牧 会 通 信 (原 光訳 2000年、沖積舎)
ダンテの「神曲 地獄」編 第13歌(カッコ内は筆子、その6)
◯わたしらは人間だつたのだ、いまは茨の木にされているが、たとへわたしらが蛇の霊だとしても、もつと憐み深く取扱つて然るべきなのだ。」
生木が片端から燃やされると、他の端から樹液がジュージューしたたり、中から出る空気のためにプスプスいふものだが、
そのやうに折られた枝から同時に言葉と血が吹き出たので、わたしは小枝を落として恐れるもののやうに立ちすくんだ。(ここまで前回)
◯「傷つけられた霊よ、」とわたしの賢者が答へた。前にわたしの詩の中で見ただけのことを信じることができたら、このものはそなたに手を差伸べはしなかつただろう、
だが語りはしたがわたしも信じられなかつたのでこのものに折取らせたのだが、わたし自身それを苦痛に思つてゐる。
だがそなたが誰だつたのかこのものに言ふがよい、せめてもの償ひにこのものが戻るのを許されてゐる上の世界で、そなたの名声を回復させてもらふやうに。」(つづく)
◯2016年4月10日は第十五主日、イースター後第二主日という。日聖協「聖書愛読こよみ」は「雄々しく生きる」という主題である。聖書は、ヨシュア記1・18節「いかなる命令であってもあなたの口から出る言葉に背いて、従わない者は死に定められねばなりません。どうぞ強く雄々しくあってください。」と厳しい。主がヨシュアと共におられるからであった。
◯写真は、4月1日に、近くの住吉川の川べりの桜が地方気象台の桜より早く満開になった。
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