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お散歩猫のキキとヒゲおじさんの日常

ヒゲおじさんは元遊園地の園長で家庭料理人、今は新聞の料理コラムニスト、猫のキキと前橋な毎日と家庭料理をお届けします。

曽我製粉の前橋STビルの再生計画が公表された

2011-12-22 09:20:20 | イトーヨーカドーが消える前橋を考える

Photo昨日の朝日新聞に曽我製粉が所有する前橋駅前の前橋STビルの再開発で合意が成立し、来年1月にも正式契約する予定という記事がのりました。

Dscf7410<前橋STビルからイトーヨーカ堂が撤退することが発表されたのは2010年の1月のことだったよね。>

Dscf7414 <その年の8月、イトーヨーカドーが撤退する直前に、フレッセイとスズランが出店する動きが報道されると、高木政夫前橋市長は間髪入れずに全面支援を打ち出したんだよね…>

Dscf7415 <それがね、10月になると、白紙撤回されて、それ以来ずっと空き家になってきていたんだいね。ここまでの経過はね、ヒゲクマの「前橋イトーヨーカドー閉店」を見てもらうときちんと記録されてるよ…、それとね、「イトーヨーカドーが消える前橋を考える」ってシリーズも書いてるよ…>

    

Dscf7397 昨日の前橋駅前の昼過ぎ、前橋STビルの前には人影が二つありました。新装されたバスターミナルでバスを待つ人が5人いました。

Dscf7399 この使われていない建物が使われるようになることに反対する人はいないと思います。私も反対しません。でも、疑問が二つあります。

2

疑問の一つは、朝日新聞に載ったこの完成予想図です。再生を引き受けた商業コンサルの「やまき」が配布したものです。

Dscf7405 来年の秋に再生されたまえばしSTビル前の賑わいが描かれています。ビルの前の大群衆…、ほんとうにこういう光景を見ることができるのでしょうか…

上毛新聞では、この「やまき」という会社は池袋東口のキンカ堂の再生を手がけたと報じられてます。

旧キンカ堂池袋店は、2010年2月に会社倒産にともない閉店、その後1年以上使われていませんでしたが、今年の4月末に表通りに面した本館跡に衣料品店「gu」ジーユーが開店しました。「gu」はユニクロを経営するファーストリテイリング社の100%子会社、低価格商品(だいたいユニクロの半値)を扱っています。そして、本館と離れた裏通りの旧キンカ堂別館は、今はパチンコ・ホールになっています。

旧キンカ堂は倒産してしまいましたから、現在の建物所有者は分かりませんが、こんな具合につかわれています。

ああ、それと、「gu池袋東口店」の売り場面積は約1,000㎡、それほど広いお店ではありません。旧キンカ堂は複合施設でなく、guの単一店舗です。そして隣のビルは「ユニクロ」です。

    

Dscf7401_2 もう一つ気になるのは「地域社会に役立つという価値観が同じで、経済的にもめどがついたのでお任せすることにした」という曽我隆一社長のコメントです。

群馬県産の小麦をきちんと生産してもらいたい。それを生かして、われわれも生業を続けていきたい。そのためには、いい小麦をきちんと生産して供給してもらうシステムが必要です。私たちはやる気のある農家とダイレクトに「運命共同体として一緒にやりませんか」と、アクションを起こしているところです。(2007年1月17日上毛新聞「みのりくらぶ」)

これも、曽我隆一社長のコメントですが、このコメントを出した2年後に、曽我隆一社長は「生業」と言っていた小麦の製粉事業を栃木の笠原産業に売却し、「運命共同体」と呼んでいた麦作農家と縁を切っているんです。

