監督=イブ・ボワッセ
音楽=ミシェル・マーニュ、佐藤勝
出演=ルノー・ベルレー、ブルーノ・クレメル、ラファエル・カルラ、マリアンヌ・コルテル
北イタリアの大都会ミラノの郊外にある豪壮な邸宅に住む青年ダビッド(ベルレー)は孤独な毎日を酒でまぎらわせていた。誰とも会わず、口をきくことさえまれなのだ。父親の依頼でダビッドの心の病いを治すため訪れた医者のルカ(クレメル)は、まず自分の暗い過去を語ってきかせた。苦痛にあえぐ患者を安楽死させたことで殺人罪に問われ、刑に服したのだった。ダビッドがそのときポツリと言った・・・・「ぼくも女を殺した・・・・・」
一年前、ダビッドは、ミラノの街で知ったミニの似合う若い娘アルベルク(カルラ)と一日だけのデートを楽しんだが、その後、何かにひどくおびえて彼に助けを求めたのだが、ダビッドは冷たかった。そして彼女は自殺した・・・・・
ダビッドの話にルカは犯罪の匂いを鋭くかぎつけた。事件はアルベルタの友人リビア(コムテル)をまきこんで意外な方向へ発展していった。そして青春の傷跡に恋のいたみを感じながらも、ダビッドの慕情はふたたび燃え上がっていく・・・・・。
もともとの音楽はミシェル・マーニュが担当。そこに佐藤勝作曲の音楽を入れたのである。ミシェル・マーニュの音楽はあいにく聴いたことがないが、この佐藤勝の音楽は、ムードを醸し出していても、やはりどこか東京ロマンチカのよう。外国映画の音楽を佐藤勝は日本人で初めて作曲したと、レコードのライナーノーツにはあるが、もっと先に黛敏郎が『天地創造』で音楽をつけている。
ジャン=ピエール・アンドレ・オーケストラ版
ザ・ポップコーン・オーケストラ版
今、紹介したのは、いずれも佐藤勝の音楽です。