで会うことができて良かったです。センターでは、植林や苗畑の作業だけでなく、いろいろな日本料理を作ってくれて、久しぶりのおいしい料理に皆、舌鼓を打ちました。今年は春のツアーができませんでしたが、そのような大変な状況の中でも個人的に来て手伝ってくださり、ありがとうございました。スタッフもとても喜んでいました。
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阿拉善博物館がオープン

2011-04-27 07:54:53 | 現地情報
阿拉善博物館が23日にオープンした。早速休みの合間に行ってみた。3階建ての立派な建物で、やはりバブル、写真に入りきらない大きさです。2階までが展示室になっています。ここを見ると阿拉善の歴史や文化等が良くわかるので、もし阿拉善に来て時間があればおすすめです。場所は盟政府の斜め向かいにあります。料金:無料(今の所)です。
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忌避剤に効果あり

2011-04-25 15:27:21 | 阿拉善センター関係
忌避剤が効きました。先日のウサギ忌避剤試験を行いましたが、なぜか全て見事に食べられていませんでした。対照区は13%ほど食べられていましたが、まずは効果があったと見るべきか否か?まだ分かりませんが、とりあえず被害は避けられました。しかし、現地では強電気を使ったやり方が主流になりつつあります。電気の方は人間でも危ないのと、急速に使用が広がっていることから、放牧区域に入る時は足元に気をつけた方がいいです。この忌避剤が流行れば、環境にもやさしく、危なくないのでいいのですが、価格的に、まだ普及するには難しいかなとも思っています。(写真はネズミ用殺鼠剤)
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新兵器導入

2011-04-21 18:15:36 | 阿拉善センター関係
今年の春から新兵器を導入した。中国製のものもあるのだが、すぐにエンジンが壊れるということで、オイスカ山梨県支部からの寄付で日本から郵便で送って貰った。日工タナカの日立エンジンの穴堀機だ。しかし、通関には時間が掛かる、税金が10%なのに1500元!とフフホトの税関でめちゃくちゃにぼったくろうとするわで2ヶ月掛かってようやく手元に届いた。早速動かしてみるとスイスイと穴を掘ってくれる。植林作業が本当に楽になった。村の方でもいろいろとあたって、頭の切れる牧民が日本から三菱重工のエンジンのみを輸入して宁波で改造したものを4000元(5万円)と安く仕入れたのが、目下こちらの主流となっているが、以前のスコップの時代から機械化の波は急速に進んでいる。
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サソリと人間

2011-04-17 15:20:50 | つぶやき
今、こちらのニュースは福島の原発とリビアの爆撃のニュース一色だ。毎日のニュースで我が国には放射能の影響がありませんでした。というように流れると、一般の人は日本の状況がただごとではないと思うだろう。このような安全性が確立できないことが分かってもなお、原発をまだ動かそうというニュースは、こちらの人に、日本が抑止力の為に原発を持っているという印象を抱かせている。リビアも革命から気がつくと、応援してくれるはずの国が民間人へ無差別爆撃を開始している。お互いが武器を持って戦っている。これでは何のための革命か分からなくなってくる。そう思ったとき、こちらのサソリを思い出した。サソリは狭い所に大量に飼うとお互いの針で相手を刺し、全滅してしまうことがある。お互いが抑止力という理由をつけていることが、ひょんなことから刺し合いに繋がり、絶滅してしまう。このサソリの性質と人間の武器を持った時の性質は同じだと思う。ここは電気エネルギーや火力発電を増やすと温暖化が加速するといった二次的な問題を一度棚に上げて、安全保安院という安全でないからこそ管理していた、不安全保安院を解散させ、危険な原発を即刻ストップさせて、核になるものも持たないという姿勢ができないかと思うのは浅はかだろうか?いや、浅はかではない。特に3号機のプルトニウム混合炉はウランの20万倍もの毒性があるという。今こそエネルギー政策の転換を図るべきだ。サソリから学習して危険な物は持たないという姿勢がとても大事なのだ。ちなみに、こういった時、サソリに白酒を霧吹きでかけてやると、お互いがおとなしくなって刺さなくなる。これがサソリの人工飼育の秘訣だ。アルコールを飲むと、人もおとなしくなるかと言えば、騒ぐ人もいるので、そうでもないが、はけ口の一つと思うと虫と人間の共通点が見えてくる。
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黒田代表が2010年度生態中国突出人物賞を受賞

