気侭に

その時々で気の向くままに

ネットで拾った面白い小話-12

2017年08月13日 | 小話

写真の投稿が続きましたので、ここで再び一休み。

今回もまたネットから拾った小話です。

どうぞお寛ぎのひとときにでも、ご利用ください。


 

今回はこれまでの短編集と違って一つのストーリーです。

ある賭け事のお話。

本当にあった話なのかはご想像にお任せします。

 

 *******************

ある老婦人がチェース・マンハッタン銀行本店に書類鞄を持って入って来た。老婦人は、銀行の窓口係に、鞄の中の3百万ドル( 3億円超)を預金するためだ。口座を開き、金額が大きいこともあって、先ず、銀行の頭取に会いたいと言った。

窓口係は、鞄の札束の分量を確認して、もっともな話だと思い、頭取に引き合わせた。老婦人は、護衛されながら頭取室にった。頭取は、どうやってそんな大金を持つに至ったのかを、その老婦人に尋ねた。

頭取 「それは遺産ですか?」

老婦人「いいえ。私は、賭け事をするんですよ」

頭取 「競馬か何かですか?」

老婦人「いいえ、人々と賭け事をするんですよ」

 

 当惑してる頭取に、彼女は色々な人々と諸々の事に賭け事をするのだと説明した。

 

 そして、出し抜けに、老婦人曰く

「明日の朝の10時迄に、あなたの睾丸が四角になってしまう事に、25千ドルを賭けましょうか。」

 

頭取は、老婦人の賭け事を受けた。濡れ手で泡とはこのことだ。その日は一日中、用心して過ごし、夜は自宅に留り、危ない事を一切しなかった。何せ、25千ドルが掛かってるのだから。

 

翌日に起きてシャワーを浴びた時も、何も問題が無い事をチェックした。陰嚢の形状には何の変化も無く、いつもと同じであることをしっかりと確認した。

 

頭取室に入り、鼻歌を歌いながら、老婦人が10時に部屋に来るのを待ちわびた。運が良い日だ。何もせずに25千ドルもはいるのだ。

 

10時キッカリに、老婦人が頭取室に招かれ、ある男性が同行していた。彼女は、この方は自分の弁護士で、こういう大金が賭けられた時には、いつも同行するのだと言った。

 

老婦人「それでは、昨日始めた賭け事の話に入りましょう」

頭取 「どう言ったら良いか分かりませんが、私のその・・・、睾丸はいつもと同じで、違う事と言えば、今日は、25千ドル分、金持ちになるということだけですね」

 

 その老婦人は、皆に良く見える様に、頭取にズボンを脱ぐ様に頼んだ。頭取はそれに従い、婦人は睾丸を凝視して、手で触っても良いかと尋ねた。

頭取 「え!・・・ま、良いでしょう。25千ドルは大金ですから、確認してもらうよりほかないでしょうしね。」 

 

 その時、頭取は、彼女の弁護士が盛んに壁に頭をぶつけているのを見た。

 

頭取 「彼は、どうかしたんですか?」

老婦人「何でも有りませんよ。ただ、私は、彼と賭け事をしたんです。私は、今朝の10時に、チェース・マンハッタン銀行頭取の睾丸を手で掴む事に、10万ドルを賭けたんですよ。それだけのことです。気にしないでください。」

 

お後もよろしいようで。



層雲峡と黒岳

昆明の順城清真寺 (中国雲南省)




2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちは。 (momomama)
2017-08-14 11:22:00
サスペンスやミステリーのドラマをよく見ますので
想像力は逞しいと思っていましたが
ウフフ まさかの結末で 面白かったです。

雲南省の画像 いつも楽しみに拝見しています。
中国は本当に広いのですね。
風景じゃなく生活の見える景色がいいし
人の笑顔っていいなとしみじみと思います。
ご紹介ありがとうございます。
返信する
いつもありがとうございます。 (ac2essk(巣林一枝))
2017-08-14 17:36:32
>momomamaさんへ
いつもこのブログを訪れてくださりありがとうございます。
そしてメッセージもありがとうございます。
そう言っていただけると励みになります。
雲南省へは来年まで行く予定はありませんが、その前に再びカンボジアへ行く予定です。
その時はまた訪れる先々の写真を載せますので、どうぞご覧になってください。
返信する

コメントを投稿