五、「教会とわたしたち」(432) 5.近代から現代へ(宗教改革とその後)
はじめに、近代への萌芽としてアウグスチヌ
ス著「神の国」(1968.教団出版)(その72)
最終篇に入ります。
第二十二篇 神の国の永遠の浄福に 7.この世がキリストを信じるに至ったのは、人間的な説得の結果ではなく、神の力の結果である。
8.この世をキリストの信仰へと獲得するためになしとげられ、世界が信ずるに至った今でもなされている 奇跡について。
彼らの二人、パウロとパラディアという兄妹は、わたしたちの町へやって来た。わたしたちは他所から達し(前回はここまで) た知らせによって、彼らの様子について聞き知っていた。彼らは復活節の二週間ほど前に到着した。彼らは毎日教会に足繁く通い、また祝福されたステファヌスの廟堂を訪れ、神に向かってその怒りを和らげ、以前のような健康を再び与えて下さるように祈っていた。そこでも、またどこへ行っても、彼らは人々の注目を集めた。他の町で彼らを見かけ、その病の理由を知っていた者たちは、この物語を他の人々に語り聞かせ、かくして話は広く伝えられた。
さて、復活節の日が来た。その聖日の朝に、大会衆の集まっているところで、若者は殉教者の聖道物の前で祈り、聖堂の柵につかまっていた。突然彼は地に倒れ伏し、眠っている人のように彼は横になった。しかし、もはやいつものように震えてはいなかった。そこにいた人はみな驚いた。ある者は恐ろしくなり、他の者は同情した。人々が彼を持ち上げようとしたとき、ある者らはこれを止め、いったい何が起こったのか待ってみよ(つづく)(「神の国」出村彰訳)
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