こういう人物が言う「地域社会に役立つという価値観」ってなんなんだろうなと思うんです。

去年の10月にも、フレッセイとスズランによる再開発計画を、突然に「経営見通しが立たない」といって白紙に戻してしまったんですよね。

Dscf7416<それにね、「お任かせする」ってのはね、自分では何もしないってことを言っているんだよね…>

Dscf7418_2 <曽我隆一社長はね、もう実業家でないの、ただの資産管理人、だから何もしないで「経済的にもめど」がつくのさ…>

Dscf7407_2 <もってるやつはいいやいね…、果報は寝て待てだものね、キキと一緒…>

     

Dscf7406_2 人通りのほとんどない昼下がりの駅前通りを見ていると、前橋STビルがどんな形にしろ利用されることは良いことだと思います。

Dscf7400_2 来年の秋までまだだいぶ間があります…

    

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Ccf20080630_00000_2屋根のことなら信頼の屋根工事会社フジエイ

200806072 「ヒゲおじさん厨房に入る」は、次回は、新年の1月7日の朝日新聞群馬県版に掲載予定です…。来年もよろしくお願いします。

      


あと一月、イトーヨーカドー前橋店閉店は曽我製粉の問題、市民は困らない  イトーヨーカドーが閉店する前

2010-07-15 20:36:42 | イトーヨーカドーが消える前橋を考える

イトーヨーカドー前橋店の閉店は8月15日予定、あと一月となりました。

Dscf4213 昨日のイトーヨーカドー前橋店、「22年間のご愛顧ありがとうございました 閉店売りつくし」と書かれた大きな看板出して閉店セールをやっていました。

Dscf4211 でも、お客さまの姿はちらほら、店内も、閉店セールポップと紅白の幔幕がエアコンの風に揺れているのですがすこぶる静かでした。

   

この建物の主たる所有者である曽我製粉株式会社は、今年の4月14日からホームページを「工事中」という理由で現在もまだ閉鎖しています。

2月12日の東京新聞の「イトーヨーカ堂8月にも閉店」という記事では、「不動産の大半を所有する曽我製粉(同市)は今秋から順次、店舗を専門店、福祉、教育、文化関連などの施設を入れた新形態の複合ビルに衣替えしていく方針を固めた」と企業方針を公開しました。

さらに、「曽我製粉の曽我隆一社長は「駅前の公共性と駅前整備との整合性を考慮し、地域社会に役立つ衣替えにしたい。単なるビルではなく『ニュータウン』のような新しいコンセプトを考えている。駅前なので早期に部分的にでもオープンさせ、順次テナントを入れていきたい」と意欲を見せている」と、企業代表者としての見解を公表しています。

でも、このとき以来、その後どうなったのか、何をしているのか、一切沈黙を守っています。

曽我製粉は、昨年の秋に製粉事業部門を栃木県の笠原産業に売却して一番大きな仕事であった製粉事業から撤退しました。

この件についても、県内の小麦生産や地粉の供給に大きな影響がでているはずなのですが、ヨーカドー問題と同じく沈黙です。

普通、企業が事業部門を売却したり、企業合同による再編成をした場合には、その後の対応方針をきちんと示すのが普通のことなのですが。

社長の曽我隆一さんは、現在でも群馬県食品工業協会会長、群馬県中小企業団体中央会顧問、雇用開発協会副理事長などの公職についておられるはずです。かつては、前橋市長選挙にも立候補された経歴をお持ちです。

沈黙は許されないと、ヒゲクマは思っています。

群馬県を代表する経営者の一人として、自らの事業展開についてはっきりした方針を示す義務があるはずだと思います。

   

Dscf4208 イトーヨーカドー前橋店は、曽我製粉株式会社の不動産事業として存在してきました。ですから、その閉店も一義的には曽我製粉という企業の問題です。前橋市の行政や地域社会が手を出す前に、曽我製粉がまず自らの事業をどうして行くのか、製粉部門と同じように売り飛ばすのか、新たしいテナントを確保するのか、廃業するのか、方針を示して欲しいと思います。

   

