つれづれすけっち

ワタシらしく。 ワタシなりに。

「篤姫」 ふたつの遺言

2008-07-13 20:53:47 | 映画・ドラマ
とうとう亡くなりましたね・・・上様。
しかも父の島津斉彬まで。
良くないことは重なるといいますが、まさにダブルパンチ。

斉彬死去のシーンとラストは
やはり涙なくしては見られませんでした。

しかし、ここ最近の上様の登場頻度からすると
今回は出番が少なかった!
しかも病床で、篤姫から届けられた碁石を手にしながら
「御台よ、なぜいつかのように会いに来ぬ・・・」と言って
目を閉じた上様から涙がこぼれるシーンは
観ていて、亡くなったということか、ただ目を閉じただけなのか
分からず、悲しいシーンではあるのですが
疑問が残るというか、ある意味気持ちの悪いシーンでした。

結局上様の登場は、そのシーンでおしまい。
えっ・・・!!!

う~ん、あれだけ話題をさらっていった人物なんだから
死去の前後のことにも時間を割いてほしかったですね。
急激なフェードアウトでした。
ちょっと物足りないかなぁと。

ただ、家定薨去を過剰に描かないことで
篤姫と同じ立場で見ることができたかもしれませんね。
いつ亡くなったのか分からず、
亡くなった1ヶ月後にようなく事実を知り、夫との対面も許されず、
既に葬儀の準備が整い、ぽつんと置かれている棺を目にしたとき
篤姫の気持ちはどうだったのでしょうか。
亡くなったと聞かされても実感がわかず、棺を見ても
最初は現実のこととは思えなかったでしょう。
棺を目の前にし、じわじわと夫が亡くなったことを実感していく、
そんな感じだったのだと思います。

まさに煙のように消えていったラストだったので
私も未だ実感が持てずにいます。
まだ、来週も上様がひょっこり登場するんじゃないか、なんて気持ちでいます。

篤姫の中では”上様”が亡くなったというより、それ以上の存在である
自分自身にとって「日本一の男」が亡くなった。
かけがえのない人間が亡くなってしまった悲しさが
こちらにも手に取るように伝わってきて、ついもらい泣きしてしまいました。

あぁ、思っていた以上に切ない。
というか心の隅に何か魚の小骨のようなものが
ひっかかっている感じがします。