(原 光訳 2000年、沖積舎、)
ダンテ(1265-1321)の「神曲 地獄」編 第18歌(その14)
◯その上に着くと下の堀の中に、人間の便所から汲み出されたやうに見える糞便に漬けられたものたちが見 えた。
わたしがそこに眼を凝らしく探つてゐると、頭が糞まみれで俗人か坊主かも分らぬ一人が見えた。
するとわたしを怒鳴りつけた、「なぜそんなにガツガツと外の穢(けが)れた奴等以上にわしをみつめてるんだ?」わたしは答へた、「わたしの記憶どほりならば、~」(前回はここまで)
◯髪の毛の乾いたお前をすでに見たことがあるからだ。お前はアレッシオ・インテルミネイ・ダ・ルッカだらう、それで外の誰よりもお前を凝視してゐるのだ。」
すると自分のカボチャ頭を打つて言つた、「ここに沈められてるのはおべつかのせゐだ、この舌はかつておべつがなかったのだ。」
すると先達が言つた、「もう少し先へ眼を凝らせ、あの穢れた逢髪の自堕落女の顔がよく見えるやうに、(つづく)
◯本日12月10日(日)は、待降節第二主日です。日本聖書協会の聖書本文は、詩編119編105-112
節で、その主題は「みことばの光」と。その詩編105節「あなたの御言葉は、わたしの道の光 わたしの歩みを
照らす灯」という。ヘブライ1章2節に「この終わりの時代には、御子によってわたしたちに語られました。」と。こ
の時代には主イエス・キリストの一つ一つのお言葉が「わたしの道の光」のなである。そのお言葉に本気になっ
て聴こうではないか。一寸先が闇でない。光がある。
写真は、本日、切り倒される、わが墓地の大木、クスノキ科の「タブノキ」、別名、「イヌグス」ともいう。根元三つ
枝に別れ、樹齢約80年。
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