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アリイ 1/144 Mig-25“フォックスバット”(製作代行) #4

2005年12月12日 | 模型製作代行
とりあえず機体の組み立てを済ませました。
あとはピトー管を自作すれば機体側の工作は終了です。

一応表面処理も終わっていますので、
残る作業は小物の整形です。



しかしまぁ、キットを作りながら色々と実機のことを知っていくと、
なかなか興味深い機体です。

機体構造の80%がスチールで、胴体部はほとんどが燃料タンク(インテグラル)だったり。
目的はずぅ~っといわれ続けているXB-70ヴァルキリーに対抗してではなく、
YF-12(後のSR-71)に対抗して開発されたものだったり。
ソ連の宇宙工学がベースにある低圧縮比のターボジェットエンジン(ラムエアーを利用して空気を圧縮するR-15)を搭載していたり。
翼付根より翼端の方が翼厚(%)が厚かったりと、
西側の常識がまったく通用しない機体です。

中でも一番の不思議は、
それまでのソ連機では空気取り入れ口が機首にあるのに、
Mig-25ではいきなり二次元ノズルになったこと、、。

一説にはこの時期実用化された
米海軍のA-5ビジランティーの形状にヒントを得たのではなんて言われてるんですが、
真相はまだ闇の中のようです。

確かに、仔細に眺めて見ると、
二次元ノズルが作る衝撃派の角度に対して、
主翼の後退角が不足気味なのは
主翼はそれまでのソ連機の実績から、、
二次元ノズルはビジランティーからパクった、、と見れば
それなりに頷ける感じがします。

まぁそういったことがあっても、
当時世界最大級の戦闘機で、
世界初の双垂直尾翼機という、
その後の戦闘機の形態の基礎となった経歴は消えないので、
やっぱり凄い機体ではあります。

どちらにしても、
べレンコ中尉の件がなければ、
Mig-25は国外に出ることはなかったので、
(その他のソ連製迎撃機は1機たりとも輸出されたことがない)
Mig-25はソ連の迎撃機に関する考えや、ソ連が持つ航空機の設計方針方という
貴重な情報を西側にもたらした機体なのですな。


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