忙中閑話

四季の移ろい、花鳥風月を楽しみつつ
趣味はミニチュア木工、電子工作、旅行など

決められぬ政治、大いに結構

2013-06-25 | 随想
 来月投票が予定されている参議院選挙で自民が圧勝し、参院においても
過半数を占めそうな勢いである。

 長らく、前の選挙で勝った陣営が次の選挙で負けるということが続いてきた。
おそらく、投票する国民の側で微妙なコントロールが働いているのだろう。
特に小泉内閣の郵政民営化解散で自民が歴史的大勝を収めて以降、揺り戻しが
大きくなった気がする。


それがあの民主党の壊滅的凋落によってバランスを取るべき相手がなくなった。
夢のようなマニュフェストを掲げて政権交代を果たしたものの、何一つ実現できず
そればかりか実現へ向けての努力の片鱗すら見せなかった。民主党の凋落ぶりは
当然といえば当然である。

しかし、政権交代時の自民もひどかった。
二世、三世議員が多く、閣僚が次々と不祥事を繰り返す。そればかりか官僚頼り
の丸投げ政策。それによる官僚の専横。
おそらく国民の大半が民主のいう夢は実現できないと分かりつつも少しはマシに
なるだろうとして政権交代の方に票を投じたのだろうと思う。

何も変わらなかった。それどころか自民時代より一層ひどくなった。

しかし、政権交代で一旦野に下った自民はその間に反省することなく旧態依然で
ほとんど変わっていない。

唯一変わったのは訳がわからないキャッチフレーズ、「美しき日本」から「強い
日本」へ。でも基本の路線は「戦後レジュームからの脱却」なのだ。
「成長戦略」の「成長」ですらはっきりしない。


緊急経済対策と称してあい変わらずのバラマキ政策。「アベノミクス」とやらで
一時的な夢を見させてくれてはいるが、そのうち夢は覚める。気が付けば国の
借金は返却不可能に近いレベルまでに膨らんでいる。その後のことは想像も
したくない。

このたび、都議選で予想通り自民が圧勝した。このままでは参院も怪しい。
衆参両院で過半数を抑えることになったら十分審議されないまま、つまり
我々が知らされないままコトが進んでしまう。

人体の骨格はたえず破骨細胞による破壊と造骨細胞による再生のバランスで
成り立っており、また精神面でも交感神経と副交感神経のバランスによって
精神の安定が保たれている。
アクセルだけでブレーキの効かない車は恐ろしい。

決まらない、決められない政治、大いに結構。

ブレーキの効きすぎも困るが、

ゆく。

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