お昼前から風速10mほどの強い西風が吹き続けました。写真は4時頃、片貝から見た赤城山の鍋割です。山の木々が色づいているのが分かります。
風の吹き始めた頃、岩神まで用足しに出ました。前橋公園の東側の銀杏並木はすっかり黄色くなっていました。
公園の木々もみごとに色づいて、強い西風に木の葉を散らしていました。
こうすれば分かるでしょう、たくさんの木の葉が風に舞い、降り落ちてきているのが。「きれいだいね…」、見とれていたら、通りがかったガードマンのおじさんが声を掛けてくれました。
観民稲荷の境内の公孫樹も色づき始めていました。そのうち、まち中が落葉で埋め尽くされるような気になります。
<何しにきたんだい?>、「こないださ、ピンクのリンゴジャムあげるって約束しちまったんで、お隣さんに届けにきたんだ」、<隣りんちへ来たんかい、隣りはさ、猫嫌いなんだよ、困ったもんさ…>、ご用のあったお家の隣りで暮らしている猫がぼやいていました。
養田鮮魚店に立ち寄ったら、冬の高級魚に会いました。通称「ノドグロ」、アカムツです。大きかったから結構な値段だと思います。でも、煮魚の王様なんだよね、旨いったって、旨い!
でも、買わずに、カキと生タラコを分けてもらいました。
ご主人のご実家は新潟の塩沢だそうで、ご実家で収穫した新米を分けてくださるっていわれていたんです。魚沼コシヒカリをいただいちゃいました。
しばらく食べていない銘柄米、ほんとうにありがとうございます。
それから、これは塩沢名産の「はっか糖」です。塩沢は、かつて野生の薄荷がたくさん生えていたんだそうです。上杉謙信が関東の北条氏を討伐に向かったときに、塩沢の民が薄荷油を進ぜたという故事があるのだそうです。雪国らしい、美しい菓子です。
塩沢のはっか糖は、ネット上にもすごくきちんとした自己紹介がありました。こちらです、由来だけでなく、製造工程までのってますよ。
<え、何? これ、芋…>、「芋じゃないよ、ヤーコンっていうんだよ、これは…」、<どうしたの?>、「小見山健次さんが送ってくれたんだ」
そうなんです、コチラをご覧になってください。小見山さんのエムロード環境造形研究所はれっきとした建築設計事務所なのですが、農場も始めちゃったんです。それで、収穫されたヤーコンと里芋を送ってきてくれたんです。ありがとうございます。
<ねえ、小見山さんに言っておいてくれない、農場で、ヤーコンじゃなくてかつお節作るように…、キキはヤーコン嫌い!>、すんません、猫はヤーコン食べないようです…
丸三さんと小見山さんへのお返し、何にしようかな、喜んでいただけるものを作ってお届けしたいと思います。
夕方、上泉のほうに出かけました。まだ風が強く吹いていました。
風の中を、家路を急ぐ猫がいました。声をかけても振り返ってもくれません。急いでいるみたいでした。
この猫も急いでいました。「寒くなってきたね…」、声をかけたら、チラッと振り返って、<早く帰んな…>だってさ。
そして、
赤城山が、この秋一番の美しい姿を見せてくれていました。ほんとう、いいよね、いいんだよね、赤城山は…
戻ってきた家の近くで、風は、道端に枯葉の吹き溜まりを作っていました。吹き溜まりは、風に押されて形を変えながら動いていました。明日の朝は、どうなっているのかな…
キキは、もう丸くなって寝てました。まだ夕飯を食べていないというのに…
ほんとうに強い風の一日でした…
夕ご飯は、カキフライとカボチャのサラダでした。
次回の「ヒゲおじさん厨房に入る」(朝日新聞群馬県版)は、11月13日掲載予定です。今回で掲載60回目を迎えます。ほんとうにありがたいことです。感謝。