テアトル十瑠

1920年代のサイレント映画から21世紀の最新映像まで、僕の映画備忘録。そして日々の雑感も。

「ローマの休日」再見

2009-12-01 | ラブ・ロマンス
 先日NHK-BS2で放送されまして、久しぶりに観、念願のDVD保存もできるようになりました。2005年に思い出の映画として記憶だよりで書いた記事がありますが、トレーラー動画を見つけましたので、併せて気が付いたことを二つ三つ書いておきます。お薦め度の修正は有りません。ホントは★を六つにしたいくらいですけどね。



 訂正が一つ。
 <初めて会った時は、アパートのベッドに寝かせるとき、ちょっと乱暴でした。>
 こう書いていますが、二人が出逢った最初の夜はジョーは彼女を王女とは知らなかったので、鎮静剤で朦朧としているのをただの酔っぱらいと感違いし、カウチに寝せるつもりだったんですね、自分はベッドに寝て。ところが気が付いたら彼女がベッドに寝ていたので、フトンの端を持って転がしてカウチに移動させたのでした。ボンッと。そこがちょっと乱暴でした。
 そして、翌日その娘が王女だと知った彼はまだ眠っている彼女をそっとベッドに運び直します。細身のオードリーだから出来たシーンかも知れないですね。
 それにしても酔っぱらいかどうかなんて息を嗅げば分かりそうなものなのに・・・。^^

 主要な三人だけではなく、端役の隅々にまでワイラーの演出が行き届いていて、改めて誰もが生き生きとしている作品だと思いました。
 王女のお供の人々、ジョーの上司、ジョーのアパートの管理人に掃除の小母さん、理髪店のマリオ(演じたのはパオロ・カルソーニ)、などなど。
 王女を探しに大勢でやってきた某国のSP達の中にも約一名とぼけた野郎がいてクスッと笑わせてくれます。あんな所にもコメディの要素を散りばめるあたり、ワイラーのセンスに脱帽ですね。ワイラー&オードリーコンビによる「おしゃれ泥棒」にも舞台となる美術館に一人おかしな警備員がいたことを思い出しました。

 理容師のマリオがパーティーの時に髭を落としていたのを忘れてました。王女が長い髪をカットして新鮮な魅力を出したのに刺激されたということでしょうね。
 ジョーに名前を聞かれて、アン王女がとっさに思いついたのがアーニャ。
 ジョーのアパートを出たアーニャが一人でローマの町中を散策しているシーンは、隠しカメラを使ったロケーション撮影のようで、「太陽がいっぱい」でドロンが市場を歩いているシーンと同じように通行人が俳優を遠巻きに見ている感じがありました。

 アーニャが別れ際にジョーに言います。
 『料理はプロ並みだし、裁縫も掃除もアイロンがけも得意、だけど腕を振るう機会がないの』
 何度観ても最後は泣けてしまいますなぁ

 YouTubeには関連動画がいっぱい。オードリーのスクリーン・テストの動画もありました。とりあえず、予告編だけ付けときますね。




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2 コメント

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こんにちは (宵乃)
2009-12-02 16:08:59
前回の記事も詳しかったのに、今度はほんとに細かいところまでチェックしてありますね。某国のSPのとぼけた人物や、”通行人が俳優を遠巻きに見ている感じ”なんて、ぜんぜん気付きませんでした。
次観るときにチェックしてみますね。

あと、★を六つにという気持ち、よくわかります。これから何度でも観たいと思える作品です。
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こんにちわ (十瑠)
2009-12-03 12:14:27
>”通行人が俳優を遠巻きに見ている感じ”

ペックがオードリーを尾行している所も併せてそんな感じでしたよ。
スクーターのシーンも、なんてのどかなんでしょうかねぇ♪
また、ご覧になって下さい。
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