春さんのレアトラ、ニセトラ、レアイージーリスニング三昧

レアなサントラやニセトラ、そしてイージーリスニングをご紹介するブログです✨

『ダラスの熱い日』EXECUTIVE ACTION(1973 アメリカ)

2019-05-17 23:48:59 | 日記
監督=デイヴィッド・ミラー
音楽=ランディ・エデルマン

出演=バート・ランカスター、ロバート・ライアン、ギルバート・グリーン、ウィル・ギア、ジョン・アンダーソン、エド・ローター、コルビー・チェスター、ウォルター・ブルック、ジェームズ・マッコール、オスカー・オンシディ

1963年11月22日の正午過ぎにダラスで起こったジョン・F・ケネディ大統領の暗殺事件を、「アメリカ政府内部の人間達の謀議により複数犯で行われ、それをリー・ハーヴェイ・オズワルドによる単独犯に仕立てようとした」という仮説で描いた陰謀劇。全編を通じて、当時のニュース映像や中継映像などが散りばめられたドキュメンタリータッチの作品となっている。原題のExecutive Actionは大統領権限の行使、暗殺作戦等の意。

音楽はこれが初の映画音楽のランディ・エデルマン。ナレーションに続いてクールなタイトルバックに、あたかも、日本の寺院の鐘の音のように規則正しく入ってくる。それは無気味というか不安というか、この暗殺のもつ暗さと、苦しみを表しているようである。

『ダラスの熱い日』タイトルバック


ここで取り上げたレコードは、映画音楽カバー盤の名盤とさえ云われているシー・バレンツ楽団の演奏。もちろん邦人演奏であるが、初めは打楽器と鐘の音が鳴り、途中からアレンジャーの作曲による広大なストリングスが水平線に広がるようなオーケストレーシヨン。レコーディングされたのは、東京のニッポン放送第一スタジオ。アレンジャーはストリングスのアレンジでは右に出る者のいないといわれる青木望と云われている。作曲者のランディ・エデルマンも絶賛した演奏で、当初は関光夫の映画音楽番組でもよく取り上げられていたため、サントラと勘違いしたマニアも多い。YouTubeには生憎取り上げられておらず、映画から直接抜粋した音源がUPされているだけである。まさにバレンツ海を思わせるスケールの大きなオーケストレーシヨンに魅せられてこのレコードを探しているマニアも未だに多いという。

B面はジャンニ・フェリオの『ビッグ・ガン』。こちらもなかなかの好演奏である。