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2017.4.2 『分監山(東尾根)』(460m)

 土曜日の『大滝山』下山後は新十津川温泉で汗を流し、

月形町に移動して『分監山』麓で車中泊とした。

 

 日曜日の早朝、『三角山』(708m)を目指してスタート。

『三角山』という名の山はあちこちにあるが、

樺戸山地にもその名をもつ山が存在する。

そして樺戸山地の『三角山』は、

どの方角から見てもピラミダルな美しい山容を見せる。

正にこれぞ『三角山』である。

この山には15年ほど前に、一度だけ頂上に立ったことがある。

しかしその前後に挑んだ複数回のことごとくで、敗退と撤退を繰り返した。

と言うのも、ルートを中小屋川沿いの林道を利用しているため、

雪崩の危険回避によるものだった。

そんなルートを異常なほど小雪で、

尚且つ雪が安定したこの時期に、

まだ凍りつく午前中に踏破してしまおうと挑んだものだ。

ところが、この日は前夜から夜通し気温が高く、

スタートして林道を歩いているうちに、早くも雪が融け出した。

そしてデブリが次々に現れる。

そんな中を進んで行くと、谷はU字形からV字形に変わって行く。

V字形の谷で雪崩が発生すると逃れようがない。

しかし『三角山』への尾根取り付き点は間近に迫っている。

だが、地形図上で林道終点となる辺りで、

進退について葛藤の挙句、撤退を決めた。

雪がかなり緩んできた中、

Hiromiをイチかバチかの危険にさらさせる訳にはいかない。

撤退を決めて引き返す中も、常に斜面を見上げて緊張は解けない。

尚、地形図上の林道は既にほとんどその形跡が見られない。

度重なる災害で流出してしまった。

砂防ダムでさえ水圧で流されたところを見た。

安全な地形まで戻ったところで、

『分監山』頂上から東に派生する尾根に取り付いた。

勘で取り付いた尾根は、そのまま頂上に導いてくれた。

ただ腐りかけた雪と急登の連続でかなりきつく、

途中「ラッセル交代しますか?」と問うてきたHiromiに、

この日の朝から本調子ではないと見えていたので、

「前行きたい?」と返すと、

「できれば・・・」と、やんわり辞退された。

 

 この東尾根は頂上が近くなると背後の視界が開け、

空知平野の景色を背負っての登行となる。

標高がたかだか460mの山にしては、誠に贅沢な風景だ。

またそれが何度も登らずにはいられない魅力でもある。

頂上付近からは予定していた『三角山』が、美しい姿を見せてくれた。

頂上に立ったあとは、通常ルートである南尾根を下ったが、

融雪が進んでけっこう笹がむき出しになっている。

この週末あたりが登行ギリギリといったところか。

 

 駐車地に戻って振り返る『分監山』は黒々としていた。

この日は撤退山行となったものの、また新たなものを手に入れ、

二人して納得の行く日となり、

最寄りの月形温泉で汗流して帰途に着いた。

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