長らく会っていなかった人とばったり会うことがある。人生だから面白い。以前、中国にて飲み友達だった香港にいるH氏とはよく、将来について話していた。辺鄙な日本料理屋で納豆ご飯にみそ汁、ビールを飲みながら私は砂漠化防止の仕事に人生をかけると話していた。その友人はビジネスで人生をかけるという夢をいつも話していた。そして内陸部に1人で乗り込んでいった。それから数十年がたち、その後、その友人はやりたいことをやりながら大失敗と大成功を繰り返していたようだった。今では年商10億もの企業を作り、アメリカや香港、中国をまたにかけて大活躍している。あまりに忙しすぎてあちこちの国の空港に車を止めているくらいに忙しいので、空港などで数年に一度しか会えない。そして、その忙しい時間にいろいろな経験を聞かせてもらった。話を聞かせてもらう中で、彼がなぜ成功しているのかということがよく分かったので紹介したい。それは何なのか?たくさんの人が知っているようで実際にはあまり使っていない魔法の言葉。それはこの一言に尽きると感じた。「私は中国人、本当に大好きだ」「我很喜歓中国人(ウオ,ヘンシーファン,ジョングオレン)」「いやー大好き、とても良い」「很喜歓、很好(ヘンシーファン,ヘンハオ)」口癖のようにいうこの言葉によって、彼はきっとたくさんの中国人に助けられたのではないか?人間関係も同じだと思う。「あなたのこと大好きです」と言っていると、その相手も好意を寄せる。逆に「嫌いだ」と言っていると相手も嫌う。よく聞いてみると、一億もの借金を背負ってしまったときに、お金を貸してくれたのは皆、中国の友人だったという。「雨の日に傘を貸してくれる人はなかなかいなかった。けれど、君ならきっと返してくれるからと喜んで貸してくれた」という。たくさんの修羅場をくぐって来た人だけに言葉の重みも違う。それが今のビジネスにつながっている。今は春節でたくさんの中国からのお客さんが日本に来ている。日本に来る方はすでに好意を持ってくれている方が多いので、お店の方、観光地の方はぜひ、この魔法の言葉を使ってみてください。きっと売り上げが急上昇するでしょう。そして喜んでもらえるはずです。
「続・百年の愚行」発行:Think the Earthが1年の編集を経て18日より紀伊国屋書店から出版されました。なぜ私たちは愚行を繰り返すのか、争うのか。戦争から貧困、格差、差別、暴力、メディアから環境、エネルギー、そして核に至るまで、それぞれの専門家による写真と文章にて鋭く俯瞰的に書かれています。年末になると、今年も一年無事に越せたという安堵感と、来年への期待、そして不安感が交錯します。そうした中で、こうした内容は無視して考えなくても生きて行くことができるでしょう。しかし、未来の世代が私たちの代のツケを払うのです。時間は一刻一刻と過ぎて行きます。今年はこの本の写真にもあるアラル海のある砂漠化の深刻化するウズベキスタンでも植林を行いました。中央アジアでは植林という習慣がなく、木が煮炊きに使われるため、キジルクム砂漠にはほとんど木がない状態でした。そして地元の人の「なぜ植林をするのか」という問いが衝撃でした。ただ、この本を読むまでに私自身もこの回答と同じように知らない問題を捉えていたところがありました。正義を行う人が牢屋に入れられたり。アメリカや中国では1%の富裕層が1/3の全資産を持っていたり。資源を確保するために領土騒動を起こしたり。私たちがいま、何をしなければならないのか?100年の愚行を再び繰り返さないためにも、一人一人の方にぜひ読んで考えていだだきたい内容です。