駅前だから、「県都の顔」(?)だからとか言って、一企業の事業活動に対する地域社会や行政の取り組みを先に求めようとするのは間違いです。

まずは、曽我製粉の企業活動がどのようなものなのかが市民に公開されるべきです。

その上ではじめて、その企業活動を私たちが受け入れることのできるものであるかどうかの検討が始めることが可能になります。

支援や協力の議論は、その先の話です。きちんと筋を通して行かなくてはいけないと思います。

       

Dscf4210 Dscf4212

昨日の午前11時ごろの前橋駅前です。本当に人影が疎ら、通勤通学でJRを利用する皆さんがいる朝夕と全く違います。静かな駅です。

静かな田舎駅、優しい、きれいな田舎駅で良いではありませんか。

どこのまちにもあるようなざわめきがなくたって、鉄道から降り立ったとき、「前橋に着いた、来たんだ」ってしっかり思える駅前にすればよいのではないでしょうか。

   

Dscf4215_2 でも、駅前通の数少ないお店、とりわけおいしい和菓子を作ってくれる新妻屋本店さんが困らないように、みんなで買い物に行きましょう。今は、「若鮎」がシーズン、本当にきれいで、おいしいですよ。贈り物にも使えます。

  

Dscf4206 <でもさ、駅前はそれでいいとしても、まち中はどうなるの?>、千代田町の裏路地に暮らす猫は心配そうな顔をしています。

Dscf4219 <まち猫さんのご心配に応えて、キキの考えを話すね…、ちゃんと起きて話すから、ちょっと待ってね…>

  

Dscf4222

ほら、このシリーズの第1回、3月21日「百貨店の消えた街」でヒゲクマが朝日新聞の記事を引用して書いているでしょ。大事なことは大きなお店と中小の商店が手を携えてお互いに助けあって行くことだと思うのよ。

そして、市の行政は、それをしっかり支えてあげることよね。

例えばさ、熱血店舗開店支援事業は悪くはないけど、あまりに小さいよね、発想が。

それにね、ばらばら、出店したお店は孤立して、閉めちゃったりしてるじゃない…

だから、もっと思い切りの良い、大胆なコンセプトの仕事のほうがいいと思うの。

例えばさ、中心商業地の空き店舗を市の公社かなんかで借りちゃって、損してもいいからタダでスズランに貸して売り場にしてもらっちゃうことなんかできないかな。

そうして、うんと意欲があって柔らかい頭している若い人たちに、洒落たテナントをスズランが任せるの、企画はスズランの責任でやってもらうのね…

Dscf4110 こないだおしゃれな浅漬鉢買ったハンプティー・ダンプティーだって、最初はスズラン脇のアクセサリーショップだったんだよね。

まちは、商業の揺りかご、昔からね、その揺りかごの中で新しい事業が生まれて育ってきたじゃない。

フレッセイだって、ヤマダ電機だって、みんな前橋のまちを揺りかごにして生まれた会社だよね。

だから、もういちど、スズラン百貨店中心に新しい揺りかごが作れないかなって思うんだ。

新しいお店を育てる揺りかごスズラン百貨店、素敵なイメージだよね。

新しいものが生み出せないまちって、ダメだと思うよ。守ってゆくのでは元気でないよ。

  

それから、ヒゲクマが山形市の「水の町屋 七日町御殿堰」を6月14日に紹介してたでしょ、読んだ?

Ccf20100614_00000 この商業施設は、もともとここでお店をしていた老舗が共同出資して作った新会社が事業主体となった(8月30日まで「老舗と山形市が共同出資して作った第三セクターが事業主体となった」と記述しておりましたが、これは誤りです。お詫びして訂正いたします)小規模な都市再開発事業なんですよ。

今ね、全国で都市で、こういう地元の人たちと市が共同してやる事業が始まっているの。

大きな再開発事業がうまく行かないので、サイズを小さくして、小回りの利く、そして参加した商店の皆さんが自ら事業者としての思いっきりやれるようにしているの。

前橋だって、こういうお仕事できると思うんだな。

銀行やなんかも、こういうお仕事応援して、地域社会との新しい結びつきつくって欲しいな…

  

