アラシャン通信(オイスカ阿拉善砂漠生態研究研修センター便り)

阿拉善からウズベキスタンのシルクロードの砂漠化防止活動配信。肉体疲労、更年期、男女不妊には日本最濃の薬味酒、遼伝来福酒!

カヤツリグサ(タイガーナッツ)普及栽培スタート

2010-03-31 22:25:39 | 阿拉善センター関係
今日は阿日善村という所に入った。人口は370人いるが、ひとの気配がないさびれた村だった。でも、この村には山からの水があった。うまくいくかもしれないと直感した。ここは地元政府から6000元の禁牧助成金を貰っているが、養老年金に2000元天引きされ、年収4000元では食べて行く事ができないため、ほとんどの村人が出稼ぎに行ってしまっている。春なのに、農耕の鍬を振る音もなく、シーンと静まり返っていた。ここの村長からトウモロコシの代わりになるいい作物がないかと春節の飲み会の席で聞かれたので、ジュースや油になる乾燥に強いカヤツリグサ(タイガーナッツ)の栽培は?と提案した所、それをぜひやりたいということになった。センターとしても、これまで大阪トヨタ支援で行って来た試験栽培をいよいよ普及の段階に進めるいい機会だった。そのため、昨年センターで収穫した種子を60kg持って行ったのだ。うまく栽培が成功すれば、村人も少しは戻って来てくれるかもしれない。そう期待を込めて帰った。また、栽培の時期(5月初旬)に栽培指導に入る予定にしている。
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農民工に間違えられる

2010-03-30 23:01:50 | 阿拉善センター関係
今日は車が何とか治り、その後スタッフと4人で遅い昼食を食べた。食堂に入り、炒面を頼んだ。しばらくして皿にはみ出んばかりの超大盛の面がどーんと出て来た。一人分か?「こんなに食べられないよ~」と皆で言うと、「貴方達、労働で大変だと思ったから大盛りにしてあげたのに」「は?」その瞬間、お互いの服を見て大笑いした。昨日もブドウ苗を掘ったりして、結局そのまま泊まりだったので、髪ぼさぼさの汚い格好のままだったのだ。どうも農民工だと思われたらしい。「ありがとう、食べるよ」と言って食べたものの、やはり食べきれなかった。残りの面を「今日の夕食にする」というと、喜んでビニール袋を差し出した。やはり気がついていない。半分ショックであったが、なじんでいるという証拠かもしれない。
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子羊

2010-03-27 05:25:42 | 阿拉善センター関係
春になると、あちこちでかわいい子羊が見られる。禁放政策が実施され、年々数は減って来ているとはいえ、まだ牧民にとって、羊との生活から離れるのは難しい。先日、農牧民調査を行ったのだが、禁牧政策に対してどう思うか?というアンケートに対し、反対するという牧民が少なかった。反対者は、大面積の土地を持っていて、補助金以上に稼ぐ牧民だ。小さい面積の牧民は当然、大賛成している。皆、ふるさとから離れたくないという。なぜならその村では、政府より補助金が1人18000元/年、支給されるという。確かに反対する人はいない訳だ。では、もし貰えなかった場合、どうなるか?当然、皆さん大反対だそうだ。この政策は基本的に5年間、その後延長されるとしても、ずっと貰える訳ではない。ただ、抜け道として、公益林のある場所に対しては、管理をする見返りとして永久に補助金が貰えるという。ある村の場合は1人当たり5500元/年、一家4人の場合、2万元あまりにもなる。プラス、漢方薬栽培などの収入がある。今は植林をすることは大変だが、将来、きっと良かったと思える日が来るだろう。ただその時、この羊達がいなくなるかといえば、それもたぶんないだろう。なぜならそれは昔からの生活習慣だからだ。
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看板の被害

2010-03-26 01:28:43 | 現地情報
中国にはとにかく大きなスローガンを書いた看板が多いのだが、ここアラシャンでも同じく道路脇に大きな看板が立っている。それが一気に倒れたり、はがれたりしている。驚く事には、レンガで作った看板も壊れていることだ。風速何メートルあったのだろう。でも、看板はないほうがすっきりしていい。風が掃除してくれたのだろう。自然の力というのはすごい。
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ソウソウ植林

