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インサイドレポート2011 石川遼

2011年09月10日 | Ryo log
石川遼が出場した、日本ツアーを振り返る。

【2011.4.27 つるやオープン】

 終盤に苦しみ15位タイ。「内容」には不満も、「結果」に成長を実感

         



大舞台「マスターズ」で初の予選通過を果たし、興奮冷めやらぬまま2011年の国内男子ツアーに突入した石川遼。開幕戦の「東建ホームメイトカップ」では疲れも感じさせず3位に入り今季の活躍を予感させた。そして石川は2戦目「つるやオープンゴルフトーナメント」の舞台、兵庫県・山の原ゴルフクラブへと乗り込んだ。


山岳コースらしいアップダウンと、変わりやすい天候が特徴の山の原コース。過去に3度出場してきた石川は、開幕前日のプロアマ戦からその感触を思い出しながら自らのスイングチェックに勤しんだ。前週の開幕戦でいきなり優勝争いを見せたものの「スイングがアップライト気味になっていた」という課題を見出し、フラットなスイングへの修正を施しながら戦いに挑んだ。

迎えた初日の21日。天候は晴れ。穏やかなコンディションに恵まれ、石川は好スタートを切った。出だしの10番で最初のティショットは会心の当たり。グリーン左手前、ピンまで残り40ヤードのフェアウェイへ運び、バーディ発進。その後も快調に飛ばした。「パッティングのタッチなんかを考えると100点には程遠い」と言いながらも、6バーディ、1ボギーの「66」。6位タイで第1ラウンドを終えた姿に、今季初優勝、そしてツアー通算10勝目への期待は膨らんだ。

ところが2日目以降、上空が分厚い雲に覆われると石川の表情も次第に曇っていった。第2ラウンドでは序盤、ティショットが安定せず、5番でボギーを先行させる。雨が降り出した終盤には、510ヤードと短い17番パー5で1メートルのバーディパットがカップに嫌われてパー。続く最終18番をボギーとして結局4バーディ、3ボギーの「70」とスコアを一つしか伸ばせずに19位タイに後退してしまう。

そして早朝から終日雨となった3日目。3番、5番でショットを1メートルにつけてバーディを奪い、巻き返しの態勢を整えたところで雨が一層強くなった。2つスコアを伸ばして迎えた12番ホールプレー中にサイレンが鳴り響き、コースコンディションの不良のためにそこから約5時間半の中断を強いられた。

そして長いインターバルを経たプレー再開後、石川は14番で残り183ヤードを5番アイアンでピンそば10センチにつけるスーパーショットを見せ、再びエンジンをかける。だが波に乗り切れない前日に続き、またしても17番はパーで18番をボギー。「69」とスコアを2つ伸ばして最終日に望みをつなげたものの後味の悪さが2日続き、「話にならない。スコアよりゴルフの内容が全然満足いかない」と唇をかんだ。

それでも雨の上がった最終日。残り18ホールでの爆発を狙った石川は、赤の勝負服に身を包み、最後の攻勢に打って出た。前半はチャンスを作れず7番までパーを重ねる。8番で4メートルを沈めてようやく最初のバーディを奪う。しかし優勝争いに加わるには少し遅かった。結局通算10アンダーの15位タイでフィニッシュ。優勝した近藤共弘が最後は通算19アンダーまで伸ばしたのだから、胸には悔しさばかりが残った。

山の原コースの総ヤード数は6770ヤード。国内ツアー開幕前に米国ツアーを戦ってきた石川にとっては、かなり短い部類に入る。しかし今大会はショートアイアン、アプローチ、そして3メートル前後のパッティングの精度を欠いたために、得意のバーディ合戦をリードできず、もどかしい展開となってしまった。

しかし不満の残る内容が続きながらも、上位に入るあたりは実力が"底上げ"されている証拠と言えるだろう。「自分のゴルフの安定感がだいぶついてきたと思う。ため息ばかり出る4日間だったが、この順位にいられるのが信じられない。もっといいゴルフができれば優勝争いができると、(開幕戦を含めた)この2週間で確信が持てた」。"悪いなりのゴルフ"。それは今後もきっと訪れる苦しいラウンドの際、大きな力になってくれるはずだ。

次戦はディフェンディングチャンピオンとして臨む「中日クラウンズ」。昨年大会の最終日に世界最小スコア「58」をマークして、日本のみならず世界を驚かせたのは記憶に新しいところ。今年もあっと驚くプレーで我々の心を揺さぶってくれることだろう。(パナソニック)