(前の日記の続き)
根津美術館の5室は「行楽を楽しむ器ー堤重と重箱」
堤重とは??。英語では、堤重:Picnic Sets、お重箱は:Tiered Boxesとありました。なるほど。
生活用品がため息ものの美しさ。いくつかの堤重は、旧皇族の竹田氏の寄贈。納得。
堤重は、持ち運べるフレームに、重箱、小皿、徳利などがぴったり収まる。花鳥風月、故事などを、金蒔絵、漆塗りで仕上げる。
宝石箱のようなこの中に、いったいどのようなお料理を入れていたんだろう?。唐揚げなんか入れたらだめかしら。
中に、柴田是真のお重箱があったのがうれしい。是真のはありきたりの図柄でなく、大胆。
「蕗茗荷漆絵重箱」は、フキとミョウガが大きく。蕗は富貴に通じるのだとか。二つの異なる地肌の木を継いでいる。漆は刷毛がかすかに見える。漆が澄んでいることにびっくり。茗荷も、四角いお重箱の形に、流れるような丸みだった。いいもの見たなあ。
「蕨漆絵堤重箱」は、黒地に金銀のわらび。フレームには縦長の窓が開いている。重箱は、円形と角型を組み合わせた、からくり箱のような形。それが上からみると、月になっている。超越した技術の粋に、遊び心。是真、すごし。
(別冊太陽「柴田是真」にあった芭蕉蒔絵提重を追記↓)
根津美術館のお庭は、この日は燕子花の見ごろが少し過ぎたころ。でもまだまだ美しかった。
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