春さんのレアトラ、ニセトラ、レアイージーリスニング三昧

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ベルナール・アルカディオ/レイト・イヴニング Bernard Arcadio "Late Evening"

2019-12-30 06:09:34 | 日記
ベルナール・アルカディオ/レイト・イヴニング

ベルナール・アルカディオは、元ポール・モーリア・グランド・オーケストラのピアニスト
1986年に、ファースト・アルバム『ブルー・ドルフィン』でデビュー
このアルバム・タイトルからおわかりと思うが、『ブルー・ドルフィン』は、スティーヴン・シュラックスの同曲をカバーした曲
ベルナール・アルカディオ風に、大幅なアレンジを施してある
『ブルー・ドルフィン』のカバーといえば、これまで私の知っている限りでは、ファーウスト・パペッティーのサックスによるものだが、こちらは比較的スティーヴン・シュラックスのヴァージョンに忠実であった

シンセサイザーを大幅に施してはあるが、ストリングスも濃厚で、リズム・セクションも小気味良い
そこにベルナール・アルカディオのピアノが入る、なかなか
私には好みの演奏を聴かせてくれる
全般的に暗さのない演奏である
しかし、この人のアルバムは、この二枚程度しかなく、他は『マンハッタン・ドリーム』という、オムニバス・アルバムに、他のクラウンのメルダック・レーベルのアーティスに比べて、申し訳程度に収録されているだけで、しかもこのオムニバス・アルバムは、ほとんどアコースティック・クラブの曲ばかりで、ベルナール・アルカディオの曲は、ポール・モーリア作曲の「夏服を着た女たち」と「ニューヨークへようこそ」「ニューヨークは闇につつまれて」の僅かに三曲のみで、他のアコースティック・クラブやニューヨーク・ストリング・クアルテットに比べて、曲数がとても少ない
何とも不遇な扱いである

この時期、ウィンダム・ヒルを初めとしたニューエイジ・ミュージックが台頭する中、新たなイージーリスニングのブームも現れた時期であった
未だに根強い人気を誇るアンドレ・ギャニオンが、やはりデビューを飾った(マイケル・ダグラス主演の『ランニング』の音楽を担当しているので、既に知ってる人は多かったが)
日本から倉本裕基や中村由利子といった、「ジェットストリーム」でお馴染みのピアニストが続々と出てきたのも、やはりこの年であった
海外では、イエスのキーボーディストでもあったが、その後のソロ活の方が目覚ましいリック・ウェイクマンも、ランドスケープ・レーベルからピアノ・ソロでニユーエイジに参加
ウィンダム・ヒルのほか、クリスチャン・レーベルのメドウラーク・レーベルなど、これまで聞いたことのないレーベルが誕生していた
また、再びペンギン・カフェ・オーケストラやスウィート・ピープルが再リリースされたり、この種の音楽が大好きな、私のような輩を大いに喜ばせてくれた

あまりにも多くのアーティストが台頭し過ぎたためか、ベルナール・アルカディオは、今一つ埋もれた存在となってしまった
現在、ベルナール・アルカディオ氏とは、Facebookで友達として繋がっているが、何故か現在の職業は「自営業」となっている
しかし、音楽家を辞めてしまったわけではないようで、私は胸を撫で下ろしている
YouTubeをまさぐったが、この人の曲は、極端に少ない
ひょっとしたら、ボルナさんが見つけて、再紹介していただけるかもしれないが、私はスマホでこのブログを続けているため、パソコンを持たない私は、なかなか限度があって、ジレンマを感じている

では、ベルナール・アルカディオの見つけた曲をご紹介します
「オーバージョイ」

「フォレスト」

「モーニング」

「波」ベルナール・アルカディオ&ヘクター・デザイアー

意外にありますね YouTubeはさすが

しかし、「オーバージョイ」のみスティービー・ワンダーの曲で、あとはかなりマイナーというか、ホント、ニッチな曲ばかりです
『ブルー・ドルフィン』をお聴かせしたかったが、ない!
代わりにファウスト・パペッティーのカバーで絞めましょう

と、思いましたが、ファウスト・パペッティーの『ブルー・ドルフィン』が見つからなく、こちらのジルなんとかとかいう
ヴァージョンがあったので、これを!


こんなのもありますね

ジョニー・デイズ・オーケストラ

この位ですな
ありがとうございました!

