JAPAN(日本)は世界的に見ても変わった国だなあ~と前から思っていたのだけど、今日Alliance and Partnarship(アライアンスとパートナーシップ)の授業で定量分析に基づくデータを各国ごとに見せられて、さらにその確信を強めた。教授は、パートナー選びをする際の参考にするようにという意図で紹介したらしい。
日本は世界で最もUnique(ユニーク)な国だ。間違いない。といっても、ユーモアがあるとかクリエイティブという意味ではない。世界の平均から極端に離れたキャラクターを有しているという意味だ。
図は、米IBM社の支援を受けた研究者(Fofsted)が行った各国の特徴分析だ。ある国が全体として、①Masculine(男性的)かFeminine(女性的)か、そして、②Uncertainty Avoidance(不確実なものを避ける傾向)が強いか弱いか、という2軸で分類し、表のように各国をプロットしたものだ。
これを見ると、日本はMasculinity(男性的)という基準で世界第1位であり、これは社会がよりCompetitive(競争的)であることを意味している。受験戦争、出世競争、日本社会は競争に満ちていると世界から見られているのだ。
さらに、不確実なものを避ける傾向でも世界のトップクラスに位置しており、事前に何かをしっかり決めてからでないと行動しない社会だという結果がでている。個人的な感想としては、まあ当たっているかなあと思う。
日本とちょうど対角線に位置するのは、スウェーデン、ノルウェー、デンマーク、フィンランドなどの北欧諸国だ。これらの国々ではCompetitive(競争的)であることよりも、Cooperative(協力的)であることのほうが社会規範として重要視されている。高い税金を徴収してでも社会保障を充実させるという国家戦略は、きっとこのあたりからきているのだろう。
格差社会是正だとか、再チャレンジとか、日本ではいろいろ議論がなされているようだけど、国の根本的な社会規範はそんなに短期間に変わるものじゃない。ひとつの政権がどんなに頑張ったって、数千年かけて築きあげてきた日本のUniqueness(ユニークネス)、すなわち、世界からみて日本の『特殊なるもの』はそう簡単には変えられない。
企業がその戦略を選択するときにはCore Competence(コア・コンピタンス)に注目しなければならないが、国がその戦略を選択するときには、長い歴史が築き上げてきた国としての社会規範をしっかりと考慮すべきだと思う。
(図の右下の孤島のようなのがJAPAN)
私は日本で育ち日本の教育しか受けていなくて、将来的に海外で留学して現地での就職を考えています。世界から見た日本の位置付けに興味を持って読まさせて頂きました。
世界地図もどこを中心するのかによって視点が変わるように、この図もアメリカから見た図なんでしょうか?
もし日本を中心に考えたら、どの国が日本にとって
ユニークな国といえるのでしょうか?
よろしければ、ご教授いただけないでしょうか。
よろしくお願い致します。
また、的はずれな事を書いていましたら、申し訳ありません。
通りがかりで、ブログを拝見させて頂きました。
私は日本で育ち日本の教育しか受けていなくて、将来的に海外で留学して現地での就職を考えています。世界から見た日本の位置付けに興味を持って読まさせて頂きました。
世界地図もどこを中心するのかによって視点が変わるように、この図もアメリカから見た図なんでしょうか?
もし日本を中心に考えたら、どの国が日本にとって
ユニークな国といえるのでしょうか?
よろしければ、ご教授いただけないでしょうか。
よろしくお願い致します。
また、的はずれな事を書いていましたら、申し訳ありません。
こちらこそ、はじめまして!そして、コメントありがとうございます。
私も大学に入学するまでは日本で育ち、日本の教育しか受けたことはありませんでした。なので、大学2年の春までは、今の「通りすがり」さんと同じような状況だった思います。ちゃんとお答えできるかどうか分かりませんが、参考情報として受け取ってください。
まず、この図はアメリカで行われた研究成果なので、アメリカの視点で議論を進めている感は否めません。しかし、アメリカを中心に置いているわけではなく、あくまで世界の平均値を中心に据えて、その中心から各国がどれだけ離れているかを図示したものです。
アメリカ(USA)は右上のゾーン、カナダの少し上に位置していますよね。このことからも、少なくともアメリカを中心においた図ではないことが分かると思います。
日本を中心に置いて考えたらどの国が日本にとってユニークか。残念ながら、今その答えを私は持ち合わせていません。世界中を旅して自分の目で見て考えたわけではないので、何とも答え難いのです。
ただし、自分が実際に長期滞在した経験を踏まえると、フランスとアメリカは日本からかなり遠いのではないかと思います。逆に、同じ英語圏でも、ニュージーランドはかなり日本に近いものがあると感じました。あくまで個人的な感想にすぎないので、参考程度に受け取ってください。
それから、将来的に海外に留学して現地での就職を考えていらっしゃるようですが、私の経験では日本でできないことは世界に出ても絶対にできません。まずは日本国内で自分の絶対領域を確立されることを強くお勧めします。
少しは「通りすがり」さんの質問に答えたことになっているでしょうか。また、何か質問やコメントがあれば、遠慮なく書き込んでください。お待ちしています。
貴重な時間をさいてまで、ご丁寧なご回答ありがとうございます。また、答えづらい質問をしてしまい申し訳ありませんした。
今回、私が担当している開発プロジェクトがひと段落し、今後のキャリアの方向性について考えてみたこときっかけに、日本だけじゃなく、全く違った文化の中でもなにか成し遂げれたらと漠然と考えて情報収集しているところです。
私の絶対領域はまだまだ確立したとは言えないのですが、日本から見たユニークな国(日本から遠い国)にあえて飛び込んでみたいと思っています。おそらく今までの築き上げてきた自信やプライドが揺らぐ機会になり、さらに成長できるのではないかと考えています。
そういった意味で、今回の図は、自分が留学先を決めるのに大変参考になりました。AerospaceMBAさんのような強い意志とモチベーションを維持しながら海外生活を充実できたらと思っています。
日本も昨日から暖かくなり梅の花や河津桜が咲き春に近づいてきました。気温の変化の激しいこの頃、お体に気をつけてがんばって下さい。ありがとうございました。
コメントありがとうございます。
日本を飛び出すことは、日本という国を知るためにもとても大切なプロセスだと僕は思います。とるべきリスクをしっかりととって、自分の描くキャリアビジョンにプラスになるような留学を実現してくださいね。また何かあれば書き込んでください。お待ちしています。