携帯性がよく、いつも愛用しているマックブックエアのゴム足が次々と取れてしまった。カタカタと操作性が悪い。何かないだろうか?と思ってネットで探すと、マックブックプロの裏ゴムは同じ頃の製品で無償修理があるという。ちょうど良かった。しかし電話で聞くと、何とエアは駄目なようだった。支払う人はいないと思うがウラ蓋交換で3万円もするという。よくみるとゴム足の穴がエアは2つあり、プロの方は一つしか穴がなく取れやすいようだ。ほぼ同じようにしか見えない。そんな時、簡単に治す裏技があった。「ピットクッション」という滑り止め用のゴムがホームセンターで255円で売っていた。20mmなので一回り大きいのと黒でなく透明なのだが、これをただ貼付けるだけでカタカタがなくなり、以前よりもさらに良くなった。
フィリピン・ミンダナオの星ー私の尊敬するオイスカマンの一人、池田広志氏が亡くなりました。74歳でした。30歳からフィリピンに渡り、世界の環境を良くしたいという想いで子供の森運動や30日間ボランティア、他にもいろいろなアイディアを素晴らしい行動力で実行されていた方でした。池田さんは内モンゴルのアラシャンにも何度か来てご指導下さり、雑草や葦を利用した砂漠化防止方法を教えてくださいました。「サハラ砂漠までやろう」と夢を語ってくれたスケールの大きな方でした。ただ最近の閉塞感ただよう日本についてとても心配されておられ、「日本のためにも世界で頑張らなあ、アカンバイ」ミンダナオの紛争地で真の平和外交は武力では解決できないことを誰よりも知っておられ、草の根の民間外交で平和を望んでいた方でもありました。もっと池田さんのような仕事に脚光があたっていれば、世界はもっと良い方向に向かっていたことでしょう。武力へ向かう資金が一部でも草の根活動へ回っていれば、世界はもっと豊かで平和になるはずです。しかしながら私たちは模範とする人を間違えています。石破大臣からも追悼文が届いていました。池田氏のプロジェクトへ何度か行っていたそうです。生きている間にもっともっと応援があればと惜しまれます。まもなく選挙ですが、これからの日本は武力の方向に舵を切るのではなく、地球の共生、環境、平和のために舵を切るべきです。その視点から経済再生ができればと考えます。
今日は消費も冷え込んできた中でついにハロウィン・バズーカ砲が放たれた。さらに金融緩和を一気に進めて来ている。中には円高で喜ぶ人もいれば円安で喜ぶ人もいる。ここ海外にいると円安は日本円の価値が下がるため目に見えて生活がだんだんと厳しくなる。元も1万円で600元を切り550元も切った。ついに日本も中国と同じ路線の金融政策をはじめて来たのか。たくさんのお金を増刷しバラまくことで不動産をはじめとする物価上昇とお金の回りを良くすることで景気の回復を図りたいという意図だとは理解できる。しかしながら日銀のバズーカ砲発言によりコンピュータ市場が予想よりも急激な円安を招くことは必至でたくさんの被害者を出す。この急激というのが問題であり、今後こうした金融リスクがますます世の中で大きくなってくるだろう。
今日は牧民の家でご飯をごちそうになってからセンターに戻った。雑談で気がつくと9時を回ってしまい急いで帰り支度をしてから真っ暗闇の道をひた走る。沙漠の道はワダチがたくさんあるので夜に迷うと迷子になる。さらに放牧柵にあたると出口を探すのがさらに大変だ。車載の方位磁石で大体の方角を確認してひたすら道なき道を突っ走り、何とか帰り着くことができた。
今日は以前研修を行った阿拉善右旗タムス地区の村人と会った。彼らは梭梭林を守る最後の砂漠の番人であり、400kmの遠いところからわざわざ話をしに来てくれた。「今度、オボー祭りがあるからその時に研修してくれないか?」という。300人ほど集まるので、漢方薬の人工栽培を教えてほしいという。こうした人たちが増えてこれば、彼らが自分たちの住む土地の木を植えて育て管理し、砂漠化を防いでくれることに繋がる。しかしながら、現在禁放政策によって、実態は村人たちは補助金の名の下に、便利で不安定な生活の町に追い出されてしまっている。さらに高速道理が整備されることにより、以前は道は悪かったけれども無料で通れたのがいつの間にか高い料金を支払わなくてはならなくなってしまっている。