はなな

二度目の冬眠から覚めました。投稿も復活します。
日本画、水墨画、本、散歩、旅行など自分用の乱文備忘録です。

●根津美術館「行楽を楽しむ器ー堤重と重箱」

2017-05-29 | Art

前の日記の続き)

根津美術館の5室は「行楽を楽しむ器ー堤重と重箱」

堤重とは??。英語では、堤重:Picnic Sets、お重箱は:Tiered Boxesとありました。なるほど。

生活用品がため息ものの美しさ。いくつかの堤重は、旧皇族の竹田氏の寄贈。納得。

堤重は、持ち運べるフレームに、重箱、小皿、徳利などがぴったり収まる。花鳥風月、故事などを、金蒔絵、漆塗りで仕上げる。

宝石箱のようなこの中に、いったいどのようなお料理を入れていたんだろう?。唐揚げなんか入れたらだめかしら。

 

中に、柴田是真のお重箱があったのがうれしい。是真のはありきたりの図柄でなく、大胆。

「蕗茗荷漆絵重箱」は、フキとミョウガが大きく。蕗は富貴に通じるのだとか。二つの異なる地肌の木を継いでいる。漆は刷毛がかすかに見える。漆が澄んでいることにびっくり。茗荷も、四角いお重箱の形に、流れるような丸みだった。いいもの見たなあ。

「蕨漆絵堤重箱」は、黒地に金銀のわらび。フレームには縦長の窓が開いている。重箱は、円形と角型を組み合わせた、からくり箱のような形。それが上からみると、月になっている。超越した技術の粋に、遊び心。是真、すごし。

(別冊太陽「柴田是真」にあった芭蕉蒔絵提重を追記↓)

 

根津美術館のお庭は、この日は燕子花の見ごろが少し過ぎたころ。でもまだまだ美しかった。

 

 

 



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