Dscf4225キキは思うんだ。曽我製粉だってイトーヨーカドーだってポリシーのある企業のはずなんだよね。だから、自分の事業展開のミステイクを地域社会や行政の責任に転嫁してしまうのは大きな間違いだと思うよ。

それと一緒にね、まち中 のことも、市で何とかしてくれないかって、仏頂面並べて待ってたってダメだよね。

さあ、元気出して、イトーヨーカドー前橋店が閉店したぐらいじゃこのまちゃ死なないから…

元気出してね、まちのみなさん…

   

これで、3月にはじめたこのシリーズを終わりにします。

まとめはキキに任せました。

読み続けてくださった読者の皆さんに感謝しています。ありがとう。

    

ヒゲクマは、ヨーカドーなんかどうなったって、駅前が少しぐらい静かになったってかまやしないんです。

大事なことは、まちの元気の源を「大手流通業者」に求めてきたことが間違いであったってことに気づかなくてはいけないと思っているのです。

「大きいことは良いことだ…」って時代は終わりますよ。

「小さくたって良いんだよ…」って時代の始まりの歌が、あちこちのまちで聞こえ始めているように感じています。

「活性化」とか、「再生」という言葉が使われるとき、中身の無さなさにむなしさを感じないようにしたいものです。

        

第1回は3月21日「百貨店の消えた街」、

「第2回は3月24日「前橋の中心はスズラン百貨店」、

第3回は3月28日「大手流通業者に食い荒らされた街」、

第4回は4月9日「たった23年のヨーカドー、まちには50年以上続く店がたくさんあるぞ」、

第5回は4月18日「前橋サティーの閉店」、

第6回は4月27日「熱血店舗開店支援事業をイトーヨーカドーが撤退した曽我のビルに適用するの?」です。

第7回は5月12日「市民を惑わす前橋街づくり協議会の「駅周辺再生」提案」

第8回は5月24日「イトーヨーカドー前橋店の後はドン・キホーテ??」

第9回は6月23日「ヨーカドーはいらないから、静かで美しい田舎駅がいいな」

第9回の補遺は6月30日「これが前橋駅前広場整備基本構想です…」

全部をお読みになりたい方はコチラからどうぞ

   

注)コメントは、記事の末尾にある コメント(*) クリックすると、記事末尾に「コメントを投稿」と表示された入力画面が現れますよ。制限はありませんのでどなたでも書きこめます。

       

写真はクリックするとポップアップしますよ                               Ccf20080630_00000_2

  

200806072 次回の「ヒゲおじさん厨房に入る」(朝日新聞群馬県版)は、明日7月17日(土)に掲載予定です。野村たかあきさんはどんな挿絵を描いてくれるのかな?

    


これが前橋駅前広場整備基本構想です…  イトーヨーカドーが閉店する前橋を考える(その9の補遺)

2010-06-30 20:05:10 | イトーヨーカドーが消える前橋を考える

6月23日にアップした「ヨーカドーはいらないから、静かで美しい田舎駅がいいな  イトーヨーカドーが閉店する前橋を考える(その9)」に、たこさんがコメントを入れてくれました。

「閉店後の建物の活用と前橋駅周辺の今後の計画が知りたいのですが、どうしたら知ることが出来るでしょうか。」というご質問です。

  

「閉店後の建物の活用」は、所有者の曽我製粉に聞いてもらうしかないのですが、曽我製粉は現在ホームページも工事中、沈黙を守っています。

5月24日「イトーヨーカドー前橋店の後はドン・キホーテ??  イトーヨーカドーが閉店する前橋を考える(その8)」で書いたとおり、ドンキホーテ出店の噂がたくさん耳に飛び込んできます。

本当のことは、間もなく分かるようなキがしますけれど、いまのところ噂です。

  