2010-03-25 00:26:59 | 植林関係
アラシャンも春の黄砂とともに植林がスタートした。予定では250ha、朝7時から夜6時まで頑張っても1地区100ムー(約6.5ha)、3地区でも20ha届かないくらいのスピードだが、農牧民達は休む暇もなく頑張っている。「3年後には、ここで漢方薬を植え付けられる」足が砂に取られ、砂が全身を容赦なく叩き付ける中、言うのは易し、行うは難しで大変だけれども希望を持って行っている。中でも大変なのが水やりだ。なかなか進まない。夕方になると皆疲れてフラフラになる。ようやく今日の仕事も終わった。今日は美味しい羊肉をごちそうになった。
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オイスカ本部の中村さん

2010-03-24 22:47:37 | 現地情報
センターの活動はオイスカ本部からの力強いバックアップによって運営されている。今回、決算期の会計処理を本部から強力な助っ人の中村さんに来て頂き、たくさんの会計書類との格闘を手伝って頂きました。毎日遅くまで手伝って下さり、またアドバイスを下さり本当に助かりました。ありがとうございました。お礼にお顔が小さいのでアップしておきましたよ。ちなみに後ろの写真はCHCEDO(自然堂)ここ内モンゴル等で流行の化粧品ブランドです。でもピンイン発音だとZIRANTANGになるはずだが。。。チセードー?、シセードー?とはある意味、資生堂のパクリなのか?間違って買う農村の人を狙っているのか?こちらでは、真似されるというのは、それだけのブランド価値が認められている証拠ですが、本当によい製品であれば自分の名前のブランドで直球勝負して欲しいです。でも、時代の流れで本物と偽物の区別が分かる人がだんだんと多くなっていくと思います。
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アラシャンもずく

2010-03-22 19:41:21 | 食べ物関係
今年は冬の間に雪が多く降ったので、高級食材の髪菜(Nostoc flagelliforme ランソウ綱ネンジュモ目)がたくさん出てきている。実は日本のスタッフの田中さんの故郷の福岡県甘木にもスイゼンジノリと呼ばれる高級食材の淡水産のランソウ綱の一種(クロオコックス目 アファノテーケ属)がある。何という偶然か?この髪菜を少し採って食べてみた。こちらでは、水に2日程浸して、かなり大きくしてから食べるそうだが、まずはもずくのようにして、酢醤油に漬けて食べてみる。砂糖と塩を加えて、なかなかもずくに近い味ができた。「うまい!」と言って食べていると、「これに胡椒油をかけた方がいい!」と言って、ごま油をかけられてしまった。こちらの方がスタッフにはうけがいいらしかったが、この食感、この味はまさにもずく(中国語:海髪菜)だった。
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黄砂の時期がやって来た

2010-03-20 10:02:09 | 阿拉善センター関係
3月も中旬に入り、これまで地面が凍結していたのが緩み始めると、いよいよ植林のスタートとなります。今年は600haの予定でしたが、遂行能力や時間の兼ね合いもあり、結局250haの緑化を行う予定にしています。これからも頻繁に村に入るのでブログもまたストップするかもしれませんが、時折アップします。さあ、カチカチの地面がいよいよ緩み始めるということは、砂嵐が頻繁に訪れることを意味します。日本だと桜が一種の春を告げる合図になっていますが、こちらでは、黄砂が一種の春を告げる合図となっています。3月頭に枚方で講演させてもらう機会があり、現地の写真と火星の写真を見せて、どちらが地球だと思いますか?という話しをしました。ほとんどの方が地球の写真と火星の写真を間違えてくれました。こういった火星のような国連で指定された人が住めない場所が地球にもあります。そこから日本へは3000km離れているからと言って、ジェット気流に乗ればあっという間です。福岡の高木さん、あと数日できっとブロッコリーにも砂がつきます。対策しておいたほうがいいです。今年の黄砂は多いと思います。
コメント (2)
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