2011-04-15 23:32:52 | 現地情報
2011年4月13日、北京の人民大会堂にて、国家林業局関係者他400名あまりが参加し、中国緑色公民行動ー2010年緑色公益盛典が盛大に行われました。当日は林文綺女士ー政協副主席、賈治邦国家林業局局長、王志宝緑化基金会主席が出席し、オイスカインターナショナル中国総代表黒田祐之進氏に対し、1998年より13年にかけて、日中友好交流及び中国重慶、湖北省、貴州省、海南省、内モンゴル等で667haあまりの植林活動を展開し、また内モンゴルアラシャンにおいて砂漠化防止研究研修センターを設立し、日本よりオイスカボランティアの派遣活動をしたこと等による緑化協力の功績を認められ、2010生態中国突出人物賞を授与されました。最近は心が痛むニュースばかりでしたが、うれしいニュースでした。今後の活動へも心強い励みになりました。
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バンベンさんが来られました

2011-04-11 23:46:14 | 阿拉善センター関係
今日は同じ内モンゴルのオルドスで緑化活動をされている坂本さん(バンベン氏)がセンターに来て、夜遅くまでいろいろな話をした。坂本さんは元協力隊員で日本語を教えていて、その縁で砂漠化防止の活動を始め、その後は社会起業家として岩塩等を販売しながら、その利益の一部を緑化資金にするというやり方で、個人的に活動を頑張っている。個人でという所がすごいと思う。それだけの情熱がなければとてもじゃないけれどできない。ここセンターでもエミューオイルや工芸品、トマト、らっきょう、オニク酒等いろいろなものを作っているのだが、販売先がなく、アラシャンの人にも足元を見られて安く買い叩かれたりしていた所を助けてもらった形だ。これを契機にして寄付金が減ってきているので、その部分を販売で補えるようにしていきたい。訪問ありがとうございました。
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うさぎ対策

2011-04-10 08:48:34 | 阿拉善センター関係
今、うさぎ対策で頭を悩ませている。昨年もそうだが先日の10本植えても9本はウサギに食べられてしまう地域があり、緊急な対策を急がれている。今、いろいろな方法を実験検討しているが、一番手っ取り早い方法は、この電気線を地面スレスレに張って、そこに当たったウサギを電撃で殺す方法である。この方法で5匹のウサギを取って、2匹はウサギ鍋にした。「とても美味しかった」と言うが、危険であまりいい方法にも思えない。あと今研究しているのが、トライフーズでいろいろと忌避剤を使っている松田さんから頂いた海のヒトデを粉砕した忌避剤である。海の厄介者のヒトデは外敵から身を護る為にヒトデサポニンという物質を体内に蓄えていて、このヒトデサポニンが忌避剤としての大きな能力・効果を持っているそうだ。効果の程は分からないが、魚の腐ったような匂いがして有効であればと願うのみだ。
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神様からの贈り物

2011-04-08 00:13:37 | 阿拉善センター関係
植林をしているとたまにいい事がある。今日はそのいいことにあたった。砂を掘っていると、何やらお金が出てきた。なんと元通付宝だった。当たりだ。これは西夏時代のものだ。ちょうど、この小道はシルクロード北路の古道にあたり、銀川から包頭、フフホトへの通り道の場所だということが分かった。今はソウソウの生える小道にしか過ぎないが、昔はきっとたくさんのラクダの行商人たちが往来していたのだろう。ふと、記憶が800年もの昔にタイムスリップした。しかし、そこも今も変わらぬ砂漠だった。なんてオチでした。でも、なんでこのような砂漠によくお金を落とすのだろうか。不思議だ。
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