最近日本では内部告発によって企業の不祥事がどんどん明るみに出て、食の安全が危うくなりつつあるというニュースをよく聞く。しかし、僕に言わせればそんなのはまだ甘い。ここフランスで僕が食べている日本食なんて、賞味期限切れが当たり前だ。
写真を見てほしい。僕が昨日中国系のスーパーマーケットで購入した「そば屋のそば」という名前の乾麺式の日本そばだ。外部告発になってしまうのであえて製造メーカの名前は明かさないが、長野県で製造されている商品だ。ネーミングがストレートすぎ!というツッコミは置いておいて、昨日(2007年8月18日)購入したにもかかわらず、賞味期限は2007年5月と記載されている。僕は賞味期限を3ヶ月も経過した商品を買わされてしまったのだ。
賞味期限を確認せずに買った僕が悪い、というコメントを受けそうなのであえて説明すると、賞味期限と製造者を記載した部分には巧妙に輸入用の英語のシールが張ってあり、これらの情報をお店の中で確認することはできない仕組みになっている。つまり、不審者と間違えられることを覚悟してお店の中で強引にシールを剥がさないかぎり、商品を購入する前にこの商品の賞味期限を知ることは不可能なのだ。もちろん、このシールは外装にべったりと張り付い強力なタイプのシールなので、一度剥がしたら元に戻すことはできない。すなわち、買うしかない。
一番ひどいなあ~と思うのは、あらゆる商品でしっかりと同じような位置に輸入用のシールが張ってあることだ。これはもう賞味期限が切れていることを承知した上で、意図的にその情報を隠そうとしているとしか思えない。賞味期限が切れた食品のみを叩き売りで安く仕入れ、都合の悪い情報を隠して不当な利益をあげているのかもしれない。そうだとしたら、社会にとっては本当に困ったことだ。
もちろん、これは製造者の責任ではないのかもしれない。一度商品を流通に置いて後では、製造者が商品の流れをコントロールするのは容易ではない。日本国内で販売したものの売れ行きの良くなかった商品がどんどん転売され、最終的にここトゥールーズの中国系スーパーマーケットに行き着いたのだろう。そうならば、製造者に非はない。非があるとすれば、賞味期限が切れていることを知った上で販売しようとした販売業者のほうだ。
ただし、消費者の目から見れば、商品の評判を落としているのが製造業者なのか、それとも、販売業者なのかは全く関係ない。商品そのもの、そして、それを製造した業者そのものに悪いイメージを抱いてしまうのが普通だ。企業ブランドの維持という意味で、こんな事態をずっと放置しておくようではダメだと僕は思う。
(写真は証拠写真。頑張ってキレイにシールを剥がしてみた。)
缶詰は30年大丈夫という話もあります。美味しく食べれるという基準ではないのでしょうが。輸送中に凹んだ商品はどこへ行くのでしょうね。レトルトのカレーなども・・・大丈夫でしょう!
海外に出ると、同じような体験をしますが、そこまで隠蔽を意識していたとは、気づかなかった。
お蕎麦も、ゆでたときにぼそぼそとしないように・・・早めにご賞味ください。
そういえば・・・日本では今、沖縄那覇で起きた、チャイナエアラインの火災ニュースで持ちきり。私など単純で申し訳ありませんが、亡くなった方がいなくて本当に良かったと。
名古屋娘です、名古屋は今日も残暑です。お兄様もあの盆地特有の暑さと戦っているのだと思うと、ご自愛を申し上げるだけです。
Toulouseでお会いしてからほぼ1年。早いものですね。
さて、食品の期限について、彼の地で僕も同様のことを感じました。見ようにも見られない、なんと不合理な!でも、これがフランスなのだ、と楽しんでました。はい。
で、食品の期限は消費期限と賞味期限、2つあるそうです。賞味期限は一言でいうと「おいしく食べられる期限」とのこと。それをすぎて食べても「おいしい」ことは保証できないけれど問題はないようです。でも、フランスの中華食材屋さんがこれを理解しているとは思えません。中華街の太々しいまでのたくましさを感じますね。
美砂さんにコメントです。
白い恋人の消費期限の延長方法に問題ありなのです。食品としてのきちんとした評価方法に則って行えば良かったのです。経験で、という裏付けのない根拠でのばしたからです。これがまかり通るなら食品表示の意味なしです。
個人的には石屋製菓の財務体質が極めて良いという点が気になります。
私にまで、コメントありがとうございます。
なるほど・・・社長の個人的な経験と判断だったのでしょうか。北海道へ行くと、お土産に“白い恋人”か
“六花亭”という選び方をしていたので、ちょっと
渡した方に申し訳ないなと、ただ誰も病院送りにはなっていないようですが。それよりもニュースを放送しているときにバツクで、白い恋人たち(仏)の映画音楽が流れた時は、そのセンスに泣きました。
「黒い愛人」
とか名前を変えて出直す。
ブラックチョコで・・・・・・。
コメントありがとうございます。
白い恋人事件、ニュース報道でいろいろ耳にします。僕も北海道出張に行った帰りには必ず白い恋人と北ナントカというバームクーヘンをおみやげに買って帰っていました。別に僕が食べていたわけではないのですが、あげた人に申し訳ないです。
チャイナエアライン、ATR社でも今話題の的になっています。なぜ、あの航空会社ばかり大事故を起こすのか。組織の体質というのは数年で変わるものではないので、長い歴史の中で蓄積された何かが事故を起こしているのかもしれません。それにしても、台湾では例の機長さんが英雄扱いされているというニュースにはビックリでした。
>Twinsまあ さん
コメントありがとうございます。
そうですね、中華魂、本当にたくましいですよね。今日チェックしたら、やはりカップ麺とうどんも賞味期限が切れていました。アメリカ時代はちゃんとまともな日本食が買えていたので、やはりフランスマジックなのでしょうか。
石屋製菓は北海道では優良企業として通っていたんですよね。たしか、ミーとホープ社も北海道では優良企業として名が通っていたとニュースで聞きました。何か優良の基準なのか、一度総選挙でもして基準を明確にしたほうがいいですね、日本は。
>つ さん
コメントありがとうございます。
「黒い愛人」って、なんか浜松名物の「うなぎパイ」的なニオイがしますね。温泉旅館とかで結構需要があるかもしれませんよ。いいアイデアです。