忙中閑話

四季の移ろい、花鳥風月を楽しみつつ
趣味はミニチュア木工、電子工作、旅行など

夏の終わりに

2012-09-11 | 日記
 9月も10日を迎えるとさすがに夜風が涼しくなった。
昨晩は久しぶりに秋の虫の合唱を聞いた。今年は残暑が厳しかったせいか、
8月末に1、2匹が鳴き始めたがなかなか鳴き声が拡がらなかった。

秋の虫といえば、昨年のこと。家の中でスズムシの鳴き音がする。紛れもなく
コオロギではなく、あの鈴を振ったような独特の「りーーん、りーーん」
の鳴き声が玄関方向からする。どこで鳴いているのだろうと玄関に通じる廊下
を探って行くと鳴き声が消える。家の中の玄関付近のどこかで鳴いているのは
確かだ。

以前義母が玄関で飼っていたことがあるが、その娘である家人が虫を飼うのを
嫌がりさすがに飼うのを諦めたように見えた。玄関すぐに義母が自分の居室に
してしまったかつての応接間がある。ここが臭い。

義母はこれとは別に自分の居室、趣味の絵画を書くための部屋を確保しているの
だが、どちらも衣類、食料品、画材、その他ゴミで無秩序にあふれかえり使い物
にならなくしてしまっている。いま使っている応接間も足の踏み場がないくらい
モノが散乱している。何しろ、昼間のTV鑑賞、たまに絵を描く作業のほか食事、
睡眠と24時間この部屋で過ごす。従って、醤油、塩、胡椒などの調味料の小瓶
を始め日用品が一通り揃っているのだ。時には石油ストーブや固形燃料を使って
簡単な煮炊きもこの部屋でするらしい。


ある日都合よく何かの用事で外出したので部屋を覗いてみたが、初めは何処で
飼っているのかさっぱり判らなかった。部屋は相変わらずギョッとするほど汚い。
食べかけの菓子袋まで床に転がっている。どこで横になるのか不思議なくらいだ。

しかし、スズムシの鳴き声は確かにこの部屋の方からする。しばらく息を殺して
じっとしていると、なんと脚が折りたたみ式の小型簡易テーブルの下から聞こえる。
しかも、カブトムシ、クワガタまで飼っていた。どおりで独特の臭いがするはずだ。

・・・

秋が深まってスズムシが鳴き止むころ、庭に飼育ケースが3箱、中味そのままに
重ねて放置されていた。カブトムシは頭部と腹部がバラバラのまま。
そして飼育ケースの処分はやっと今年の梅雨の始めのころ。それも水を張った
バットに一月ほど漬けたまま放置されていた。飼育ケースが水から上がったのは
やっと梅雨が明けるころ。

驚異の仕業はこれに留まらないが、ひとまず今回はここまで。

”虫愛でる老姫”まさに恐るべし。