おまけの人生・・・

無理なくボチボチやって行きます・・・(;^_^A

母の手

2012-03-24 22:08:19 | 日記
お正月は来客用のご飯の支度で行けなくて、弟だけ行ってもらい、
2月は施設にインフルエンザが発生したからと見舞い禁止になり、
見舞いが解禁になった今月も弟と中々予定が合わず、やっと今日行って来ました。

3ヶ月ぶりに会った母は、私を見るなり「私のお姉さんが来た」と言った。
弟のことはお兄さんと言った、、、。
面会者さんではなく久々に身内になったので名前を聞いてみたけど「分からない」の答えだった。

部屋では唱歌のCDが流れていて、曲に合わせて歌いだしたので、私と弟も一緒に歌った。
私の手を見て「あんたの手大きいねぇ」と自分の手を布団から出して私の手と合わせ、
そして握手をするように握ってきた。
元の体重の半分くらいまでに痩せて小さくなった母の手と比べると確かに私の手の方が大きかった、、、。
久しぶりに握った母の手は柔らかくて暖かかった。
母が私達のことを分からなくなってからは、弟が「お母さん」と呼びかけても、
もう私に母はいないと言い聞かせ諦めて来たけど、
手を握って私を見る母と目を合わせると、寂しさが込み上げてきた。

暫く一緒に歌ったあと、帰ろうと弟が「またね、ばいばい」と言い、
私も「また来るね、ばいばい」と言うと「あんたも帰るの?」とまた手を握ってきた。
そして「私も帰る」と、、、。
「あなたはまた今度ね」と握手をして「ばいばい」と言うと「またね」と手を振った。
寂しさが心に残った見舞いだった、、、。