アラシャン通信(オイスカ阿拉善砂漠生態研究研修センター便り)

阿拉善からウズベキスタンのシルクロードの砂漠化防止活動配信。肉体疲労、更年期、男女不妊には日本最濃の薬味酒、遼伝来福酒!

ハンノキとアシタバ

2024-08-20 07:42:07 | 農業関係
電気通信大学社会実装センターの研究として伊豆大島に行ってきました。伊豆大島には国内唯一の砂漠があります。内モンゴルやウズベキスタンでの知見を伊豆大島に生かすことができないかということで、町の生産組合をはじめ、生産農家の方々、町長とも面会をしてきました。とても勉強になることばかりで、逆に大島の方が知らない知見も発見できました。この島は火山灰土壌で、椿がとても有名ですが、そのほかにはアシタバが有名で、このアシタバを常食していれば健康長寿が期待できます。このアシタバと共生しているのが、ハンノキでした。ハンノキは火山灰土壌に適しており、ハンノキの生育により日陰を作ると同時に窒素分を供給するフランキア(窒素固定菌)により、アシタバが良く生長できます。ハンノキは、ハン(干)といわれるように、水を吸い上げる力があります。この木が生える周辺は乾燥しますが、実は日本に生えるニクジュヨウは、このハンノキに共生するのです。やはり砂漠の知見が、ここで役に立ちました。いろいろな可能性を秘めた面白い島で、東京からジェットフォイルで2時間で行くことができる点も魅力でした。
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中野利弘顧問の思い出

2024-08-18 01:41:45 | つぶやき
2024年7月9日、公益財団法人オイスカの中野利弘顧問(前理事長)が老衰のため永眠しました。享年98歳でした。いつも、とてもパワフルな大きな声で励ましてくれました。晩年になっても、いつも議員会館の議員の部屋を回っていたので、国会議員の方も知っている人が多かったと思います。昨年、本当は本人は海外出張しては行けなかったのですが、顧問の最後の頼みで付き合わされたウランバートルへの海外出張では、以前の大統領や国会議員と会い、会食したりモンゴルテレビに一緒に出演して緑化の話になりました。たぶん緑化のために引き継ぎたかったのだと思います。その際にモンゴルの人脈の多さに驚かされました。そして亡くなる前にも、「モンゴルの緑化を頼んだよ!」と言ったのが私への最後の言葉でした。それだけモンゴルにかける情熱は誰にも負けていませんでした。亡くなる3日前に会った時は、話せないものの、手を握りかえすほどでしたが、言っていることは目で分かりました。「緑化を頼んだぞ!」ただ資金は何とか自分で解決してね。。。と続いていたと思います。さてウズベキスタンだけでも広大なのに、モンゴルの南ゴビも相当広い。100歳までは生きてほしかった。本当に豪快で素晴らしい方でした。ご冥福をお祈りいたします。いつも励ましてくださり本当にありがとうございました。
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久々のブログ

2024-08-18 01:32:12 | ウズベキスタン
しばらく認証などができず、幽霊ページのようになってしまっていました。今年は4月末までウズベキスタンで昨年春からNGO連携支援無償資金のプロジェクトに関わっていて、監査で4月末までウズベキスタンにいた。そこからあっという間に夏になったが、今、取り組んでいるのは”さつまいも栽培”です。また薬味酒の方も近く作りたいと考えております。ウズベキスタンでの植林もまだ緒に着いたばかり。水だけでなく塩害がひどい場所で塩害対策を考えねばならず、水の方も考えなければならない。日本は台風が連続して起こっているが、ウズベキスタンや内モンゴルに飛んでいかないかなといつも考えてしまう。
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黄砂