前橋駅前整備については、前橋市の「前橋駅北口駅前広場整備事業」というのが着々と進められています。

昨年度までに「基本設計」を終了していて、今年度は「実施設計」を進めることになっているそうです。

そして、平成22年度から23年度の2ヵ年度間で事業を実施するのだそうです。

総事業費は約7億円、国の補助金が40%、残りの60%が市負担と言われています。

前橋市のホームページに、「前橋駅前広場整備基本構想」(PDF)が公開されていますよ。

   

それから、「都市再生整備計画(前橋駅周辺地区)」(PDF)というのも、平成21年8月に変更決定され、公開されていますよ。

もっとも、コチラの「都市再生整備計画」というのは、ヒゲクマが読んでも、いったい何をどうするのかほとんど分かりません。

市役所の近くから、聾学校のところまでのやけに細長い129haが「前橋駅周辺地区」だというのですが、おかしな地区設定です。

とっても読みにくいペーパーですから、お読みになる方はご覚悟ください。

  

結構、市のHPには、いろんな計画等が公開はされています。

でも、どうせ公開するなら、誰が読んでも分かるようにしておいて欲しいです。

   

Photo

この絵は、前橋駅北口駅前広場整備事業基本構想にのっている事業実施後のイメージ図です。

向って右が公共交通スペース、左が自家用車等のスペースです。

左の白い建物は「ラ・フォンテーヌ」のあるところ、右のバスの停まっているところが駅の出入り口です。

イトーヨーカドーのある建物は、この絵の右側の外です。

今までやっていたマツモトキヨシと吉野家は復活せず、広場になってしまいます。

    

自家用車のお客さんは、左の白い建物から駅の中に入ることはできないようです。

屋根のない広場をだいぶ歩かなければ駅の入り口に辿り着けません。雨の日は傘が必要です。

     

それと、駅の出入り口から前橋駅前通の西側歩道へ行くのに、直線的に歩いて行くことができません。バス停のスペースを回りこんで遠回りになっています。

これは、今の駅前広場と同じです。朝の駅前広場、駅前通の西側歩道に向かう歩行者の半分以上の皆さんは、バスの間を縫って車道スペースを突き抜けて行きます。

新しい駅前広場でも、この光景はしっかり保存する方針のようです。

    

Photo_2 Photo_3

実は、「ヨーカドーはいらないから、静かで美しい田舎駅がいいな  イトーヨーカドーが閉店する前橋を考える(その9)」は、この資料を見ながら書いていました。

日本の地方都市のJR駅前は、何処に行っても似たかよったか、みんなこのイメージ図みたいな駅前ばかりになってます。

個性ナイよね、、美しさも優しさも感じられないよね…

そうなんです、イトーヨーカドーがあってもなくても、前橋駅前はどこの地方都市でも見られる駅前になるんです。

   

ヒゲクマのブログは、前橋市の広報をするのが目的ではありません。

でも、たこさんのコメント見て、前橋市のHPから計画をご紹介しました。

7億円使って、どこにでもある駅前広場をつくる計画です。

このまちにしかない、美しくて、優しい田舎駅は夢まぼろしなんですね。

        

「イトーヨーカドーが閉店する前橋を考える」

第1回は3月21日「百貨店の消えた街」、

「第2回は3月24日「前橋の中心はスズラン百貨店」、

第3回は3月28日「大手流通業者に食い荒らされた街」、

第4回は4月9日「たった23年のヨーカドー、まちには50年以上続く店がたくさんあるぞ」、

第5回は4月18日「前橋サティーの閉店」、

第6回は4月27日「熱血店舗開店支援事業をイトーヨーカドーが撤退した曽我のビルに適用するの?」です。

第7回は5月12日「市民を惑わす前橋街づくり協議会の「駅周辺再生」提案」

第8回は5月24日「イトーヨーカドー前橋店の後はドン・キホーテ??」

第9回は6月23日「ヨーカドーはいらないから、静かで美しい田舎駅がいいな」

  

