アラシャン通信(オイスカ阿拉善砂漠生態研究研修センター便り)

阿拉善からウズベキスタンのシルクロードの砂漠化防止活動配信。肉体疲労、更年期、男女不妊には日本最濃の薬味酒、遼伝来福酒!

シリンホトでの黄砂

2016-04-30 20:23:12 | 現地情報
シリンホトにて。黄砂の時はこのように空が黄色くなる。将来は皆眺める空が青空となりますように。
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渋滞緩和策の切り札が危ない

2016-04-27 22:28:06 | 現地情報
北京からシリンホトに入った。北京では渋滞が日常茶飯事。この渋滞緩和に役に立っているのが以前紹介したこともある携帯での乗り合い個人タクシー(滴滴出行順風車)。順風車とは乗り合いという意味だ。予約すると数分後に近くにいる車から連絡があり、目的地まで安く送ってくれる。料金もタクシーよりも半額以下になりサービスはタクシー以上。何といっても車に1人しか乗らない無駄と渋滞解消に一番いい方法だと考える。このサービスにより、家庭に車がなくても乗り合いタクシーを利用することにより燃料の浪費が抑えられる。当然、利用者が急増している。日本も導入すればいいのにといつも思う。現在、空港等からの利用が多いため、タクシーも待ち時間が少なくなった。しかし、この便利なサービス、5月から法律ができるようだ。車の減価償却期間が定められることになった。利用に政府の邪魔が入ったのはセクハラ問題が起こったためだという。本来は政府が奨励すべきなのだが、どうなるのだろうか。
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地震より

2016-04-16 09:06:59 | つぶやき
熊本で震度7の地震があった。被災者の方は大変な毎日のことと思います。映像で家や道路が無惨にも壊されてしまった。この自然の力に比べると人間とはなんと小さな存在だろう。3.11の東日本大震災を再び思い出した。日本のには活断層が縦横に通っている。どこでいつ起きてもおかしくない災害。自然の恐ろしさは忘れた頃にやってくる。ふとした判断で助かる命もあれば亡くす命もある。こうした災害に対しては、数日間の休みなどは関係ない。危険要素から一刻も早く遠ざかるべきだ。家の1階には寝ない、広い所に避難、裏山があれば、地滑りが考えられれば山に近づかない、タンスなど重いものは寝室に置かない、原発は即停止、しばらくは地震が続いているため危険要素はできるかぎり排除し即急に、そして慎重に対応して欲しい。そして普段からの災害のシュミレーションや準備も大切だ。命より大切なものはない。
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緑化への切り札

2016-04-14 04:32:56 | 阿拉善センター関係
春の植林がほぼ終わり漢方薬の栽培をスタートした。こちらは植林よりも大変だ。ただ汗をかきながらも宝探しの宝を埋めていくようなアドベンチャーの楽しさがある。そのため農牧民の研修の需要が高い。この種子代などの研修費用を捻出するため北京に出て来た。これから中央政府を回り支援をお願いしにいこうと考えている。貧困県で年収が9683元(16万円あまり)なので支援を貰える可能性がある。もし貰えれば、こちらで400人あまりの牧民へ栽培を一気に広げて行こうと考えている。牧民も収入が入ることにより積極的に植林を行なうことになり、結果として黄砂を止める一助になる。木が生えることにより牧民の人たちの環境意識も高まる。
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22年前の冷蔵庫より