2023-04-19 05:22:49 | 阿拉善センター関係
今年は日本より黄砂飛来の話が多く入る。日本の黄砂は、内モンゴルの黄砂に比べると”かすみ”程度なのだが、途中汚染物質をくっつけてやってくるため、黄砂アレルギーなど、現地よりもかえってタチが悪いそうだ。では、現地では何もしていないのかといえば、近年、植林には力を入れていて以前に比べるとかなり改善されてきている。では、なぜ今年は多いと言われるのだろうか?それは、北西からの季節風の影響が大きい。また春先は植生があまりなく雨が降らず乾燥していることから、地面の乾いたシルトの細かい砂を剥がして飛ばしてしまう。近年は農地開発の影響が大きいのではないか?また昔からだが、ヤギの放牧原因も関係する。5月にもなれば多少落ち着いてくると思われるが、ウズベキスタンにいる私も先日砂漠に入った後遺症で喉が痛く声が出ません。きっとケイ砂の細かいガラス質が喉に入ってしまったかなと思っています。黄砂が飛来することで、砂漠化の現状を理解していただけるとありがたいです。
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銀行による為替差

2023-04-05 14:29:10 | ウズベキスタン
ウズベキスタンへ入った。今は日本円が安くなっているため、為替差による物価高で、何でも物が昨年よりも高く感じる。さて両替しようと思い銀行に行く。国立銀行に行くと日本円100円で7000スムという。随分下がってしまったなあと思いつつ、ネットレートを見ると8300スムになっている?このレートで交換すると、日本円→ドル→スムに両替するよりもレートが悪くなってしまうではないか。知らない人がそのまま日本から旅行に来て、このレートで銀行から両替した場合、1ドル133.2円の現在、1万円両替すると75ドル*11370=853603スムだが、1万円→700000スムだと差額153603スムと1700円ほど日本円で交換した方が安くなってしまう。なぜレート変更していないのか聞くとレートの上下が激しすぎて変更していないそうだ。別の銀行に行くと、日本円が100円で8100スムになっていた。逆にドルは低い。どこも同じと思っていたが、ウズベキスタンへ旅行へ行く人は銀行を何件か見て回ったほうがいいです。
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春の植林準備

2023-04-05 09:50:37 | 阿拉善センター関係
今年も春の植林時期になった。長かったコロナも急速に収束が見えてきているが、この3年間のコロナの代償はとても大きかった。コロナが収束し内モンゴルの方は入れるようになったとはいえ、なぜかコロナの後遺症は心理的な段階に入っているように思える。収束しているのに、今度は花粉の時期になりマスクは外せない。なぜか相互の観光ビザは解禁になっていない。日本から中国へのビザなし渡航も認可が降りず、中国から日本の観光ビザも税金を8万元以上払わなければ許可が出ない厳しい状況で、ビジネス以外の交流がストップしている。今年の春も現地とはオンラインにて植林を行ったが、心理的な壁も早く取っ払ってもらいたいと願っている。
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雪の降り始めのウズベキスタン

2022-11-08 12:38:31 | ウズベキスタン
10月26日よりウズベキスタンに入り、28日の植林は雪で中止になり、11月11日のポッキーの日の植林に向けて大学でゼミ講義しながら準備を進めているが、今年は寒くなるのが早いのか、あちらこちらで雪の情報が入ってくる。さすがに雪が降ってしまうと植林が逆にできなくなるため、神様に祈っているところですが、こうしたハプニングはこちらでは当たり前、問題が起きるのを前提として、そこをどのようにして乗り越えていくかがプロジェクトの鍵となる。先日、韓国でたくさんの人々が圧死してしまうという悲しいできごとがあった。人が多くてもぜひハロウィーンに行きたい、目的を達成したいという状況を判断せずに突撃してしまうのも、矛盾しているのかもしれないが、こうした普段のハプニングがあまりないことにより、警察含めて危機意識が薄いことが、逆に引き起こしてしまうのかもしれない。人々は時間には正確で、決められたことを必ずやらなければならないという呪縛から、できなかったね、というゆるーい部分があることで、社会の緩衝になることもある。この国では一歩ずつという姿勢が大切だ、急いではいけない。さて今日の講義はなかった。あれっ。
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アラシャンは今

