テキスト主体

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(当然、その他についても、語ったりする)

音楽カテゴるなかれ-ロックミュージックについて

2012-03-01 23:54:26 | 本、小説、漫画、動画、映画、音楽等
本来の意義からすれば、ロックは、退屈の逆である音楽、と簡潔に云いのけてしまうのが持論です。
ロックンロールという起源にあるように、揺れて転がる活動的な音楽(スラングで交合という意味もあるらしい)なのですが、いにしえのチャック・ベリーから、現代のさまざまな音楽家までを内包する、非常に範囲の広い定義になっています。
派生として多種多様の分派を産み、ハードロック、プログレッシブロック、アダルトオリエンティッドロック、グラムロック、パンクロック、枚挙にいとまがありません。

個人的には最初に述べたように、退屈じゃないモノであれば、他のジャンルにカテゴライズされないかぎり、何でもロックとよんでいいと思っていますが、ブルージーなバラードや、単純リフのラップめいた音楽まで、ロックというくくりに入れるのにはちょこっと違和感。

ワタシの感覚とは異なるのですが、現在の音楽市場において、どちらかというと”ロック”というジャンル分けは、旧態依然とした固いイメージがあるようで、おそらくは動きの激しい、多様化したソースの音楽溢れる中、昔のレコード店から発する音楽シーンとは違った、スパンの短い変遷のなかで死語となっていくのではないかと感じています。

固有名義としてのミュージシャン、グループに対しての嗜好が強まり、さらには楽曲、作品ごとへの指向となっていくなかで、確実にミュージシャンの賞味期限が短くなっていく傾向が厳然として発生しています。
刹那的な、新奇なものを求め続けるしかないマス・インフォメーションのもとでは避けられないことかもしれませんが、いずれはいままでのロックも”クラシック”な音楽に分類され、音楽が、音を生成するアルゴリズムに成ってしまう、そんな時代の萌芽を、おそるおそる感じるのです。
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