番留京子展 2018.2.12~2.24 ギャラリーオカベ銀座
番留京子さんの版画を見に行ってきました。前回は6月に開催されていたので、今年はまだかなと楽しみにしていたのです。(2016年の日記)
今年のテーマは「Made in Japan」
今回も、とってもよかった!
エネルギーが満ち満ちて、あふれている。とにかく、元気が出る。
楽しくなって、思わずにっこりして、おおおと打たれて、ほっこりする。
なにかいいものが、いっぱい体や気持ちの奥から表にでてくる展覧会でした。
番留さんが在廊されていて、いろいろお話しながら拝見し、とても楽しく過ごさせていただきました。
特に好きな作品を以下に。
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壁一面使って、どどーんと牡丹が吹き出す。ものすごいパワー。
かつて見た絵の中で一番大きな牡丹。
噴火は怖いけれど、これはいいものがたくさん出てきているのだと。ハッピーカプセルって呼ばれてるそう。
ど・直球。清々しいほど。例えば、山で大きな声で叫んでみる、お行儀もかなぐり捨てて大笑いしてみる、お腹がよじれるほど笑ったそのあとに来るような、根源的な気持ちよさ。
赤って色もすごい。メンタル強いぞ、赤。
「Hapiness」 これも約1.7m角もある大きな作。
ひとつひとつ顔を彫ったのだそう。2016年の展示の「五百名山」もそうだったのだけれど、自分に似た顔を探してしまう。
番留さんが、「『バレンタイン?』って言われる」っておっしゃていた(笑笑)。この方はいつも脱力系の自作評をなさる。
この作品がデパートのチョココーナーに置いてあったらとっても素敵だ。
これだけ顔があっても、いやな感じがしないのはなぜだろう。
「笑福」 これも大好き。赤、いいなあ。お月様と太陽の顔がまたよくて。
富士山はいくつかの作に登場している。やっぱり日本には富士か。
そういえば、江戸時代に富士山が噴火したときは、和歌山まで津波がきたらしいとおっしゃっていた。(こういう絵の前でシャレになんないと思うのだが(笑))。番留さんは和歌山の熊野にお住まいでネイチャーガイドもされている。熊野古道をぜひご一緒させていただきたいものじゃ。
「Love Japan」
北斎も光琳もみんないっしょくた。ああ楽しすぎる。全部ツボ。私は絵でも服でもビビりで、こんなにたくさんの色を使えないので、とってもうらやましい。こんなふうにはじけ飛んでみたいのだ。
「Hana Karuta」のシリーズの数作は、花札をモチーフにしているそう。
「Hana Karuta Botan&chocho」
「Wao Wao」 これもたいへんお気に入り。
でも番留さんは、これが好きとおっしゃる方が多いのだけど、私はじっとこの絵を見てるとちょっと怖くなる、とおっしゃる。
ええ、描いた方がなにをおっしゃいますやら。描いた者と見る者が違うふうに感じるのも、おもしろいもの。
私はとても好き。丸い目も上げた手もかわいい。鳥獣戯画や小川芋銭の不思議で小さな生き物みたいで、その赤ちゃんみたいで、抱き上げてこの丸い頭をなでなでしたくなる。そう思うとなんだか癒される~。他の絵もそうだけれど、この方の描く顔は邪気がなくて。
ずっと気になっていたのが、前回にとても惹かれた「五百名山」の大きな絵は今どこにあるのだろうと。伺ったらご自宅にあるということで、これまで10年間以上に及ぶ作品のファイルも見せて下さった。
彫刻、人体、染物、仏教的なモチーフ、などなど様々な変遷がある。とくに彫刻はプリミティブな感じで、やっぱりここの作品と同じく、温かみがありそうに見えた。
昨年来、縄文やラスコーやペルーも含め、この人たちはなぜ絵を描くのかなと思い続けているけれども、番留さんの絵を見ていると、見る側の元気や抑揚に直接作用する絵もあるんだなと思う。基本はとてもシンプルである。
ああ楽しかった。なんだかぐぐっと手にも足にも力が増えて、元気がでたぞー。
一枚、わたしのところにお迎えさせていただいた。写真を撮り忘れたけけれど、きほんのき、が率直に描いてある絵。まずは笑おう。いやべつにぜんぜん楽しくなくっても、ちょっとにこっと。ムリなら、に、にや・・っ・・と。そんなことでもけっこう違う。展覧会が終わったら受け取りに行くので、楽しみである。
ついでにシナモンクッキーとカモミールティ。目について入ってみた、RETHINK CAFE GINZA。お店の奥に入り口があるので、銀座で静かに気軽にお茶だけ飲みたいときには穴場だわ。お気に入り。今調べるとJTの加熱たばこの販促店だったようで、そのたばこのみ吸えるのだとか。私はスマホかスマホのケースのお店かなくらいに思ってた、、。たばこのにおいもしないし、そもそも吸ってる人もいたかいないかすら記憶にないくらい。このカモミールティは、マンダリンオリエンタルのカフェもこれなのだけど、カモミールの花が見えるのが嬉しい。
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