2022-11-08 12:38:31 | 阿拉善センター関係
コロナになってから、現地情報をあまり発信しておりませんでしたが、現地スタッフともにウェイチャットで連絡を取っています。今の現地の状況は感染者もほとんどおらず、トラックの運転手などが検問PCRで引っかかっているような状況です。今年もアラシャンはマイナス気温になり、冬籠の準備をしていますが、そんな中でもスタッフは元気に過ごしています。今、現地に入ろうとすれば何十万円とする高額な航空運賃だけでなく、隔離などがあってなかなか入れないのですが、その間、変わって進んだのがオンライン生活でしょう。オンラインでやりとりしていると便利だけれど、あまり実感が湧きません。人の関心も薄れていきつつあるのが寂しいところです。コロナもあと少し、あと少しと思いつつも、あっという間に11月になりました。人々は隣の省にも行けなくなり、買い物も携帯で緑のチェックがなければ入れない安全であるが、面白くない生活が当分続きそうです。
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アラル海の縮小(アラル・ウズベキスタンフラッグプラン)

2022-11-06 12:38:31 | ウズベキスタン
まもなくCOP27がエジプトで開かれるが、今回も脱炭素が焦点になると思われる。授業中にアラル海は緑にしたほうがいいか、それとも水で戻した方がいいか?と学生に聞くと、当然のことだが、水で戻したいという意見が多い。アラル海の上の部分、カザフ側ではダムを作って堰き止めた結果、塩分濃度が海水だと3.5%平均だが、2倍ほどの7%以上になり、魚が住めなくなった状況から水を貯めることで、塩分濃度を下げることで魚が戻ってきているという。ウズベキスタンでは当然に水が足りないため、干上がった場所に植林を行っているが、やはり湖として戻す部分があってもいいのかなと思う。やはりウズベキスタン国旗のように青と緑のバランスをとってこそ、美しい国が戻ってくると考える。今、まさにカザフ側は青、真ん中が塩害地の白となると、ウズベキスタン側は緑で国旗プランが完成する。「宇宙から見える唯一の国旗はどこでしょう?」なんてクイズができたりする。ある程度、上部の水を戻していけば、漁業も復活できるし、下側の緑化も広がると思う。その分岐点はどのあたりかと考えるに、1960年頃の1%は無理としても、最低目標として、少なくとも40年前の1980年代の海水3.5%を目標とした塩分濃度に戻すべきだろう。ここまで戻れば、少なくとも海水魚は生きられるし、海からの多様な恵みを受けることができる。ここに注いでいる2つの河川のうちアムダリアの方は農業用水が逼迫していて注ぐほどの量がないので、やはりカザフ川のシルダリアの方から少しづつ注ぎ込んで増やしていく。ウズベキスタン側では西部に少しだけ残っている湖を保護しながら少しずつ蒸発を防ぐなどの対策をして増やしていく。そのバランスを取りながら、アラル海に塩木と呼ばれるサクサウールやタマリクスを中心に植林をしていきながら徐々に環境を戻していくことで、22世紀はきっと美しいアラル海になるだろう。
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春がきた(コロナが終わった)

2022-03-27 11:00:18 | ウズベキスタン
春が来るとともに植林の準備がスタートする。とは言っても、コロナが治るかと思えば、今度はウクライナ問題が出てきた。一難去ってまた一難だ。ウズベキスタンに入ると、皆、マスクをしていない。3月1日からは実質、withコロナに転換していた。たぶん、まだたくさんのオミクロン感染者がいると思うが、風邪にしてしまったのだろう。モスクワからも沢山の人たちが来ていた。ホテルでも普通にベラルーシなどの人もいる。日本での報道では、プーチンが悪者になっているが、こちらの方ではウクライナの方が、ちょっかいをかけている、むしろプーチンはいい者になっているという意見が多いのが、複雑な情勢、このままでは終わらない状況を映している。ただ、状況としては昨年よりも開かれているので、植林はやりやすい。状況を見ながらこれから現場に入りたい。
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