春さんのレアトラ、ニセトラ、レアイージーリスニング三昧

レアなサントラやニセトラ、そしてイージーリスニングをご紹介するブログです✨

『ジョーイ』JOEY(1977米)

2019-04-27 17:05:27 | 日記
監督 ルー・アントニオ
音楽 デヴィッド・シャイア

出演 ジェフリー・ライナス、マーク・シンガー、ジェラルディン・S・オルーリン

1973年12月、プロ野球の三冠王など比べることも出来ない程の栄誉だという全米大学フットボール界の最高賞ハイズマン・トロフィーの授賞式が、ニューヨークからTV中継された。受賞者は、ペンシルバニア州立大学のジョン・キャパレッティ。彼のスピーチは副大統領をはじめとする列席者に、自分の父母、兄弟、姉妹を感謝の意を込めて紹介することで終わろうとしていたが、11才の末弟ジョーイを紹介する瞬間に至って、不意に激情にかられた彼は、ジョーイが不治の白血病と戦う身であり、その想像を絶した苦しみに比べれば、自分のフットボールにおける苦しみはなにほどのこともない、トロフィーは弟のものだと叫ぶ。青春の栄誉をたたえる最高の舞台で、ドラマチックに明かされた若者のスポーツに賭ける情熱の動機が最愛の肉親の生命に対する限りない激励であり、その運命の苛酷さに対する怒りの挑戦であったかという事実、その事実が全米を感動させた、泣かせた。

監督はTVの『警部マクロード』『ロックフォードの氏の事件メモ』などで注目を浴びたルー・アントニオ。
音楽はデヴィッド・シャイアが担当。公開当時、日本ではサントラはリリースされなかった。代わりにキャニオンのシネ・ディスクレコードからサントラ・スコア盤がドーナツ盤でリリースされ、関光夫氏の映画音楽番組でたびたびオンエアされたのを覚えている人も多いであろう。キャニオンおかかえのシー・バレンツ楽団の演奏ではないと思われるが、国内録音とはいえ、実によく出来ている。『ジョーイ』愛のテーマと「ジョン・キャパレッティのテーマ」の二曲収録。最近になり、サントラがリリースされた。

『ジョーイ』愛のテーマ

『ザ・カンニング』THE CUNNING(1982フランス)

2019-04-27 14:11:51 | 日記
監督 クロード・ジディ
音楽 ボブ・ブローリー、トニー・レッドフィールド(日本版)

フランスには私立大学がないため、独特の国際バカロレア試験を実施している。この試験に合格しないと、フランスでは大学には入れない
。フランスに限らず、どこの国の大学入学資格取得の試験だという。
舞台はフランスのバカロレア国家試験のための、とある予備校。頭を使わずに楽をして難関を突破しようと、あれこれとアッと驚くカンニングのマル秘テクニックの数々を駆使する若者たちの青春喜劇。

音楽はフランス版ではボブ・ブローが担当しているが、日本公開版のみボブ・ブローリーの音楽と総入れ替えして、トニー・レッドフィールドが書いた主題歌二曲を含むすべての音楽を使っている。トニー・レッドフィールドは、数々の歌謡曲を世に送った赤野立夫氏で、日曜洋楽劇場のテーマ音楽もこの人が書いている。字幕版は日本公開されず、ジャニーズのタレントがほとんどのセリフを日本語に吹き替えている、何ともニセトラをそのまんまにしたような映画。
キャサリンなる得体の知れない女性歌手が歌う「ザ・カンニング・メイン・テーマ」と「ザ・カンニング・サブ・テーマ」は、ウラジミール・コスマを思わす、どこか間の抜けた爽やかさの感じる曲。実際、続編の『ザ・カンニング2』は、ウラジミール・コスマが音楽担当である。

『ザ・カンニング・メイン・テーマ』
『ザ・カンニング・サブ・テーマ』






『天使のともしび』HUGO & JOSEPHIN(1968)

2019-04-27 13:36:35 | 日記
監督 ヒエール・グレーテ
音楽 トルビェルン・ルングクライスト
いずみたく(日本版主題曲)

出演 フレドリク・ベクレン
マリー・エーマン

緑したたるスウェーデンの田園を背景に、優しさと哀しみにみちた子どもたちのさながら一編の詩のように美しく描いた作品。
物質的には恵まれ、何不自由ない生活の中にいても、つねに孤独な寂しさしか味わえない少女と、たった一人で生きなければならないたくましい少年、子どもの頃の純真な心をそのまま持って大人になってしまった男の三人が織りなすさわやかな友情は、大人たちが常に心の片隅に抱いている幼き日のノスタルジー。

音楽はトルビェルン・ルングクライストが担当しているが、この時期はニセトラがブレイクし始めた頃。ここではプロデューサーのイェラン・リンドグレンが、日本公開にあたり、二曲の主題曲をいずみたくに依頼したという。和風ヨーロッパらしい音楽で、セリフも収録されている。「庭番のテーマ」は、この主題曲の同じ旋律のヴァリエーション。
リリースしているのは、フォークやニューミュージック(死語?)を数多く出している東芝エキスプレスレーベル。

こちらはトルビェルン・ルングクライストによるオリジナル・サウンドトラック


『天使のともしび』映画本編



このいずみたく作曲のニセトラ盤は、大柿隆編曲、演奏はY&Oという楽団が演奏していて、曲の冒頭に子供たちのセリフが収録されているが、残念ながらYouTubeにはないので、紹介できずで残念。