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福島原発と東北地方太平洋沖地震82

2011年04月13日 11時22分35秒 | 生命生物生活哲学
2011年4月13日-2
福島原発と東北地方太平洋沖地震82

 2011年4月13日の朝日新聞2面(ここ某所では夕刊は無い)によれば、政府や東京電力は、原子炉に通じる配管を外部に引いて、水を循環させての炉心冷却システムをつくる検討を始めたとのこと。
 炉内の温度は、

  1号機  200度台
  2号機  100度超
  3号機  100度超

とのこと。
 冷却するために、現在、

  「1~3号機の圧力容器内には毎時6000~7500リットルの真水を注入している」(「6千」を「6000」に改変した)

とのこと。

  「地震や津波で配管やボンプが破壊されていることが予想される。〔略〕格納容器下部で毎時10シーベルトを超える場所もあり、作業員が近づけず作業は容易ではない」

と書かれている。

 汚染水が出ないようにするには、水循環型で冷やすことだが、配管などが破損していることが考えられるわけだ。小出裕章氏がすでに提案していたように、外部に循環型冷却システムを組み込むことがよい。

 この外部循環型冷却システムに関連すると思うことが、下記のように言われている。(なお、これの掲載頁は菊池誠氏の家頁で、菊池誠氏は理屈をこねるのがなかなかうまいと思う。ひとつの特徴は、微妙にうまく論点をすり替えたりするところである。ニセ科学[なるもの]叩きについては、経験的テストを重視しない点では、地球温暖化論擁護と同様に、反科学的である。)

  「25. 西田一成 ? April 7, 2011 @08:48:00
菊池さんの見識の狭さに少し怖さを覚えました。
〔略〕
対案というか実は当初13日の時点で循環冷却方式による
外部冷却装置の打診が長崎大学の方からありました。
全溶媒冷却パネル方式の冷却装置で総チタン製、1ユニット5tと
比較的軽い装置でパイプ型より軽量であるという利点と
冷却性能も優れるというものだそうです。
そもそも、電力が落ちても循環する構造に設計してたそうですが、なぜかそういった機関が無くなっているもしくは全く
機能しなくなっていて不思議で仕方がないと言われていました。

〔略〕

原口元総務大臣のツイッターでも「もっと早くこの循環方式に
GOを出していれば被害は小さくて済んだだろう」とおっしゃっています。」
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1302095125

 少し検索したが、残念ながら、原口一博氏がツイッターで「もっと早くこの循環方式にGOを出していれば被害は小さくて済んだだろう」といったことは、3月20日のツイッターにあるのかもしれないが、どうやったら行き当たるのだろうか。確認できなかった。
 Google検索の結果の文には、

  「2011年4月7日 ... kharaguchi 原口 一博おはようございます。今日は、これから勉強会で佐賀大学元学長の上原春男先生をお招きして原子力発電所の危機にどのように .... 3/13に政府に呼ばれて外部冷却装置による冷却案を提出。 この手法をとっていれば初期段階で水素爆発などのリスクも無かった可能性が出てきました。 ... 恐らく過去の経緯から東京電力が長崎大学関係者からの支援は受けないとして拒否した可能性があります。」

とか、

  「2011年4月11日 ... kharaguchi 原口 一博ドイツ放射線防護協会が発表した「日本における放射線リスク最小化のための提言」(3月20日)の ... 3/13に政府に呼ばれて外部冷却装置による冷却案を提出。 この手法をとっていれば初期段階で水素爆発などのリスク」

が出てくる。

  「 民放も、昨日の池上彰さんの原子力行政についての解説やテレビタックルの議論(※)が放映されたところを見ても、ちょっと変わってきたのか。

  ※ 上原春男氏設計の外付冷却装置の採用について青山繁晴氏が原口一博議員に語気鋭くせまっていた。原口議員は東電の企業秘密が障害になっていることにも言及されていた。きっとテレビじゃ言えないことがもっとあるのだろう。

  (参考)上原元佐賀大学長 原子炉冷却方法を国に提案 (佐賀新聞)」
http://t-m-lawyer.cocolog-nifty.com/blog/2011/04/post-e693.html


 上記の頁の「(参考)」からのリンクを辿ると、
2011年04月05日更新の佐賀新聞に、
  「上原元佐賀大学長 原子炉冷却方法を国に提案」
という記事あり。

  「放射性物質漏れを起こしている福島第1原発の原子炉の冷却方法について、元佐賀大学学長で海洋温度差発電研究者の上原春男氏(71)=佐賀市=が、外付けの新たなシステムを設けて冷却する方法を政府に提案した。福島原発の復水器設計に携わった経験から政府の要請を受け、事故発生直後から協議してきた。放射性物質の影響をできるだけ避けるために原子炉から離れた場所に熱交換器を設置し、海水を使って冷やす構想。伊万里市のメーカーで熱交換器1基が待機状態に入っている。 

 提案した冷却システムは、新たに熱交換器を設置し、原子炉内に新たな冷却用配管を延ばしポンプで循環させる。熱交換器内には別ルートで冷却用の海水を循環させて冷やす。原子炉から来た水と海水は混ざらない仕組みで、海水は海に戻すことができる。」

 〔略〕

  既に海洋温度差発電メーカー「ゼネシス」の伊万里工場では、冷却能力が高い「全溶接型プレート式熱交換器」1基が現地輸送に向けて待機状態に入っている。上原氏は「1基でも設置できれば、海洋汚染の度合いは軽減でき、原子炉を安定的に冷却する仕組みづくりの足がかりにもなる」という。1~3号機への設置を想定して、政府から要請があれば、追加生産に入る緊急態勢も取っている。」
http://www.saga-s.co.jp/news/saga.0.1865228.article.html