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アラシャン通信(オイスカ阿拉善砂漠生態研究研修センター便り)

阿拉善からウズベキスタンのシルクロードの砂漠化防止活動配信。肉体疲労、更年期、男女不妊には日本最濃の薬味酒、遼伝来福酒!

サバクトビバッタ

2020-06-22 08:32:38 | つぶやき
今年はコロナ禍から一気に様々な問題が噴出し、世界が大変なことになった。現在のグローバル社会では、一国だけの安定ということは考えられず、世界が同時に被害を受けることを実感した。そこから巣篭もりやリモートワークなど、他との接触をどうやって避けるかが課題になった。そんな中で追い討ちをかけるように、サバクトビバッタがアフリカから飛び立ち、1日100-200kmというスピードで風に乗り広がっている。このサバクトビバッタ、幸いなことに生きられる条件が熱帯や亜熱帯砂漠のため、内モンゴルのように内陸にある寒冷砂漠には、仮に飛んで来られたとしても生きることができない。
 ただ、世界の10人に1人、陸地の20%がこの影響を受けている。このサバクトビバッタの興味のあるのが、”相変異”集団になると、子の体色が緑から黄色や黒になる。可愛い面構えまでもが黒くてごついヤツに変身する。まるで仮面ライダーからショッカーに変わるようだ。(仮面ライダーでも黒いものがあった記憶がある)
 1日に自分と同じ体重の緑の植物を何でも食べ、糞害も発生させる。このバッタが通った後の植物が壊滅状態になる。昨年は世界各地で山火事が起こったが、今年はサバクトビバッタによって緑がやられている。
 一番困るのが農作物への打撃だ。こうした蝗害は弱っている地域に重ねて襲いかかる。ただ、人間も負けてはいられない。このバッタを食べようという試みもある。また飼料にしようという考えもあるそうだが、人間が散布する殺虫剤によって、が付いているために食べられないという。解決するにも前にも後ろにも進めない状態、仕方なく捕獲するしかない。先日、台湾の友人が農薬を消す洗剤を紹介してくれた。中国でも野菜は洗剤で洗う。この洗剤につけると農薬が消えるという。バッタを一度洗ってから、乾燥して粉砕、何とかこの繁殖力を利用してタンパク源としての飼料にできないかと思う。バッタ配合飼料が出てくるのも時間の問題かもしれない。(写真はForbesJapan引用)
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緊急提言SNS問題

2020-05-27 22:57:04 | つぶやき
ここ数日きな臭い問題がたくさん出てきている。ネット社会というのは、誹謗中傷と背中合わせであり、10人いれば10人なりの考えがあるので、賛成の人もいれば、反対の人もいる。それが多様性という社会を生み出している。その中で一人の方が誹謗中傷によって亡くなってしまった。悲しいことだが、ブログなどを発信している人たち、youtuberも人ごとではないだろう。ネットの安全なところから匿名攻撃をする人たちがいる。攻撃された方は、直接な攻撃ではないにしても、心が不快になるだろう。それが何百人から言われたらなおさらだ。それよりも心配なのは、今回の件によって発信した人物を特定できるように日本も法整備を目指すという。こうしたニュースはあまり表には出てこないが、言論の自由からすれば個人情報保護法以来の大変なバットニュースだ。隣の韓国では先日、コロナのクラスターが出た際に、対象者をすぐに特定できてしまった。カード情報なども、携帯でどこにいるかもすぐに分かるそうだ。中国でも同じく数分で人物を特定できる時代になった。世界中で5G移行に伴い、こうした傾向がますます進んでいくのかもしれない。そんな中で欧米ではやはり言論の自由というものが討議されている。しかしアジアでは、言論の自由よりも管理統制の方が優先されがちだ。映画でも個人が特定される未来の映画があったが、デジタル社会が進みすぎた弊害が出てきている。今回のコロナで、それが進みすぎることのないように願いたい。
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ヤセウツボ