2016-04-11 00:30:37 | 阿拉善センター関係
センターには22年前の1994年製の冷蔵庫がある。スタッフが家から持って来たものだ。中国の冷蔵庫は壊れるというが、それは最近のものであって、昔の冷蔵庫やテレビなどまだ現役のものが多い。驚くのはその価格だ。1994年当時、この冷蔵庫は2000元だったという。その当時の年収が3500元だったというから、年収の半分以上の値段で購入したということになる。それだけきっと高価なものだったのだろう。とても大事にされている。その当時のレートは1元=12円くらいなので2万4000円の冷蔵庫ということになるため、失礼ながら安いなあと思ってしまったが、当時の年収はたったの4万2000円ということになる。その間、失われた20年などといわれるが、その当時の日本の年収は今の年収とあまり変わっていない。変化がほとんどなかったことになる。日本が変化なく安穏としている間にこちらの経済は急激に変化してきた。その当時は松下のテレビなどは高値の花だったという。2006年当初からも毎月上昇する時代の急激な変化を感じてはいたが、時代は本当に変わった。かつては北京空港に行く途中の大きな松下のブラウン管工場もついに撤退した。最近はまだ海外の方が安いと思っている人も多いが、高すぎてついて行けない。こうして途上国が先進国に近づき差がなくなってくると貿易や商社などは利益の幅が取れなくなって来る。白物家電などの不振といわれるが、以前はそれだけ高かったものが誰でも手に入るようになれば自然と薄利の競争になってしまう。それだけハード産業はうまみの少ない時代になったため、変化をしてこなかったツケが今に来ている。アメリカなどはそれを見越してソフト産業、ITへ急激に切り替えた。そして世界は迫り来るTPPの時代へと進んで来ている。昨今、世界中の人たちが円安もあったが垣根の低くなった日本へ雪崩のように来るようになった。あと数年もすれば、海外と日本の人が普通に一緒に働く時代になるだろう。植林活動も10年前と比べ10倍の価格差がある。10年前は40万円で緑化できる面積も400万円かかるという時代、逆に支援は減り、どのNGOも生き残りを掛けている。そういう意味で小渕基金(日中緑化基金)も提唱された当時は良かったが、環境のためにやるのはいいとしても、やり方を変えて行かなければならない。同じやり方は時代遅れだ。外側がものすごい勢いで変化している中、この冷蔵庫が変化しなさいと訴えてきているような気がした。
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なぜエミューの卵は緑色か

2016-04-10 08:20:32 | 阿拉善センター関係
昨日、センターに子供達が遊びに来たのでエミューの卵を見せてあげた。エメラルドグリーンの卵を見て、皆一様に驚く。そのような中で「なぜエミューの卵は緑色なんですか?」と聞かれた。子供の質問というのは時にストレートに来るので大変参考になったりする。「元々は草原にいる鳥でね、保護色として緑色だと見えないでしょう?」と言うと、まだ分からない顔をしている。なぜ緑色になるのか?このメカニズムを聞いているのではないか?と思った。同じヒクイドリ科のダチョウは白い卵を産むのにエミューはなぜ緑なのだろう?確かに不思議だ。卵には元々、黄身に鉄分、白身に硫黄分が含まれているため、熱をかければ緑色になるかもしれない。ただ熱をかけるのは難しいので、もしかしたら嫌気性の硫酸還元菌か酵素のようなものが住み着いているのかもしれない。それか、エミューは昔からの原始的な動物なので牛のようにメタン菌のような古細菌を飼っているのか?だとしたら、それをニワトリに移してやったらニワトリも緑の卵を産むのだろうか?などと考えてみると面白い。エミューは元々個体が少ないので、こうした研究は進める意味がないのかもしれないが、緑色のニワトリ卵などができたら面白いかもしれない。
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本格的な春

2016-04-10 07:53:19 | 現地情報
現地では気温も10℃を越えるようになり本格的な春がやってきた。各地で羊や山羊、ラクダなどの赤ちゃんが誕生している。人間もそうだが、動物の赤ちゃんは何にでも興味を持つ。時々寄って来たりするのはかわいい。自然界では春がはじまりの節目になっている。日本は新年が一つの節目であるが、桜が咲いてのスタートが、「これから頑張るぞー」という気になるのは、自然と同じだ。こうした自然界から学べる法則はないだろうか。
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地下水の問題