全部をお読みになりたい方はコチラからどうぞ

    


ヨーカドーはいらないから、静かで美しい田舎駅がいいな  イトーヨーカドーが閉店する前橋を考える(その

2010-06-23 16:51:11 | イトーヨーカドーが消える前橋を考える

このシリーズで、いろんなことを書いてきました。

ヒゲクマは、イトーヨーカドーもメガドンキもいりません。

前橋駅が、静かで美しい田舎駅になってくれることを望みます。

  

Dscf9562

イトーヨーカドー前橋店の建物は曽我製粉(株)を中心とする企業グループが保有しています。1987年にイトーヨーカドーをキーテナントとしてオープンしました。

それまでは、前橋駅の周辺は、日本通運や上毛倉庫等の運輸倉庫業者のの営業所や倉庫、東武バスの営業所、曽我製粉の製粉工場、松田の養魚場などがある静かな停車場のあるところ、前橋のまちの場末でした。

Photo

この地図は、1951年頃の前橋駅前、駅前広場にも、駅前通にも大きな商業施設はありませんでした。本当に場末でした。

曽我製粉は、工場を力丸に移転すると、その後に商業ビルを建てたんです。

中心商業地の商店主等は、イトーヨーカドーの出店に反対しました。

でも、前橋市長も前橋商工会議所も曽我製粉の味方をしました。

「前橋駅前に、前橋第2の商業核を」がスローガンでした。

  

Dscf2829それから22年、前橋駅前に第2の商業核はできませんでした。

駅前通りには、飲食店すらほとんど無いのが現状なのです。

「前橋駅前に、前橋第2の商業核を」というスローガンは嘘偽りでした。

イトーヨーカドー前橋店は田んぼの中にできたショッピングセンターと変わりなかったんです。

   

大事なことは、前橋駅周辺が立派な商業地になる必要があったのか考えることです。

大手流通業者にとって、それは関係ないことでした。

田んぼの中でも、工場の跡地でも、どこでも土地さえあればショッピングセンターやショッピングモールを作ってきました。駅前の必然性は無いのです。

中小企業にとってどうでしょうか。

新しく開けた幹線道路脇や、区画整理の行われた地区に新しい店が出店しています。

これまた、「駅前の第2の商業核」は全く魅力の無いものでした。

   

Dscf2377今からでも遅くはありません。静かな、美しい田舎の駅に戻してみてはいかがでしょう。

大型店やホテルが林立し、ぺディストリアン・デッキの上を人々が歩く、どこにでもある「都会的」な駅前風景は、前橋に必要ないと思います。

イトーヨーカドーがなくなる今がチャンスです。

   

鉄道やバスを利用する皆さんに必要なものはちゃんと備えル必要があります。

自家用車や自転車で駅まで来て、JRに乗る皆さんにとって、もっともっと便利になるようにしてください。

遠来のお客さまに対するインフォメーション機能をちゃんとしてください。

今は、お客さまは、駅員か売店の人に尋ねるしかないのです。

  

まず、駅として、交通機関の利用者の利便性を考えてください。

群馬県の県都の顔は、「静かで、美しい田舎駅」で良いです。

優しさと、親切さにあふれていれば、イトーヨーカドーやドンキはいりません。

   

平成18年8月ですから、今から4年前の高木前橋市長と曽我孝之前橋観光コンベンションビューロー理事長(前橋商工会議所会頭)の対談の一部です。

お二人が、前橋駅と駅周辺について語っています。

   

市長  やはり、JR両毛線の活性化という点です。先日も、高崎支社の新旧支社長に、欲は言わないが、湘南新宿ライン前橋駅発をまず2つ増やし てほしいとお願いしました。ダイヤの関係などいろいろ難しい面はあるようですが、是非実現してもらいたいと考えています。ただ、公共交通も大事だが、あれもこれも全部揃って観光ですよということではないと思います。不便でも観光はできます。重点を絞ってやることが必要だと思います。

