春さんのレアトラ、ニセトラ、レアイージーリスニング三昧

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『ドリアン・グレイ/美しき肖像』The Secret of DORIAN GRAY(1971伊・仏)

2019-05-18 15:54:48 | 日記
監督=マッシモ・ダラマーノ
音楽=ペピーノ・デ・ルーカ、カルロ・ペス、クリスチャン・シャバリエ

出演=ヘルムート・バーガー、マリー・リシュダール、マーガレット・リー、エレオノラ・ロッシ・ドラゴ、リチャード・トッド、ハーバード・ロム、マリア・ローム、イザ・ミランダ、ベリル・カニンガム、レナード・ロマノ、スチュワート・ブラック

このヘルムート・バーガー主演の映画は、原作の面白さもさることながら、むしろバーガーのセックス・アピールに負うところが大きいとさえ言える。

"永遠の美青年ドリアン・グレイ"という役はまさに彼にピッタリの役どころである。

友人バジルが画いた世にも美しい肖像画。それに魅せられたドリアンは初恋の女性シビルを失ない、ただひたすら永遠の若さを求めて愛を欲し、犯罪を起こしていく。彼は画伯の妹ウエドリン、その女友達のエステル、親友の妻アリス、金持ちの未亡人ラックストン夫人、そしてシビルと瓜二つの人妻を征服…。ついには絵を画いてくれた友人を刺してしまう。ドリアンの肖像画は彼の実際の年令と共に老いていたのだ。激しいショックと動揺のため、ドリアンは絵をズタズタに引き裂いた。だが、あやまった彼はナイフを自分の胸に突き立てる。運命のいたずらか、その死顔は醜くしわだらけとなったが、肖像画はもとの美しい若いドリアンの姿に戻っていった。

音楽の担当者はペピーノ・デ・ルーカ、カルロ・ペス、クリスチャン・シャバリエの三名だが、サントラにはクリスチャン・シャバリエの作曲による「シャノンのワルツ」は未収録。村井邦彦氏によるクロード・デュラン・オーケストラの演奏で、日本コロムビアからシングルが出ていて、オリジナル・サウンドトラックよりと書かれてある。クリスチャン・シャバリエは実在のフランス人音楽家で、後期のダニエル・リカーリのアルバムのアレンジと指揮を一部手掛けている。では、何故にクロード・デュラン・オーケストラなのか。この演奏はクロード・デュランの演奏の中では、『哀しみのトリスターナ』以上に秀でた演奏である。とても重厚なストリングスが展開し、冒頭は女声スキャットで始まるが、途中の女声コーラスはいかにも日本人のもの。何故クリスチャン・シャバリエの作曲した曲をクロード・デュラン・オーケストラが演奏しているのか不明だが、とにかくオリジナル・サウンドトラックということらしい。

こちらがオリジナル・サウンドトラック音源。「シャノンのワルツ」と異なり、ロックビートの利いた音楽である。クロード・デュラン・オーケストラの「シャノンのワルツ」は紹介したかったが、YouTubeになく残念。