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《生命/生物、生活》を、システム的かつ体系的に、分析し総合し統合する。射程域:哲学、美術音楽詩、政治経済社会、秘教

森健二 展:光年の導 1973-1981

2010年08月15日 17時55分09秒 | 美術/絵画
2010年8月15日-4
森健二 展:光年の導 1973-1981

 2010年8月15日。
 森健二 光年の導 1973-1981 GUIDANCE OF LIGHT YEAR <KONEN NO SHIRUBE> 展/きたくま文化蔵/十勝清水町字熊牛。

 ショパンの早すぎる別れの曲が、聞こえてきた。大きな体育館に、ついたてのようなパネルに絵画をかけての、ぐるりと四方向の展示。中央に二人がけくらいの小さなしゃれたソファ(昨年はもっと大きなソファだった)。前にはテーブル。ゆったりできる。。。
 
 3年続いての3回目。今回は初期のほうの作品になるのだろう(最初の個展は1967年。http://dp50277157.lolipop.jp/wordpress/?page_id=16による)。作品はおよそ5つの類型に分けられよう(むろん当方の主観的分類)。いずれも、感覚的に好み。入口の左の2つは一つの類型に入るが、大きな達成となっている。
 入って左の面の真ん中あたりの絵が、他とはかなり異なっている。画面真ん中あたりの黒い部分の右方の縁とその周囲との接続部の形態または色彩処理に少し違和感があるが、一番の収穫だった。
 
 技法としては、油絵具を入れた注射器で細い線を描く(と某先生に教えてもらった)。その線は、直線的、少し曲線的、そして円形、あるいは入れ子状にして等高線のように配置する。きわめて細い直線状に並べて面をつくってもいる。そして、おそらくまた注射器でやっているのではないかと思うが、点々と置いていったような要素。かなり時間がかかるだろう。
 画面の基調色あるいは背景色は黒が基本で、結果としては黒い面は少なくなるにしろ、それの効果で光る、あるいは輝いて見える。
 他の形態要素とそれらの要素の配置によって、全体は宇宙的になる。
 
 作品目録では14個となっているが、100号が16個、100号2つを横にして縦長にしたものが1つの17個を数えた。いずれも、まったくのところ、一見の価値あり。その後か前に、しみず温泉フロイデの露天風呂から、十勝平野(の一部)を眺めるのも一興。
 
 ここも、小学校跡を利用しているもので、いくつか並ぶ部屋(旧教室)には、森健二氏の星的宇宙のもの4つをはじめ、多くの作者の絵画や書などが展示されている。
 
 なお、この森健二展は、7月31日から8月29日までの毎週土曜日と日曜日に開いている。
 帯広市内で森健二氏の絵画を見たいとすれば、十勝毎日新聞社の玄関ホールを入って左上のほうにて、見ることができるかもしれない(少なくとも1-2年前にはあった)。
 
 森健二氏の(?) ホームページ
http://morikenji.jp/wordpress/

 もりけん帯広会
http://www.mytokachi.jp/moriken/