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アラシャン通信(オイスカ阿拉善砂漠生態研究研修センター便り)

阿拉善からウズベキスタンのシルクロードの砂漠化防止活動配信。肉体疲労、更年期、男女不妊には日本最濃の薬味酒、遼伝来福酒!

CO2を固定させる

2014-07-24 04:19:57 | つぶやき
春より環境部の植林プロジェクトが動き出してから、町や村の人たちも積極的に関わってくれている。今日はウリジ地区での会合の際、300人くらいを集めて一気に説明しようという話になった。以前、梭梭の木からの炭素固定量を試算したことがある。2年生の梭梭ではヘクタールあたり45kgくらいしかなかったものの、1.8mくらいの高さの8年生くらいの木になると645kgに増加する。植林のメリットは、大きくなるにつれて固定量も関数的に増えて行くことだ。日本人は一人あたり、現在9~10t/年という世界で5番目にCO2を排出しているといわれる。便利な生活を引き換えにして地球に負荷をかける生活をしている。2006年に経済学者のニコラス・スターン卿が発表した報告書では、早期かつ強力な対策を早めにすればする程に有効だと言っており、2050年までに温暖化ガスの放出を現在の75%に抑えCO2濃度を550ppmにすることができるコストはGDPのたったの1%でできるという。しかしながら、現在の私たちはこれさえできていない。ただ、ここで梭梭を植えて8年経ったとして、私一人の分のCO2を固定するのに14haも植えなければペイしない。こう考えると確かに少ないかもしれない。条件の良い所は農用地になると考えると植林地は意外に少ない。そこで乾燥地の面積を考えてみてほしい。ここ内モンゴル・アラシャンの面積だけでも27000000haもあるのだ。全部植えればの計算だと8年後に日本人192万人の1年間のCO2を固定できる。現在は4%しか梭梭林がないので、8年生だと7万7000人あまりのCO2しか固定できないが、2050年を目指して今からコツコツと行う仕組みを作っていけば、世界の3割を占める乾燥地の緑化だけでもかなりの貢献ができると考える。そして、他にも漢方薬などの林産物や副産物(昨日問題になった鶏肉、上海産などは抗生物質漬けの不健康なブロイラー鶏だが、こうした砂漠地域の平飼いの地鶏を飼えば安全だし環境を破壊しないし一石二鳥なのだが)を考慮すれば、これだけでも一大産業となる。などと思っている。今の世界は悲しいかな分配の不公平が存在する。そして、この不公平は当面、なくならないどころかますます広がる傾向にある。そのような関係とともに国対国との政治のパワーバランスがクローズアップされ、ナショナリズムに巻き込まれていますが、植林文化を進め、目先よりも将来を見据えて多少でも協力してくれる人がいれば、少ない確率だが間に合うかもしれない。
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ワールドカップが終わった

2014-07-15 20:39:41 | つぶやき
ワールドカップも終わり、不規則な寝不足の生活が終わった。こちらでは主に5チャンネルのスポーツ番組で放映されていたが、地球の反対側のブラジルとの時差の影響は大きかった。結局はドイツが優勝したが、実力は拮抗していた。なぜアルゼンチンが負けてドイツが勝ったのか?メッシのゴールが入らず、途中から入ったマリオ・ゲッツェの一発で勝負がついたのはなぜか。運も実力のうちといわれるが、今回の大会は運が大きく左右していた。さて今日のチャイナデイリー新聞は早速 "SUPER MARIO PUTS ON A SHOW" (スーパーマリオがショーを演出した)という見出しであった。
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陽気なOB

2014-06-28 00:06:55 | つぶやき
フィリピンのスタッフの皆さま、とにかく前向きで明るい人たちばっかりだ。この南国の青い空と太陽がそのようにしているのだろうか?
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職業環境倫理について

2014-06-02 22:05:16 | つぶやき
今日は千葉大学の園芸学科と緑地環境学科の学生に職業環境倫理の授業を行った。この授業は①地球の有限性②世代間倫理③生物種保護という面から持続可能な社会を創るためにどうしていけばいいかという観点から解決への道としての第三の勢力であるNGOのやるべきことと、共生の研究を行っていることを含め共生(Symbiosis)の話をした。また、このまま行けば子供の世代、孫の世代には地球環境は後戻りのできない状況に陥ってしまう可能性が高く、今後、環境と経済のは両立できるかという問いを学生へ問いかけた。この回答ではできるという学生とできないという学生が半々に別れたが、できなければ地球は終わってしまうだろう。今、環境問題解決のために待ったなしで全力で取り組まなければならない時期であるが、実際には遅々として進んでいないというよりむしろ退化している。まずは現状を知ってもらいたい。
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センターピポットから