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4 コメント

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Unknown (ボルナ)
2019-12-31 01:40:53
間口が広いというか、色んなことができて愉しい人ですね。「鵺のような人」というよりは、「良い意味でニュートラルな分、それを活かして様々な方向性に対応できる資質の持ち主」と言った方が近いように聞こえます。ディスコグラフィを見るとレコードが15枚ほどあるものの、概ね埋もれた状態なのが惜し過ぎます(私もほとんど聴いたことがありません)。本来ならばもっと知られていいミュージシャンで、そうなっていれば多方面に良い影響を与え得たと思うのです。
この人YouTubeに音源がいくつかあるにはあるのですが、ポール・モーリアの他にはレイモン・ルフェーヴルやリディア・マルティニコのもとで「メンバーの一員」を務めているものなので、当人の真価全体を味わうには向いてないのが残念です。PCでもあまり探しやすくはなかったので、スマホではさだめし、と思われます。
ブログで紹介されたものの他で彼が比較的前面に出ていると言えそうな音源といえばこの辺りでしょうか。

https://youtu.be/uymygWl0Dto
https://youtu.be/inioqgRGN7g
https://youtu.be/Q_T6y8R7Sdo
https://youtu.be/8Qg9rqJ9Pqk

あ、ベルナール・アルカディオの「ブルー・ドルフィン」は見つからずじまいでしたが、ファウスト・パペッティはありました。
https://youtu.be/UpOh420kYMI
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Unknown (862831)
2019-12-31 13:11:26
ボルナさん。こんにちは。いつも丁寧なコメントを、どうもありがとうございます。いやあ、こうしてベルナール・アルカディオを紹介しておきながら、彼のアルバムが15枚もあったことなんぞ、露知らずでした。ここに紹介してくださった曲聴くと、あらためていい曲を作り、演奏するピアニストだなあ、と思ったものでした。やはり、ポール・モーリアやレイモン・ルフェーヴルらのオーケストラの一員としての仕事をしてきた人だから、かえってこうしてピアニストとして独立デビューしても、なかなか知られることが少なかったのですね。同じことがいえるのは、ポール・モーリア楽団のメンバーであった、名曲「涙のトッカータ」を作曲した、ガストン・ローランや、同じく「夏のあしあと」を作曲した、ジャン・ベルナールにも、同じことがいえるかも知れませんね。どちらも一度、そのソロというか、独立してリリースした貴重なアルバムがあるのですが、やはり悲しいかな、なかなかいいのに、不発で、すぐに廃盤になり、それもネット・オークションでも見つかりませんですから。ちなみにYouTubeでも探りましたが、見つからず仕舞いでした。
私は、どちらかといえば、ムード音楽よりはイージーリスニングの方が好きなので、かなりのめり込んで今日があることは、まあ、既にご存知のことですけど。
ちなみに、アルカディオの「ブルー・ドルフィン」は、スティーヴン・シュラックスのオリジナルを、大きく崩し、しかも明るい演奏で、私はオリジナルよりもアルカディオの演奏の方が、好きになりました。この通り、ファウスト・パペッティーは、ピアノをサックスに変えてはありますが、オリジナルとほぼ同じアレンジですね。大胆に変えて編曲した、アルカディオ・バージョンをお聴かせする目的で、今回取り上げたのですが、残念ながらYouTubeにはなく、また、いつかこちらにお越しになった際には、是非ともお聴かせしたいところです。最初、初めて聴いた時は、それこそあまりのアレンジの違いにビックリする衝撃を食らいました。
なかなか、味の深いアーティストの一人ですね。
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Unknown (こめへん)
2020-01-02 01:45:28
品のいい、感じのよいメロディとアレンジをされる方ですね。やや控えめで淡い雰囲気なのが(私は好きです)、ブレイクしなかった要因なのでしょうか。
中村由利子さんの名前はなつかしい、かつての職場がBGMかけ放題だったので(私が係だった)、彼女のアルバムはヘビーローテーションでした(耳ざわりせず仕事の邪魔にならずいい感じでした)
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Unknown (862831)
2020-01-02 01:55:05
こめへんさん。ベルナール・アルカディオは、楽団員としての仕事が、あまりにも長かったせいか、ひょっとしたら自分の個性を模索していたのかも知れませんね。同じ時期にアンドレ・ギャニオンがレコード・デビューをしたせいか
、この種の音楽が好みの人は、一斉にアンドレ・ギャニオンに向いてしまったので、それがあまりブレイクできなかった要因の一つかもと、私は考えてしまいます。過度に甘くなく、そして重厚な演奏が、根強いマニアがいるのかも知れないですね。もちろん、私も結構アルカディオの音楽は、とても気に入っております。
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