アラシャン通信(オイスカ阿拉善砂漠生態研究研修センター便り)

阿拉善からウズベキスタンのシルクロードの砂漠化防止活動配信。肉体疲労、更年期、男女不妊には日本最濃の薬味酒、遼伝来福酒!

台風と雲の影響

2016-08-25 08:53:28 | 阿拉善センター関係
今年の日本は台風が連続的に発生しているが、この影響は内モンゴルも例外ではない。これまで揚子江付近までは雲が来ていたが、台風の威力により台風が発生すると、揚子江付近に停滞していた雲を押し上げて内モンゴル付近まで雲を運んでくれる。そのため、こちらにいると日本が台風の時期に、こちらでも雨が降ることが多い。このデーターの相関関係については、まだ詳細に調べた訳ではないが、今後の内モンゴルの内陸砂漠の環境にも影響があると考える。今年は最近の台風のおかげで春先から少なかった降雨量が回復している。こうした台風と雲の影響を調べてみると面白い。
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ファーファ亡くなる

2016-08-23 23:44:22 | 阿拉善センター関係
センターのマスコット犬だったファーファ(犬、メス)が亡くなった。センターが出来てからすぐに野良犬としてやってきて、懐くまでに時間が掛かったが、いつのまにか住み着いた。このファーファは普通の犬と違ってとても賢く、外部から人が入ればわんわんと鳴いて知らせてくれた。また他の野良犬が来ると自分のエサをあげて食べさせる優しさも持っていた。三本足になってしまったのも放牧をしている羊がセンターに入らないように番をしていた際に、入れようとした牧民と戦い、棒で叩かれて3本足になってしまった。それからも3本足で懸命に生きようと歩く姿に皆感動した。犬としての誇り、一生懸命に番をすることに生き甲斐を持っていた。そのファーファが亡くなる前に乳が張り、子供ができたようだった。そして出産時は人間の年齢でいえば60歳くらいの高齢出産になる。「大丈夫だろうか?」そのうち、居なくなった。探すと、ひっそりと木陰に隠れ、やすらかに亡くなっていた。この犬からはいろいろな人生観を教わった。エミューが移転し、これまではセンターに戻ると全力と笑顔で迎えてくれたファーファがいなくなり、何だろうか、この無力感。寂しくなった。
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食糧供給基地の可能性

2016-08-17 14:38:22 | 現地情報
現在、世界の約4割の食糧は半乾燥地で作られている。今後、人口増大が続く中で食糧増産の可能性がある場所といえば、ブラジル等の熱帯林などの森林地帯か広大な未使用地が残る半乾燥地が挙げられる。熱帯林の伐採は今後、CO2の問題もあり規制が入って行くが、広大な土地がある半乾燥地の開発は今後も続いて行くだろう。ただ現在の栽培方法では地下水のくみ上げにより枯渇してしまう危険性がある。今後は点滴灌漑などで降雨量分の作物を作るようにできれば、半乾燥地での農業開発が一気に広がるだろう。(写真は陜西省のゴビ砂漠上空)
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緑聖を偲ぶ

2016-08-13 22:11:42 | 現地情報
楡林まで来てから大阪大学の深尾先生、東京大学東洋文化研究所の安富先生らと合流し、全国でも有名だった緑化の聖人、朱序粥氏の家をお盆に訪ねた。だったというのはすでに亡くなってしまっているからだ。家はそのままにひっそりとあった。部屋も何も変わっていなかった。壁には私が2009年7月に訪れた際に書かされた書が飾ってあった。その時にとっさに「学朱老精神、建緑色家園」と書いたのだが、下手な字でも飾ってくれていた。よく考えれば、その時にとっさに書いた通りに、大変なこともあったが、いろいろな人に助けられて紆余曲折で何とか今でも木を植えている。朱さんが「良く来たなあ」と言ってくれたような気がした。
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植林地を回る

2016-08-12 22:02:59 | 阿拉善センター関係
阿拉善まで大阪大学の宇山先生と京都大学農場の北島先生が来てくれたのでちょうどブラザー中国が行なっている植林地を案内した。生育はとてもいいようで7割くらいの活着率でした。阿拉善のゴビ灘を回っていると、北島先生が「この場所はこれからの食糧問題解決に重要な場所だ」ということで、地下水のくみ上げを降雨量に限定し、ソーラー電源を使い点滴灌漑で施設園芸ができるのではないかという話でした。ただ人材が追いついていません。このような乾燥地をうまく使えば、大豆輸入国である中国もアマゾンから大豆を買わなくていいようになるかもしれません。いや、そうしなければ、アマゾンが将来、砂漠化してしまいます。
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久しぶりの奇台県

2016-08-08 22:34:43 | 現地情報
今から10年程前、JICAのシンポジウムがウルムチであった。今回、カザフスタンからちょうどウルムチに戻ったとき、空港近くのホテルでぼーっとしていた時、「奇台県」という場所が頭に浮かんだ。10年前の記憶の中ではシンポジウムで何をやったかは申し訳ないが忘れてしまっていた。ただ、2つだけ、一つは酷暑の奇台県に行って梭梭の飛行機播種地を見に行ったことと、もう一つは夜の屋台でJICAで活躍していた西村暢子さんを囲んで若い皆さんでビールを飲んでいたことだった。ただ、その時の記憶もだんだんと忘れてしまう。おぼろげになってしまう記憶を戻してみようかと思いたったら早速にレンタカーを借りて奇台県まで梭梭林のその後の調査に行ってみた。奇台県へは3時間程で着いた。ここの梭梭林はかつては林業局管轄であったが、今は林地の権利を各牧民らに安く販売し、その牧民が梭梭林で生活ができるようになっていた。林地権を貰って牧民は大喜びだ。梭梭の生長はこちらの方が早い。かつては胸くらいの高さだったのが、3mはあるだろうか?ここの地下水位は高いため、水も豊富にあり、梭梭林の中に畑を作ってマルチ灌漑で種を採る瓜を作っていた。見事に自然が回復している中で農業を行なっていて、将来のアラシャンを見たような気がした。
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屋根の上の湖

2016-08-07 23:36:51 | 現地情報
カザフスタンから中国の国境を抜けると屋根の上の湖と呼ばれる賽里木湖のブルーがまぶしく現れる。この湖はどこからも入らず、どこからも出ないそうだ。さすがに屋根の上の湖だ。美しくて思わずたたずんでしまった。
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ホルゴス国境

2016-08-07 22:43:27 | 現地情報
カザフスタン・アルマティから1日がかりの乗り合いタクシーで国境を越え、バスで中国側国境ホルゴスに入る。中央アジアから内モンゴルは近いようで遠い。ここを行き来するのも大変だ。ホルゴスは最近できた国境の貿易の町、今は人口8万人くらいで、周囲は砂漠でまだ町が整備中だったが、国境の町はどこでも活気がある。将来は高速鉄道が通り、ヨーロッパまでの中継地点として発展するだろう。
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タシケント農大(ヌクス)

2016-08-03 23:59:00 | ウズベキスタン
今年から苗畑を造成する予定のタシケント農大(ヌクス)。ここの分校はタシケント農業大学のカラカルパクスタン州における農業大学の拠点として2003年に設立された。学生は1900人、先生は155人で、行った時はちょうど夏休みで閑散としていたが学長が対応してくれた。とてもアットホームなキャンパスだ。ここの一角で育苗を行なう。圃場は粘土質でカチカチに固い。水も少なく条件は万全ではないのだが、何とか最低10万本の苗木を作りたい。
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