テキスト主体

懐中電灯と双眼鏡と写真機を
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(当然、その他についても、語ったりする)

連載:星空観望のお勧め 04

2012-05-17 23:09:50 | 連載:星空観望のお勧め
遠征はなぜ必要なのでしょうか。
少数派に属すると思われる、日本国内の、光害が少なく、大気中の阻害要因(塵、スモッグ、水蒸気など)が無い地域に住んでおられ、自宅近くから、天気の良い月のない夜には、いつでも天の川が見られる、うらやましい限りの方々以外は、遠征、が、より綺麗な星空を観望する手段です。地面に寝っ転がって(戦場ヶ原ひたぎ嬢がとなりにいればなおよし)、天の川を眺めるのは、星空観望をするヒトにとって、何よりのヨロコビだと思います。

光害地から逃れるには、水平方向にかなりの距離、そして垂直方向にも移動できれば尚更好ましいので、移動の手段に公共交通機関を使うのには、制約があります。夜中に山奥の標高の高い地点に到着できる交通機関は少なく、つごう、半日~一日以上を費やして、徒歩で行軍したり、宿泊施設を利用することになります。宿泊施設の中には、天文観測施設、機材を備えて星空観望をアミューズメントとして積極的にウリにしているトコロもあります。ただ、天候の変化しやすい山地においては、徒歩、宿泊とも、観望が空振りに終わったときは、いろんな面で、痛手です。

以上の理由、そして観望機材の運搬にも便利なクルマでの遠征が、星空観望の主流です
移動、休憩、支柱、仮眠、食事、などなど、数々のユーティリティー、しかもナビを備えた昨今、夜の山道を徘徊する強い味方でもあります。中にはピックアップトラックやルーフオープンのワンボックス、キャンピングカーに軽自動車のピックアップダンプ等に、移動天文台めいた造作を施したクルマもおられます。

そして、最大の付加価値なのですが、遠征先の選定、ロケーション、宿の吟味など、旅行やドライブの楽しさが、星空観望に加わることも見逃せません。実際、天候に左右されるという避けがたい事由のために、商品としてのツアーパッケージこそあまり見かけませんが、星空観望旅行は、魅力的な非日常を生み出します。純粋に物理的な移動に加え、星の宇宙、時空に向かう精神的な移動。trip travel tour journey 全ての意義が多様に詰まった旅行が可能なのです。
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