その高速道路も罰金をとりたいがために、80km制限で料金所と料金所の間で時間を計測しており、それよりも早く着くと罰金を取られるため、料金所の近くで一服して時間を潰す。実際には早く着く訳でもなくなり何のための高速道路かも分からない。私たちは今、井戸を村で掘っているが、こうしたことにも本来は自分の土地であるのにも関わらず、政府の許認可がなければ井戸が掘れなくなってしまった。彼らのいい分はこうだ。「井戸を掘ると地下水が下がる」まず、住んでいない外部の人が言う権利があるだろうか?決定権があるだろうか?毎日水道の蛇口から水を湯水のごとく使っている彼らの他人事の名目だ。しかしながら、現地の牧民は、自発的に自分の土地を守るためにせっせと植林をして、年に3回程の灌木へ水やりをし、自分たちの使う水は水瓶だけだ。風呂もほとんど入らず少ない家族が水を飲むことで本当に地下水が下がるのだろうか?吉蘭泰の合作社の村人もいう。「地下水が下がっているというが、私たちとは全く関係がない、農業区が大量に灌漑をした場所で地下水が下がっていて、その影響がこちらにも来ているだけだ」という。本当に環境を守っている人たちは浮かばれずに破壊者といわれるが、実際に手を貸していない人の方が破壊者ではないのかと感じる。私たちは彼らを守らなければならない立場なのに。
いよいよ9月になり朝晩は少しずつ冷え込むようになって来た。今日は通古淖尔村にて農牧民への研修を行った。今日はポツポツとしか集まらなかったが、村の人たちが電話などをして結局60名ほど集まった。今は植林のできる時期ではないので、主に資料を配ってやり方を説明し種子を配るのだが、こうした野外での勉強会でも興味を持つ人は意外に多い。「ありがとう」という感謝の一言はうれしい。終わってセンターに戻ると、頭通湖から研修を受けていたガンディーガさんたちが来て門の前で待っていた。こうした地道な活動によって農牧民が遠くからでも自発的に遊びに来てくれるようになってきた。夜はセンターで採れた野菜とエミュー肉のカレーライスを作った。何とか研修も残り10月末までだが突っ走ろう。
最近は夕方になるとスコールが降ることがある。これはゲリラ豪雨の日本でも同じ状況だと思われる。ただこちらは乾燥しているために湿度が低く、普通は36%~47%といわれる。ただ、これが夕方になると蒸し暑く、部屋の湿度が下がらないため扇風機からエアコンの除湿にしてみた。これまでエアコンから水が出るという状況を考えたことがなく、頭の中で乾燥地=乾燥と考えていたせいかもしれない。しばらくすると、逆流したパイプの水がポタポタ落ちて来た???「エッ」これは新鮮な驚きであった。しばらくするとあっという間に数リットルになった。これは室内だから起きた状況なのかもしれない。これまで雨水や地下水に頼っての水確保しか頭になかったのだが、空気中から水を確保する。これは大きな発見?である。ただ、こうしたことは他の砂漠などでも朝晩の気温差や湿度差を利用して行われているらしいが、まさか乾燥地の砂漠でも水が確保できるとは。そこで考えたのが、ソーラーパネルを並べ、そこに除湿器をセットする。そこから出た水を利用して灌漑する。という方法である。ただ、コストが高すぎて合わないだろう。でも、最近では農牧民の家にも冷蔵庫が入る時代になり、パネル価格だけだと1W=5元くらいまで落ちて来ており、例えば200Wのパネルを10枚並べて2000Wとし、日照時間を5時間として1KWとして、効率を7割と考えて7000Wの電気を確保できたとすれば、220Wの省エネコンプレッサー式の除湿器であれば、24時間動かして5280Wとしても半分としても十分に快適生活と水が足りるのではないか?タンクに水を溜めて、点滴灌漑にすればさらに節約できる。湿度があることが分かった今、ぜひやってみたいなあと思う。でも資金がない。やりたいな~、やりたいな~。どなたか、金額的に合う合わないは後回しでもこういった面白そうなプロジェクトを一緒に参画してやりませんか?