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絵画の定義

2011年02月01日 10時39分03秒 | 美術/絵画
2011年2月1日-2
絵画の定義


 絵画は、どのように定義できるか。次の最初の文は、定義として提案されたのかもしれない。

  「絵画は、点、線、面、色彩を操作して二次元の平面上にひとつの視覚世界を創り出そうとする芸術である。……
   ……絵画は平面における広がりと奥行という二つの基本的な関係によってできている。そしてそこに絵画空間は生まれてくる。ところで三次元の対象を二次元の平面上に絵として描くということはどういうことであろうか。」(堀内貞明 : 8-9頁)。

 もっと拡張した定義にすると、

  〔物体の〕表面 surfaceになんらかの作用によって、なんらかの模様 pattern を形成したものと、(一人以上の人が)<見立てた>物体。あるいは、その表面について観測されるものと(一人以上の人が)見なした構築体。

 ここでは、なんらかの作用を行なう存在者が存在することを仮定している。自然物においても、仮定できる(調査または試験[=経験に照らして試すこと test。なんらかの理論と仮説[現実においては試験系の環境諸条件についての仮定を含む]のもとに確証手続きが取られることが望ましい]の結果、存在しないと断定したくなるかもしれないが)。


 物体の表面としては、四角い平らな面だけでなく、でこぼこのある曲面や、球面であり得る。
 なお、『物体』を、映像として解釈することもできる。その場合は、光絵画あるいは光線絵画と呼んで良いだろう。

 
堀内貞明.2010.4.西洋における絵画空間1.堀内貞明・永井研治・重政啓治、『絵画空間を考える』: 7-49.

[H]
*堀内貞明・永井研治・重政啓治.2010.4.絵画空間を考える.192頁.武蔵野美術大学出版局.[y2000+] [大市図720.2]