理事長  JR前橋駅は変わると思います。駅前のバスターミナルや駐車場などの問題も市長はきちんと考えていらっしゃるわけで、これと中心街をどう結んでいくのか、商工会議所も含めて幾つか考えていかなければならないと思いますよ。大宮駅には追いつかないけど、高崎駅的なイメージにして、いやー変わったと言う印象ですね。そのくらいのことは前橋でもできると思うんです。

  

現状で、高崎駅からの乗客数は前橋駅のそれの3倍以上あります。

これには、乗り換え客は含まれませんから、駅の利用者数で行くと、もっともっと大きな開きがあるのです。

現実をしっかり見て欲しいと思います。できないことはできないのです。

そして、「重点を絞る」のは賛成です。問題はどこに重点を置くかです。

   

現実を直視しなかったことが、今の事態に陥っています。

   

前橋とその周辺には、スーパー、ショッピングセンター、ショッピングモールがたくさん集積しています。

その集積の規模、業者数は全国有数です。

「前橋駅前にもう大型商業施設は必要ない」、これがこのまちの現実から引き出される答えだと思います。

   

繰り返して言います。まず、駅として、交通機関の利用者の利便性を考えてください。

群馬県の県都の顔は、「静かで、美しい田舎駅」で良いです。

優しさと、親切さにあふれていれば、イトーヨーカドーやドンキはいりません。

             

「イトーヨーカドーが閉店する前橋を考える」

第1回は3月21日「百貨店の消えた街」、

「第2回は3月24日「前橋の中心はスズラン百貨店」、

第3回は3月28日「大手流通業者に食い荒らされた街」、

第4回は4月9日「たった23年のヨーカドー、まちには50年以上続く店がたくさんあるぞ」、

第5回は4月18日「前橋サティーの閉店」、

第6回は4月27日「熱血店舗開店支援事業をイトーヨーカドーが撤退した曽我のビルに適用するの?」です。

第7回は5月12日「市民を惑わす前橋街づくり協議会の「駅周辺再生」提案」

第8回は5月24日「イトーヨーカドー前橋店の後はドン・キホーテ??」

  

全部をお読みになりたい方はコチラからどうぞ

   

次回が、最終回になると思います。

   


イトーヨーカドー前橋店の後はドン・キホーテ??  イトーヨーカドーが閉店する前橋を考える(その8)

2010-05-24 20:42:37 | イトーヨーカドーが消える前橋を考える

今日は東京へ行ってきました。

Dscf2377 朝7時ちょっと前の前橋駅前通です。人通りはほとんどありません。

Dscf2378 8月に閉店が決まったイトーヨーカドー前橋店、もちろんまだ開いていません。1階のミスドーも7時過ぎに開店ですんでまだ準備中です。バスターミナルに停まっているバスは1台でした。

Dscf2386 私が切符を買ったときの駅の中です。人影は数えるほどでした。

でもこのあと、6時56分高崎行き、7時5分小山行き、7時12分高崎行きと次々列車が入ってきます。

列車が着くたびに、100人ほどの人が降りてきます。7割は学生です。

乗って行く人もけっこういます。やっぱり学生が7割ほどです。

駅前は、列車に乗る人を送ってくる自家用車が次々と入ってきます。

今朝は雨のせいもあるのでしょうが、列車に乗る人の半分以上が車で送られてくるんですね。

   

朝の前橋駅の様子を30分ほど眺めてから、7時26分のあかぎ号に乗りました。

Dscf2393 新前橋駅を出るときの3号車です。前橋駅で私を入れて7人、新前橋駅で8人、合計15人がこの車両に前橋から乗り込みました。たった15人…

   