2014-04-10 21:09:52 | つぶやき
飛行機からみたセンターピポット。400mから800mの大きさのセンターピポットが並ぶ。このセンターピポットでは、土壌中の塩害がひどくなり数年で放棄されたりというところが多い。アメリカでは20年以上前からこうした問題がすでに起こっているが、こうした歴史を学ぼうとはせず、目先の経済を優先している。砂漠化の問題というのは過放牧ともに、こうした農地利用の失敗による荒漠化という影響もかなり大きい。今年の春はまだ雨が降らず、横にある河川から水を引いている。そして、こうした河川の水の奪い合いも起こっている。現在の中国は土壌から河川から大気からすべてが環境保全を無視した利益優先の経済のために、すでに時遅しというほどにメチャクチャに破壊されてしまっている。この破壊されてしまった国をどう修復したらいいのか?尖閣諸島や南沙諸島の問題をいう前に、自分の領土の環境保全の方が最優先であると思うが、残念ながら、こうした拡大主義に反して、中身は修正不可能というほどに厳しい状態であり、それでもないものねだりと経済優先の趨勢はまだまだ続きそうだ。
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王蒙志氏

2014-04-05 21:34:02 | つぶやき
清明節から植林が本格的に始まる。シリンホトの王蒙志氏という同士が同じ内モンゴルにいた。旅行社の社長を辞めて砂漠化防止活動を「アミダの森」というNPOの森の番人として日本人の来ないこの時期も踏ん張って現地で格闘して頑張っている。現在、日中関係が悪くなっているが影響を受けつつも、目先のことではなく、友好のため、将来の地球のために頑張っている人がまだまだいるということをぜひたくさんの人に分かってほしいと思う。清明節という日の不思議な巡り合わせに感謝でした。
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微信、微博が国を変える日

2014-03-30 23:57:55 | つぶやき
日本ではLINEが急速に普及しているが、中国にて爆発的に広がっているSNSがある。それは”微信(WEIXIN)”そして”微博(WEIBO)”だ。このマイクロと言われるSNSはこの巨大な大国を変えるかもしれない。かつて、恐竜が絶滅した際に小さいネズミが残ったように、小さい携帯電話から誰でもが発信し、大きな恐竜を倒す手段を手に入れた。発信される情報は、どこでも、誰でも、どんな時も発信することができる。それもたくさんの人が見て、たくさんの人の意見が入るために、不正も正しい方向に変える可能性を秘めている。この何がすごいかといえば、政府の汚職や腐敗、笑い話から何でも瞬間的に大勢に伝わるからである。政府が消す暇もない。今日も植林をしている最中に、「これはいいニュースだ、知らせないと」スタッフが携帯をいじって送信している。最近、汚職問題に徹底的に取り組むようになったのも、果てには最近の政府との不和の中で、庶民からの日本に対する肯定的な報道まで、ほとんどがこれらのSNSによって伝わり大きくなり、政府が対応しなければならなくなったことばかりだ。恐るべし微信、微博。これが普及して来れば、本当に正しいことが正しいと伝えられ、間違ったことは間違っている、これまでのいいことしか言わないニュースやテレビに庶民が気がついて来たという証拠だろう。そして、そのことに気がつき、行動の早い人たちはすでに海外に子供を脱出させたり、急な対策を立てている。この転換スピードは日本の比ではなく、実際にも日本から中国への渡航は急減しているものの、逆に訪日中国人が過去最高を示していることからも明らかだ。一番怖いのは、こうした事で国が崩壊してしまうことで、共産党がベールを作り、取り締まりを厳しくして存在していることが、実はありがたいという現実もある。ただ、これから、急激な変化が近くあるだろう。
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緑化へのヒント1

2013-10-07 06:51:43 | つぶやき
収穫の秋、毎年、今年の収穫は何だったかなあと考える時期だが、ここ数年にわたり毎年、種子を播いたり枯らしたりしていて、最近になって分かったことがある。黄砂の一つの原因は農地開発が主であること。次に放牧、そして放牧ではヤギの原因が大きいこと。環境を元に戻す方法については、人間よりも実は植物が一番よく知っているということだ。もちろん降雨量の影響が一番大きいのだが、降雨量の少ない所でも、少ない水分で生きているバクテリアからコケ類、CAM植物、C4植物から多糖類を出して水分を獲得しつつ根を伸ばすものまで様々に対応して生きていることである。それにうまく合わせて人間がじゃまをしなければ逆に自然というのは自らの修復能力で光合成という太陽の力を借りながら戻すことができる。そしてその修復能力は地球の時間軸から見れば長いのだが、人が考える以上に早いことだ。そうなると一番の原因は「人」をどう制御するかという問題に行き着く。
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直球勝負

