宇宙航空MBAブログ

Aerospace MBA(フランス・トゥールーズ)が考える宇宙航空マネジメントの進化系ブログ

ココロに効く宇宙

2009年01月31日 | その他
 
先日、社内の後輩から1枚の写真が送られてきた。米国航空宇宙局(NASA)のサイトに掲載されていたもので、ハワイのマウイ島にあるマウナケア山から天の川を撮ったものらしい。驚くほど奇麗な写真だったので、早速何人かの友人に写真を転送してみた。

すると友人達から「この世のものとは思えないくらい美しい」とか、「仕事で疲れていたけど癒された」とか、「不況なんてどうでもよいと思えてきた」とか、とにかくポジティブなコメントが送られてきた。どうやら宇宙の写真にはヒーリング効果があるようだ。みんなこの写真を見て、何かを感じとり、何かを思い出し、そして、心の奥底に重く圧し掛かっていた何かを一瞬だけでも忘れることができたようだ。

宇宙の持つヒーリング効果、ターゲットを絞って上手くマーケティングできれば、ひょっとしたらニッチなビジネス市場として成長する可能性がある。週末を使っていろいろ考えてみようと思う。『ココロに効く宇宙』編集委員会設立なんてのもいい。何しろ、リソース(宇宙)は無限にあるのだから、きっと面白いことができずはずだ。

NASAのホームページはこちら

(写真はNASAのホームページより)
 

「あいのり」の意味

2009年01月25日 | 宇宙航空産業
 
H-ⅡAロケット15号機に相乗りして打ち上げられた小型副衛星について、宇宙空間でとても綺麗な写真が撮れたようなので思わず紹介したくなった。小さくても立派な人工衛星、見事に「星」になったようだ。ただ、本当の仕事はこれからだ。ミッション完遂目指して頑張ってほしい。

今回のロケット打ち上げについては、メインの主衛星「いぶき」とサブの副衛星7基の相乗り打ち上げということで、以前から数多くのマスコミが強い関心を示していた。打上成功の報を聞き、様々な新聞社やテレビ局がいろんな視点でコメントしているのだけど、その中で最も僕の心に響いたコメントが中日新聞の「中日春秋」だ。

■中日新聞の「中日春秋」はこちら

「あいのり」とは単に衛星と衛星の相乗りという状態のことだけを指すのではない。僕が目指していたのは、産・学・官の「あいのり」によるプロジェクト実現であり、もっと言えば、関係者全員の情熱の「あいのり」による目標達成なのだ。そして宇宙のプロとアマチュアの「あいのり」でもあった。両者の間にあった大きな壁に、小さいながらも風穴を空けたことの意義は大きい。

そのことをちゃんと分かってくれていたメディアが少なくとも日本に1つあった。今日はそのことが最高に嬉しかった。

Merci beaucoup! 中日新聞!
 
(写真はJAXAのホームページより)
 

チーム・オブ・ライバル

2009年01月21日 | その他
 
第44代アメリカ合衆国大統領にバラク・フセイン・オバマ氏が就任した。首都ワシントンで開催された就任式には全米から200万人以上の人が訪れたというから、米国における彼の人気の高さが伺える。日本で言えば政令指定都市2つ分の人口が、全て一人の人間のためだけに一箇所に集まってきたのだ。これは奇跡に近い出来事だと思う。

オバマ氏についてはいろんな人が様々な角度でコメントしているけれど、僕が一番感心させられるのは彼の「チーム・オブ・ライバル」のマネジメント能力だ。ライバル、すなわち、自分にとって競争相手である人物まで彼は味方にしてしまう能力を持っている。民主党大統領候補者の座を争ったクリントン女史をホワイトハウスの国務長官に迎え入れたのが良い例だ。クリントン女史は確か、「オバマよ、恥を知れ!」とまで言い切って彼を非難した人物だ。

トップの座に就く者はライバルさえもマネジメントしなければならない。逆に言えば、それができないような者にトップの座に就く資格などない。彼の態度はそんなことを物語っているように僕の目には映る。かつてのライバル達さえも必ず上手くマネジメントし、成果を出せるチームに仕上げてみせる、そんな自信を彼の態度に感じるのだ。

今の僕にはそんな能力があるとはとても言い切れないけれど、オバマ氏と僕との間には一つだけ共通点がある。それは、学生時代を同じ大学の同じキャンパスで過ごした経験があるということだ。米国カリフォルニア州Los AngelesにあるOccidental大学といって、彼は2年間、僕は1年間をこのリベラルアーツ・カレッジで過ごした。憲法から哲学、生命倫理学から音楽まで、人生の中で本当に大切にすべきことを僕はこのキャンパスで学んだような気がする。今振り返ってみても、本当に貴重な1年間だった。

彼の自伝によると、オバマ氏はこのキャンパスでパーティー三昧で遊びまくっていたらしい。一方の僕は、あり得ないくらいの量の英語のリーディングとレポートに追われながら、同時に、所属していた大学テニス部の練習と試合に明け暮れる生活を送っていた。週末は友人やチームメイトと本当によく遊んだし、アメリカを去る際にチームメイトから貰ったメッセージ入りのユニフォームを僕は今でも大切にしている。良い思い出はいつまで経っても色褪せない。

青春時代を同じキャンパスで過ごした者として、彼にはぜひ歴史に残るリーダーの一人になって欲しい。本当に困難な道のりはこれから始まるのだろうけれど、困難だからこそ敢えて挑戦する価値があるのだ。

Occidental大学のバーチャル・ツアーはこちら

(写真はOccidental大学のキャンパスにあるThorne Hall。大学のHPより。)
 

ホームビアプール

2009年01月09日 | その他
 
明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

新年の第一発目はとても良いニュースから。

前から極秘に進めてきたプロジェクトがついにリリースされた。これは僕の所属する組織と株式会社アサヒビールさんとのコラボレーションによるもので、宇宙技術を応用したプロダクトを開発し、これをキャンペーングッズに用いて販売促進を図るというものだ。つまり、宇宙というブランド価値を使った新たなマーケティング戦略だと言ってもいい。

具体的には、今スーパードライを12缶買って応募シールを送ると、「JAXA×Asahi Super Dry特製ホームビアプール」が抽選で5,000名様に当たる。さらに、スーパードライ24缶を買って+3,000円を払うと、この特製ホームビアプールが必ず貰えるというキャンペーンだ。運に賭けたい人は12缶コースで、絶対に欲しい人は24缶コースで、とにかく宇宙技術を応用した限定プロダクトが手に入ってしまうのだ。

僕としては、これをキッカケにもっともっとビジネスで宇宙を使いたい!という人が増えて欲しいと思う。そのための起爆剤になればいい。

非売品なので、欲しい人はぜひアサヒスーパードライを飲んでください。

アサヒスーパードライのホームページはこちら

特製プロダクト「ホームビアプール」のMovieはこちら

(写真は「特製ホームビアプール」。アサヒビールのホームページより。)