池袋で下車して、バウ北池袋店(旧ドン・キホーテ北池袋店)を見に行きました。

Dscf2395 ドンキは「激安」をうたうディスカウントストアーです。全国に200店近いストアーを展開しています。

1980年創業の新しい企業ですが、09年で資本金149億円、売り上げ4800億円の大企業になっています。

07年には、長崎屋を完全に子会社化しています。

もともと、単体のディスカウントストアが店舗形態でしたが、02年から「バウ」という名称で、異業種との複合商業施設の運営にも乗り出しています。

そう、この北池袋の店舗が最近「バウ」になったというので見に来たんです。

Dscf2397 でも残念なことに店舗のリニューアルに取り掛かったばかりのところで、新しいバウのスタイルはよく分かりませんでした。

でも、ド派手な看板ですね、いつ見ても。県内には、高崎、伊勢崎、太田に店舗がありますが、みんなこんな感じです。

   

で、なんでドン・キホーテなのかということですが、1月30日に朝日新聞が「前橋駅前のイトーヨーカ堂が閉店」を報じたことを書きました。

この記事の中で「この建物をドンキが使うことになるという噂を聞いても別に驚きはしないのです」と書きました。

もうその頃から、業界の皆さんやタクシードライバーさんの間で、「イトーヨーカドーのあとはドンキなんだって」という噂が拡がっていたんです。

そして、最近ますます、いろんな皆さんから「本決まりらしい?」って噂を聞くのです。

あくまで噂です。噂ですが、ドン・キホーテのなんたるかはお知らせしとくほうが良いと思ったんです。

    

Dscf2398 ドン・キホーテがディスカウントストアの雄であり、急成長を遂げた企業であることは事実です。

その一方で、次のような社会問題を引き起こしてきた企業でもあるのです。

まずは、2003年頃から薬剤師がいないと売れない医薬品をカタログ販売や電話相談の形態で販売したとして厚生労働省の指導を重ねて受けていました。結局、08年ごろから薬の販売から撤退する店舗が拡大しています。

次はご記憶にあると思いますが2004年の連続放火事件で3名の従業員を死亡させています。「圧縮陳列」と名づけている通路から何から所狭しと商品を陳列する方法は、消防法の規定に違反するとして改善指導を受けていましたが改善しませんでした。これが客の避難誘導を困難にしました。死亡した従業員は上司の命により燃えている店内に戻されたまま帰らぬ人になりました。この事件で社長の安田隆夫は消防庁から警告書を渡され、それに反論するなどした結果、社長を辞任せざるを得なくなりました。

でも、安田隆夫は、現在もドン・キホーテの実質的な専横的支配者といわれています。

更にパート社員を含む社員に強制的なサービス残業を強いていたとして労働基準監督署から継続的な指導を受けています。

そして、公正取引委員会からは、納入業者に陳列作業を行わせたり、協賛金を負担させたとして独占禁止法に基づく排除勧告を受けています。

   

こういう会社にこのまちに来て欲しくないな、ヒゲクマはそう思いながら北池袋店を見ていました。

   

Dscf2390 Dscf2400

23年前、「粉屋の白鳩が赤くなった」のがイトーヨーカドーの出店でした。

今度は鳩がおかしなペンギンになってしまうのでしょうか。

曽我製粉さん、前橋市役所さん、情報があったら早く開示してください!

待ってますよ!

噂は、もう前橋のまちじゅうに流れているのですから。

   

「イトーヨーカドーが閉店する前橋を考える」

第1回は3月21日「百貨店の消えた街」、

「第2回は3月24日「前橋の中心はスズラン百貨店」、

第3回は3月28日「大手流通業者に食い荒らされた街」、

第4回は4月9日「たった23年のヨーカドー、まちには50年以上続く店がたくさんあるぞ」、

第5回は4月18日「前橋サティーの閉店」、

第6回は4月27日「熱血店舗開店支援事業をイトーヨーカドーが撤退した曽我のビルに適用するの?」です。

第7回は5月12日「市民を惑わす前橋街づくり協議会の「駅周辺再生」提案」

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