2013-10-06 13:00:34 | つぶやき
乗り合いタクシーに乗ると「何人か?」と聞かれた。「日本人」と答えると「南京に行ったことがあるか?」と聞かれた。「あるよ」というと「どう思った?」車内に緊張感が漂う。こうしたことはこちらにいると良くあるが、以前は真意を問うための質問だったので、主張すれば分かってくれることが多かったが、最近は悪意を持っての質問が多くなってきた。今の関係はお互い近年で最悪と言っていい。そしてお互いに負の影響を与えている。新政権になってからも首相がトルコを訪問すれば、習近平もトルコへ行き、日本が回れば中国も回り、お互いに東南アジアなど周囲の国を回っている。訪問を受ける国もお互いに最高待遇で迎えている。今もマレーシア訪問中だ。まるで「私と仲良くなろう」とお互いに友達の取り合いをしているようにしか見えない。この話をイタリア人にすると、イタリアとフランスも同じだよ。お互いに訪問しては、料理がまずいなどと悪口を言うよ。と言った。隣国というのはそもそも仲が悪い。ただ昨年からの行動は異常としか思えない。お互いに周囲に支持者を取り付けるあたり触りのない行動をするよりも直球勝負で訪問して欲しい。もし断られたら、断られてしまったでいいと思う。たぶん、今の段階ではそうなるだろう。ただ、それを繰り返すことにより相手の面子を潰すことになる。こちらの世論がおかしいと動くだろう。そして会ってからも、うまく行かないと思う。でもそれで初回訪問は成功だ。その際にうわべの握手ではなく直接に主張を何度も何度も繰り返す。一度言い合いをして帰り、二度言い合いをして帰る。そして3度、4度と続ける。会いたくないという相手にわざと会う。こうした行動には勇気がいる。もちろん、なぜこんなことをするのかと思われるだろう。お互いに同じ感情を持った人間である。現在の無視療法では問題の先送りをするだけで、長引けば長引く程、お互いの民間感情の傷は悪化して行く。すべてにとっていいことは何もない。今年の夏にも日本からの学校訪問の際、交流を拒絶して来た。その時は何度も何度も通い、教育長と掛け合って、何がいけないのかの理由を聞いて道理を説いた。「本当はやりたいんだ」と言った。その理由は上にあることも分かった。そして最後は先方の道理がたたずに折れた。そして結局は歓迎をしてくれたことがあった。皆、お互いに同じ狭間にいる。こうした際は先に動いた方が強い。断った方が弱い。そろそろ国慶節も終わりになるし、環境も悪いし、バブルも弾けて来ているし、日本もアメリカの問題さえ解決すれば円安に動いていくだろうし、チャンスなのだけどなあ。
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マンナのお話

2013-09-27 02:19:04 | つぶやき
マンナ(マナ)というのをご存知だろうか?(森永のビスケットではない)旧約聖書の中の出エジプト記第16章に出てくるカナンへの旅の途中で砂漠を放浪していた際、人々が食糧不足で飢えてしまい、モーゼが神に祈った所、天の神様がマンナを降らせ飢えを救ったとされる食べ物だ。教会では葡萄酒(ジュース)とパンを一切れ齧るが、あのパンの代わりのものだ。あのマンナというものについてはカイガラムシの排泄物などいろいろな説がある。聖書は歴史の証言をもとに書いたものと考えると実在していたものだろうと思われる。ただカイガラムシは実際、あまり棲息していない。砂漠にたくさん存在するものでマンナのようなものが実はある。辞書には「露が乾いたあとに残る薄い鱗もしくは霜のような外見であり、コエンドロの実のように白く、蜜を入れたせんべいのように甘い」とされる。この白さと甘さは天然の多糖類が出て来たもの。薄い鱗のようなもので砂漠に生えるもの。と考えると、シアノバクテリアの念珠藻(ノストック)とそれに共生するイシクラゲの類ではないかと思われる。これは多糖類も分泌しており外に排出するため白く見えることがある。また雨が降ると膨らみ、気温が上がると収縮してしまうが、砂漠の中に思った以上にたくさん生えていて、1時間も熱心に集めると1kgほど採れ、すぐに増える。また40年間も生きられるものと考えるとタンパク質やミネラルを含む栄養価の高いものであるはず。そう考えるとかなり確実性が高くなる。このマンナ(ノストックやイシクラゲ)、実は人々の飢えを救うだけでなく、土壌を豊かにしてアルカリ土壌から植物が生える基礎を作って砂漠化を防ぎ、また燃料までできると言われ人類を救うかもしれないものなのだ。あくまで推測だが、そうやって考えてみるととても面白いなあ。よもやま話でした。
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