2020-05-06 13:10:43 | つぶやき
近所を歩いてみた。道端に色々な植物が生えていた。シロツメクサの中にハマウツボ科のヤセウツボ(Orobanche minor)を発見した。地中海沿岸原産の外来種で1937年に千葉県で最初に発見されたそうだ。これは葉緑素を持たないために茶色で、マメ科の根粒菌から窒素を得ているのだろう。農作物に寄生して収量を減産させ、アフリカなどで1〜3億人の農民に影響を与えているというが、日本でも密かに市民権を得ているようだ。片や同じハマウツボ科の植物であるニクジュヨウは、梭梭の木に寄生する漢方薬であるが、それを牧民が収入とすることで、緑化が広がった。人も元気になる。このヤセウツボも薬効があるようだが、今の所、負の面がクローズアップされている。コロナウィルスも、人間に寄生して増えていくが、前回同様、ウィルスの目的は何なのだろうかと考えてしまう。そもそも目的などはないのかもしれないが、ウィルスはRNAやDNA遺伝子とタンパク質の殻だけであり、増えるための設計図を持っている。ハマウツボの寄生植物(共生植物)の正と負の面を知っている身から考えれば、このウィルスも負の面だけでなく正の面も持っているはずであると信じたい。ただ本来の目的からすれば、宿主を殺してしまうと自分も死んでしまうために増殖しすぎで殺そうとは考えていないだろう。それでも急速な進化の過程で、突然変異から強毒性のウィルスが出てくる。私たちは大きいものが強いというように考えてしまいがちだが、実は小さくて速い生き物の方が強いのかもしれない。このウィルスのおかげで良くなったものとは、移動が制限されたおかげで原油が安くなり青い空が増えた、地球の温室効果ガスが減ったなどだろうか。ただ、この迷惑千万なウィルスは青い空のあった過去にも人間に対して戦争を仕掛けてきた歴史がある。武漢で隔離中にある人が「金はあるけど米はない」と話していたという。宇宙まで行ける科学技術を持ち、万能であると錯覚した人類に、ウィルスは警告を発射したのかどうかは分からない。ただ、今回のウィルスは武漢から発射された。武漢というのは中国の人なら誰しも知っているアメリカのシリコンバレーのような科学技術集積地。ここから出たという意味が大きい。ヤセウツボから、「人間だけの一人勝ちは許さない、私のようなものにも分け与えなさい」という意味だろうか?ここは皆で痛み分けをして、乗り切ろうではありませんか!とヤセウツボからも教えてくれたような気がした。
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コロナウィルスを乗り切ろう3

2020-05-04 09:32:01 | つぶやき
5月に入った。2月の頃には5月にもなれば収束すると考えていたが、そんなに甘いウィルスではなかった。今回のコロナによる影響はどうなるか誰も分からない。周りと遮断される生活は内モンゴルで慣れてはいたが、内モンゴルのただっぴろい砂漠では、あまり孤独感を感じなかったが、今回の遮断生活、無理矢理に遮断となるのでは全く違う。今回のコロナウィルスで人類の経済活動が止まり、温室効果ガス排出量が前年比マイナス5.5%になったという。それでも、これ以上のマイナス7.6%を2030年まで毎年続けなければ、パリ協定の産業革命前からの気温上昇を1.5度にとどめる達成は難しいという。今回、努力目標は到底できないということが身をもって分かった。ただ、今回のコロナウィルスのような疫病によってであれば達成できる可能性を考えた時に複雑な気持ちになる。今回のコロナはいつか必ず収束する。その時に、これまでの産業、経済構造が急速に変わっていくだろう。センターにはよくラクダ達が遊びに来る。砂漠は広いのに3密が好きな気分屋で、たまに緑の唾をかけてくるが、よく見ると可愛い顔をしている。彼らは厳しい環境であっても、毎日のんびりと明日を心配するわけでもなく、何も持たず草を食べ、水や食べ物がないときは寝そべって過ごしている。ラクダから「そんなに明日を心配したってしょうがないよ」と言われたような気がした。
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井戸の中のカエル

2017-05-21 15:04:23 | つぶやき
ウズベキスタンのタシケントに入る。こうした国に行くときはあえてホテルには泊まらず安宿(ゲストハウス)に泊まるようにしている。ゲストハウスというのは、各国では当たり前にあるのだが、日本には残念ながらユースホステルなどを除いてまだまだ普及が足りない。一昨年にも法律の改正で一時は自由化の気運が高まったが、再び安全性などの論争が起きて下火になってしまっている。これは観光立国を目指す日本にとってもマイナスだと思う。訪日されるお客さんはリッチでない普通の人にも門戸を開くべきだが、こうしたゲストハウスを設置することにより多様な人達が日本に喜んでやってくるだろう。今朝、中庭で朝食を食べていると、一人の香港人が「日本人でしょう、一緒に食べよう」声をかけて来た。その人は旅好きで村上春樹が好きな方で「ノルウェーの森の映画を見た?」と聞いて来た。「いや、小説だけ」というと、「見なきゃダメだよ」と諭されたのだが、英語やマンダリンの他にフランス語、スペイン語、ロシア語、アラブ語などが話せる日本びいきのワールドワイドな人だった。話している中で印象に残った言葉があった。「私達はすべて井戸の中のカエルです。でも、いくつかのカエルは、より大きな井戸を持っていて、より多くをみて、より多くの光を持っています。彼らはもっと高く登ることで、もっと見えるかもしれない」井戸の大きさや深さであなたの人生は決まるという深い言葉でした。異文化多様性の部分についてはこうした方に叶わないなと思いました。こうした機会に触れることで、自分の視野を広げることが出来る。こうしたいろいろな国の文化を学ぶことで、自分の視野を広げるためにも、交流が必要だなと改めて感じた。2020年、東京オリンピックの際に日本を紹介するためにも、ハード部分だけでなく、宿泊を含めての多様化、また受け入れる側も視野の広いカエルにならなければならないと感じた。
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ものはいらない

