春さんのレアトラ、ニセトラ、レアイージーリスニング三昧

レアなサントラやニセトラ、そしてイージーリスニングをご紹介するブログです✨

『オーロラの彼方に』LAILA (西独1958年 日本公開1967年)

2019-04-09 23:18:55 | 日記
監督:ロルフ・フスベルク
音楽:ラルス・エリク・ラルソン

出演:ヨアヒム・ハンセン、エリカ・レンベルグ、ビルイェル・マルムステイン

 トナカイのソリに乗っていた白人、ニールセン家族は、あるとき狼の群に襲われ、逃げていくうち生まれたばかりの子供を雪の谷間に落としてしまう。雪の中に残された赤ん坊は、原住民アラスクに見つけられ、ライラと名付けられて育てられる。アラスクとその妻エリーに大事に育てられて成長していくライラもまた、彼らを実の両親と信じ、彼らと忠僕ヨンパを愛して生活していく。ライラは野生のトナカイを飼い馴らす方法を教わり、やがて毎年行われるトナカイのレースに「嵐」と名付けた自分のトナカイを参加させ、優勝する。
 そうした生活のなかで、ライラは一人の男メレットを愛するようになるが、年の市で知りあったノルウェーの白人商人に心を移す。メレットはあきらめないが、結局その白人商人と結ばれる……。
 
 と、物語はこうだが、この写真のサントラ盤は聴いてみてぶったまげる。ラルス・エリク・ラルソンが音楽担当となっているが、このレコードの二曲は作曲はロバート・クラフト。ロバート・クラフトといえば、イーゴリ・ストラヴィンスキーの弟子として知られ、ストラヴィンスキーの曲を幾つも指揮して演奏している。だが、このシングル盤に一旦針を置くと、「ライラ~」で始まるコーラスと、こぶし回しの効いた演歌のような旋律。ドイツ人、またはロバート・クラフトがどう逆立ちしても作れる曲とはいい難い。「ライラのテーマ」については、北欧の大自然を描くような哀愁のメロディーと書かれているが、まるでド演歌で、思わず北島三郎の歌声が飛び出してきそうだ。「オーロラの彼方に」は、マカロニ・ウェスタンを思わせるリズミックな演奏というが、マカロニ・ウェスタンというどころか、日本の時代劇のような曲だ。いったいどなたが作曲したのやら???