2016-04-09 08:32:01 | 阿拉善センター関係
アラシャンは年間降雨量が200mm前後、北部へ行くにつれて降雨量が下がり50mmほどになる。この少ない降雨量で緑化なぞできる訳がないというのがこれまでの解釈だった。また植林することは環境破壊だということをいう人まで出て来た。両極端の意見が出てくるというくらいにこの地域の環境は脆弱だということである。この地下水問題について、ここ数年検証をしてきた。果たして植林のくみ上げにより環境悪化につながるのだろうか。結論からいえばNOだ。こうした問題について、間違った認識が現地のトップもそうだが日本でも広がっているので、ぜひ修正頂きたい。まず植林で地下水が下がるのは喬木である。ポプラや柳などの喬木は大量の水を消費するために面で植えることは難しい。ただ、灌木の場合は別である。このあたりが混合認識されていることが、そもそもの間違いの原因だ。他には植林を植える場所が砂漠という認識のために、砂地の砂漠に水を撒いても木は育たないために土壌の原因が考慮されていなかった。実際に植林が進んでいるのは砂の場所よりも多少粘土が入っているゴビなどの方が多い。ここに植える梭梭などは年間、3回程しか水まきをしていない。それも地下水ではなく大体50m以上にある地表水である(牧民の住む場所は20m~30mくらいが多い)。地表水を調べると、その年により井戸水の増減があるが、これは降雨量の理由の方が大きい。そして、植林よりもくみ上げの影響が大きいのは農業区の方であり、このあたりも調査ポイントによって、農業区あたりの地下水を調べてしまうと誤差が出てしまう。私も同じ間違いをしてしまい、さらに調べた所、近くに農業区があったために下がっていたことがあった。20mや30mの井戸でたくさん水を使えば下がるのは当然だが、それが拡大して、植林は良くない、環境破壊だという認識まで行ってしまうのもどうかと思う。結論としては、太陽からのアルベド(地球表面の反射率)の影響の方が大きく、植生が地表を覆うことにより、アルベドが小さくなり降雨量が増えるため利益の方が大きい。実際に植林が行なわれて地表が覆われたバインホトなどでは雨がここ数年増えて来ていて、植林の行なわれていない地域では降雨量が変わっていないのである。この間違った認識のおかげで地表水の井戸までもが政府の許認可制の管理下になってしまい、一番不便をしいられるのは水の不便のない町の役人ではなく、いつも必要としている農牧民になるのだ。影響力のある専門家の一言がどれだけ現地の人たちの生活を損ねているか、たぶん分からないだろう。それよりも単一樹種の影響の方が大きくなるかもしれない。
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農村の燃料

2016-04-08 22:14:35 | 現地情報
農村のエネルギーは基本的に自給自足である。エネルギーをたくさん使う町の暮らしは実は不安定だ。電気は独立電源である風力発電とソーラー発電だが、煮炊きに使う燃料は梭梭の枯れた枝となんと「牛糞!」を使う。肉効率で考えるとニワトリの肉を食べた方がいいと考えてはいたが、動物の立場に立てばいい悪いはない。最近は牛を飼う人が増えて来ているのは、この煮炊きに使うフンの利用ができるからかもしれない。きっと臭いだろうと思われるかもしれないが、草食動物なので全く臭わない。それどころかいい香りが漂って来たりする。乾燥地ではフンがカラカラに乾燥するため、臭い匂いがほとんどしない。こうしてシンプルに動物たちとも共生して自給自足の安定が成り立っているのを目にすると、ウルグアイのムヒカ大統領ではないが、もの言わぬ牧民たちから勉強しなくてはいけないのはむしろこちらなのではないか。
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この道は2

2016-04-07 22:44:50 | 阿拉善センター関係
村に行く途中の道。砂丘に入ると道が分からなくなる。4駆のパジェロなので何とか通ることが出来るが、オートマチックから手動に切り替えなければスタックしてしまうくらいの砂丘に出くわすこともある。そして暗くなると道が分からなくなり帰ることができないので村に泊まってきた。夜、羊の骨付き干し肉を齧って外で星を見ていると「なーんにもない、なんにもない、まったく何にもない」という歌がとてもよくあう。寒い寒いと家に戻ると「星がきれいだろう」と強靭な白い歯を見せて「ガハハ」と笑いながら「実は詩を書いているんだ」と話した。聞くと地域でも有名な詩人らしい。毎日、このような所にいれば詩歌がうまくなるかもしれないなあ。
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