2017-05-15 16:10:26 | つぶやき
モンゴルの遊牧民は基本的に移動するため、あまりものを持たない。なぜなら物はよく壊れるのを知っているからだ。持っているものは質素でも丈夫なものばかり。今日はトイレが壊れた。仕方なく部品を買ってきて修理。センターの天井から雨漏りが。天井の雨漏りを全てなおそうと思ったら1万元以上かかる。仕方なく自分で修理。このようなことをしていると自分は何屋、何をやっているのだろう?なぜ、このようなことをやらなければならないのだろう?と思うことがある。そして、立ち止まって自問していくとあるところに行きつく。ハード(物)はいらないー。物を買うときは心が踊るものだ。しかし、物というのはいつかは壊れる。これを保守していくための時間がだんだんともったいなくなってくる。最近、スタッフの家の隣の家が政府の立ち退き計画により壊された。レンガなので簡単に破壊された後には瓦礫の山が残った。これを見ていると、遊牧民がなぜ遊牧民であるかが分かるような気がした。ラクダの群れが、笑うように、その横を通っていった。
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一帯一路

2017-05-14 16:52:30 | つぶやき
現在、一帯一路(シルクロード経済ベルト構想)の会議が北京で行われている。ちょうどこのアラシャンは西部大開発にて発展してきた。現在も内需拡大政策によって町もかなり変わった。この開発スピードは留まることを知らず、中央アジアからヨーロッパまでの経済構想が進められている。次の10年後はどう変わっているだろうか?昔の人が歩いてきたシルクロードの風景も先日通ってきたが、すっかりと様変わりしていた。アラシャンも新しく魅力のある観光地にしようという構想により、現在も急ピッチで開発整備が進められている。個人的には秘境であるからこそ魅力的であったのだが、秘境という静かな砂漠は、立派な観光地になっている。このあたりの感覚は一人一人が違うので何ともいえない。ただ、中央アジアの現在の不便であるが静かな秘境も、開発化の波には勝てなくなる時代がすぐそこまで来ている。便利さゆえに失うものもあるが、不便さゆえに得るものもあるという感覚は失って欲しくない。
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夢に向かって

2017-01-30 19:44:44 | つぶやき
春節になるとあちこちから連絡が来る。その中でも以前、センターを手伝ってくれていた佐舗くんが沖縄で何とか食べていけるようになってきたという連絡がきた。誰しも夢があるが、夢に向かって進んでいけば思いは叶う。彼は緑化の研究でこちらの大学院まで出たのだが、日本での大学時代に指導教官からも絵で食べていったらいいと言われていたらしく、絵で食べていけないかと模索しながらセンターでも研究をしていた。この道も同じく甘くはない。が、続けていればいつか春はやって来る。沖縄に行った際は国際通りの屋台村で描いているので、ぜひ絵を描かれてあげてください。国際通り似顔絵・イラストショップ「国際通り屋台村」内(那覇市牧志3-11-16,17)【HomePage】 http://minegishinobuyuki.wix.com/minegishi こちらでも、潰れそうになりながらもいろいろな方の助けがあって何とか続けてこられている。大変な中でも助けてくれる人がいる。寒い日は特に温かさが身にしみるのと同じかも知れない。本当にありがたい。
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IoTが環境活動にもたらす変化

2016-12-28 06:01:10 | つぶやき
ここ最近聞く言葉にIoT(Internet of Things)とシェアリングがある。北京や上海などではMobikeなどのアプリで自転車にGPSが付いてどこでも乗ることが出来、また乗り捨てることができる。また物についても所有からインターネットに繋がることで共有という時代に入って来た。さらにシェアリングの効果は、単に安いというメリットだけでなく、皆の力を合わせて物事を進めることが出来る。シェアハウスなどが流行っているのもこうした一例だろう。また物理的な距離をなくし、僻地と都会が不便の格差なく同じように過ごせる時代が来るかもしれない。こうしたIoT元年になった2016年も間もなく終わり、2017年になろうとしている。この変化はプラス面、マイナス面ともにあるが、Win95が出て来た時代を彷彿とさせる。単にコンピューターやスマートフォンだけから、物自身の発信ができる時代になっていく。植林活動一つをとっても、単に植林の時代から現地の降雨量データーや土壌データーなどから播種の時期、剪定、収穫、植えた木々の生長などの発信、将来予測までができる時代になる。またイベント等も微信などのSNSで一気に配信する時代、生産者と消費者が直接に繋がり、これまで規制の枠に守られて来た産業や中間産業が一気に崩されるだろう。こうした部分でのコストメリットが出た分を環境活動に還元するなどというビジネスモデルが出て来るかもしれない。楽しみな2017年がもうじき始まろうとしている。
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砂漠化の原因の一つ

2016-12-17 07:36:09 | つぶやき
砂漠化の原因は主に放牧、伐採であるといわれているが、実は半乾燥地では農地開発が大きな原因の一つだ。春になると多くの黄砂が発生するが、これは写真のような耕作した農地からの細かい砂塵が西北風の風により舞い上がることが原因だ。半乾燥地は今後も大きな食糧基地としての開発が続くため、黄砂は増えることはあっても減ることはないだろう。
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