田舎のエプロンおばさんのエッセー集(アキのあしあと集)

日常の生活記録や認知症の主人を抱え奮闘する私の日々の記録をエッセー風にしました。

1・心機一転

2017-04-05 19:30:01 | 私の身辺

 昨年11月27日夫を亡くして以来私は抜け殻のような毎日、ただ留守番をし、献立
を考え買い物をして家族5人の夕ご飯を作り、孫2人の習い事の送迎をして時間は今
まで通り過ぎて行くのに心は空虚のまま・・夫は認知症を患い施設にお世話になって
12年私は家事が終われば10時に施設に面会に行き13時に帰路に就く、今はこの3時間
が空白!何をすればいいのだろうか?することはいっぱいあるのだろうが・・ただボー
ッとして頭も体も萎えている!結婚して52年主人は84歳で旅立った、残された私は77
歳!主人を見送るまでは死ぬわけには行かない!私はボケてる暇はない!これが私のモ
ットーこの信念が私を支えていた、娘家族と同居して13年、娘夫婦は「母さんと私達
夫婦3人で父さんを看て行こう」この言葉に私は動かされた!実際先の私達夫婦の生活
を考えると不安で胸がつぶれそうだった、娘夫婦に乞われ同居するには今しかない!
チャンスだ、そこで毎日家探し、主人のため庭があり犬が飼えて・・と主人の事ばかり
が脳裏をかすめる、理想の家が見つかった!娘たちは金はない!承知の上だ、先立つお
金はすべて私が引き受けた、ローンだけは若夫婦の責任だ、こうして同居が始まった、
主人のために探した家なのに3年目で主人は施設へと生活の場は余儀なくされた、介護
度5の状態では家族ではどうしようもない!施設も3ケ所変わった、最後の施設は素晴
らしい施設だった!主人も私も幸せな10年間をそこで過ごせたことは神様からの贈り物
だと感謝しています、いよいよ最後が近づいたとき家族9人2晩泊まり込んで看取りました
最後の10年間は私も分からず言葉もなくし、笑顔もなく全介助だったけど綺麗な体でした
毎日髭は沿ってもらいクリームを塗った顔はツヤツヤでした、今は天国を飛び回っている
ことでしょう!52年間有難うございました、私がそちらに行ったら又仲良く一緒に過ごし
ましょうね、楽しい所に案内してくださいね。

H.29.4.5      記   田舎のエプロンおばさん


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